【パリコレクションDay5】All Day コム デ ギャルソン!

Fashion 2024.10.22

編集KIM

2025年春夏パリコレクションを走り回っていた編集長KIMによるダイアリー。

コム デ ギャルソンの3ブランドが一気にショーを行う日。そしてラストを締めくくるのはボザールでのマックイーンというダークロマンティシズムに浸る一日だった。

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ジュンヤ ワタナベは未来とのエンカウンターな気分と、アウトドア&スポーツをミックス。ブラックとシルバーのメタリックな色彩の中に差し込まれるレッドが強い。レース模様までもが、未来に向けてのメッセージの文字のように感じた。

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ノワール ケイ ニノミヤは、まさにダークロマンティシズムの洗礼。おとぎ話に出てくる登場人物のようなルックの趣に加えて、黒・赤・白の3色で構成されたコレクション。暗闇から登場し、ラストは光に向かって放たれるようなムードが素敵。

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ヴィヴィアン ウエストウッドは、アンドレアス・クロンターナーが創業デザイナーの故ヴィヴィアン・ウエストウッドの「Get a Life!」のメッセージにインスパイアされて、エネルギッシュな現代の女性のワードローブを具現化した印象。滑らかな素材、パッチワーク、カラーレースでストライプを描き、アクセントでチェックを使う。ピンクのアイウェア、ピンクのトップ&ピンクのボリュームスカートのルックは超絶キュートで、ポケットを配置しているところにリアリティを忍ばせている。

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エルメスで見た、レイヤードの新しいスタイルがとっても印象的。膝丈のロングブーツの上に透けるロングパンツを重ねて見せる。なじみのあるアイテムが異なる表情で出現したサプライズがあった。アレンジされたバーキンを持ったモデルもたくさんランウェイに登場。ベージュ、モカブラウン、マスタード、オリーブグリーン、マゼンタなど、ワントーンコーデがいっそうエレガントに感じられた。

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コム デ ギャルソンのショーでは、「お城」を意識。それも、洋の東西問わず。個人的には、日本の城を連想するルックに魅了された。「紋」と呼びたくなる柄行のテキスタイルが綺麗。

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マックイーンは、前シーズンのストリートに振り切ったコレクションから、故アレキサンダー・マックイーンが築き上げてきたダークロマンティックの美学にオマージュを捧げるようなコレクションにがらりと変化! 細身のスーツには傷のようなフォルムの美しいビーズ刺繍が施したり、フリルでトリミングしたり。現デザイナーのショーン・マクギアーからのメッセージは以下に。「バンシーはマックイーンの歴史に根ざした存在ですが、 私にとっても幼少期からなじみ深い物語でもあり、個人的 な思い入れがあります。アイルランドで母がこの孤独で 不吉な人物の叫び声を描写した話をしていたのを覚えています。私にとって、バンシーはいまや現実的で強力な存在を象徴するようになりました。感情豊かで率直な人物、導き手と見なされる人物という概念です」

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展示会は、JW アンダーソン、マリーエレーヌ ドゥ タイヤックへ。

ジェイダブリュー・アンダーソンはウィメンズはロンドン、メンズはミラノでショーを行う。カシミヤ、カーフ、シルクサテンなど、素材を限定してコレクションを完成したそう。トラペーズのフォルムや、詩人のメッセージをプリントしたトップやドレス、タックをゆったりとったパンツなど、ユニークピースもたくさん。ローファーのディテールを用いたバッグやシューズはヘビロテで使えそう。マリー エレーヌ ドゥ タイヤックは百日草の愛らしい丸みを帯びたフォルムから着想したカラーストーンのシリーズや、ひまわりモチーフのゴールドのシリーズを発表。どれも欲しくなるほど、スイートなデザインばかり。

マレにオープンしたコンセプトブティック、RAMDAMのオープニングにも立ち寄った。いまや世界的な人気を博すビュリーの創業者でもあるラムダンのお気に入りを集めた店。自身の洋服ブランドと、ビジュアルマガジン&ブックのセレクト、カード、ギャラリー機能が備わり、エントランス近くにバーも設置。マレの新名所になりそうだ。有名人の彼へのお祝いに、たくさんの人が駆け付けていた。

編集KIM=編集長森田聖美 2024年よりフィガロジャポン編集長。フィガロ歴約30年。旅、ファッション、美容、カルチャーなど、現場時代はマルチで担当。多趣味だが、いちばん大切にしているのは映画観賞。格闘も好きでMMAなどよく観戦に行く。旅は基本的にひとりで行くのが好み。チミーグッズをこよなく愛する。

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