ルイ・ヴィトンのモノグラムとダミエが、 パリオリンピックのメダルと聖火トーチのトランクに。
Fashion 2024.07.10
パリ郊外アニエールにあるルイ・ヴィトンの歴史的なアドレスで、パリオリンピックのために制作されたメダルと聖火トーチのトランクがお披露目された。
アニエールのアール・ヌーヴォーの歴史的アドレスでお披露目された、メダルのトランク。
2024年のパリオリンピックのプレミアムパートナーであるLVMHグループは、先ごろ、ジュエリーメゾン、ショーメの手がけるパリオリンピックとパラリンピックのメダルを発表したばかり。メダルに続いて、3月27日には、ルイ・ヴィトンが制作した特製トランクが公開された。パリオリンピックとパラリンピックのメダルと、聖火リレーのトーチを収納、展示するためのトランクだ。
こちらのトランクはパリオリンピックのメダルを収納、展示するもの。パラリンピックのメダル用も制作中だ。
メダル用のトランクはモノグラム・キャンバス。伝統的なマル・コワフューズからのインスピレーションで制作され、中央にメダルのディスプレイスタンドが配置されている。たくさんの引き出しが備え付けられ、合計468点のメダルが収納できる。真鍮製の留め金やコーナー金具は、1854年から変わらぬスタイルを踏襲し、内部はマットなブラックのレザー仕上げの重厚な表情だ。
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トランクは、オリンピック、そしてパラリンピック期間中、パリのファンゾーンのひとつ、トロカデロで毎日アスリートを迎える「チャンピオンパーク」に展示されるという。
パラリンピックの聖火トーチのトランクはダミエ・キャンバス。オリンピックへの公式の取り組みのため、よく見るとLOUIS VUITTONのロゴがどこにも入っていないのがわかる。
一方、聖火トーチを収納するトランクは、ルイ・ヴィトンが1888年に考案した伝統のモチーフ、ダミエ・キャンバス。内部は、ベース部分と上部に窪みがあって、運搬中もトーチをしっかり固定する。錠前を開けて左右に開くと展示ケースになる構造は、メダル用トランクと同様だ。
フランス人デザイナー、マチュー・ルアヌールのデザインによる聖火トーチは、オリンピックの聖火を灯してギリシャからマルセイユに到着し、5月8日からパリに向けてリレーが始まる。一方のパラリンピックの聖火は、第一回大会が行われた英国のストーク・マンデヴィルからやってくる。聖火トーチトランクは、聖火リレー期間中に一般に公開される予定になっている。
アトリエの制作の様子。
メダル用、聖火トーチ用、合計4個のトランクは、アニエールの邸宅に隣接するアトリエで制作された。
収納するメダルやトーチの実物大模型を使い、ライニングや内装に使う素材のわずかな厚みまでを計算し、精密に設計されたポプラ材の枠組み。ひとつひとつパーツを裏打ちし、革を貼り、角を補強するロジンや金具を打ち付ける。いずれの工程も、まさにメゾン特有のサヴォアフェール。メダルを固定して美しく展示するためのディスプレイ部分には、ことに細心の注意が払われ、工夫が凝らされたという。
「パリ2024のシンボルである聖火トーチと、アスリートの最大の夢であるメダルを保護するためには、卓越した職人のサヴォワフェールが必要でした。ルイ・ヴィトンは、170年にわたるマル・クリエのコンセプトで培ってきたノウハウを投入しました」とLVMHイメージ&環境部門責任者のアントワーヌ・アルノーは語った。
ルイ・ヴィトン クライアントサービス
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text: madame FIGARO japon