夕暮れの光のかたちを身に纏う。ヴェルニエの「クシェ ドゥ ソレイユ」に新作が登場。

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夕暮れ時の光には、不思議な力がある。昼と夜のあいだで揺れ動きながら、街も人も柔らかな陰影をまとい始める。そのわずかな時間だけ現れる儚い輝きを、身に留められたら——。

斜めのカッティングが印象的な太さ違いで展開されるブレスレット。(左から)「クシェ ドゥ ソレイユ」(PG×WG×ダイヤモンド)¥5,456,000(参考価格)、¥4,180,000(参考価格)、¥2,970,000(参考価格)/以上ヴェルニエ(リシュモンジャパン ヴェルニエ)

イタリア・ミラノ発のジュエリーメゾン、ヴェルニエ(VHERNIER)が展開する「クシェ ドゥ ソレイユ」コレクションは、まさにそんな発想から生まれた。今回、新たなゴールドを基調としたリング、ブレスレットとイヤリング、さらにクールなホワイトゴールドとブラックチタンのコレクションが新たに加わり、豊かな表情を獲得した。

1984年創業のヴェルニエは、現代彫刻や人体の曲線から着想を得たミニマルなジュエリーで知られるメゾンだ。その美学は一貫している。装飾を重ねるのではなく、フォルムそのものを磨き上げること。構造的な複雑さを内包しながらも、最終的には静かで洗練された佇まいへと昇華させる。

リング「クシェ ドゥ ソレイユ」(12mm、PG×WG×ダイヤモンド)¥2,200,000/ヴェルニエ(リシュモンジャパン ヴェルニエ)

「クシェ ドゥ ソレイユ」は、2020年に発表されたメゾンを代表するコレクションのひとつで、フランス語で“夕日”を意味する。

特徴的なのは、連続する斜めのラインによって生まれる独特のリズム感だ。規則正しく反復する面が光を受けるたびに異なる陰影を描き、静止したジュエリーでありながら、まるでそれ自体が命を宿し動いているかのような印象を与える。ヴェルニエが長年追求してきた「動きの感覚」を象徴するデザインと言えるだろう。

今回の新作では、その彫刻的なフォルムをより軽やかに楽しめるようアップデート。単体で着けても存在感を放ち、異なるサイズや素材を重ねることで新たな表情が生まれる設計となっている。

素材の組み合わせもまた、このコレクションの魅力だ。ピンクゴールド、ホワイトゴールド、そしてダイヤモンドを組み合わせたモデルでは、ダイヤモンドが表面を流れるように上品に煌めき、夕暮れ時の柔らかな光を思わせる。

対照的に、ホワイトゴールドとブラックチタンのモデルはグラフィカルでモダン。金属のコントラストが際立ち、より建築的な印象を与える。さらにダイヤモンドを加えたモデルでは、光と素材の緊張感がいっそう際立つ。

(左上から時計回りに)リング「クシェ ドゥ ソレイユ」(6mm、WG×BT×ダイヤモンド)¥840,400、ブレスレット「クシェ ドゥ ソレイユ」(6mm、WG×BT×ダイヤモンド)¥1,918,400、ブレスレット「クシェ ドゥ ソレイユ」(9mm、WG×BT)¥1,698,400、リング「クシェ ドゥ ソレイユ」(9mm、WG×BT)¥840,400/以上ヴェルニエ(リシュモンジャパン ヴェルニエ)

新作イヤリングも見逃せない。

コレクションを象徴する斜めのカットラインを採用し、顔の輪郭に沿うような立体的フォルムに仕上げられている。耳元で光を受けるたびに顔周りに陰影が生まれるそのニュアンスは、メイクアップだけではなかなか表現できない動きのあるライティング演出となるだろう。

(左から)イヤリング「クシェ ドゥ ソレイユ」(PG×WG×ダイヤモンド)¥1,988,800、イヤリング「クシェ ドゥ ソレイユ」(WG×BT×ダイヤモンド)¥1,504,800/ともにヴェルニエ(リシュモンジャパン ヴェルニエ)

ヴェルニエが抱くのは、単なるラグジュアリーではない。

ゴールドにチタンやエボニー、アルミニウムなどの異素材を組み合わせながら、新しい美しさを探求してきたメゾンにとって、ジュエリーとは装飾品というよりも「身につける光の在り方」に近い存在と言える。

フェミニン、マスキュリンといった既存のカテゴリーを軽やかに超え、純粋なフォルムの美しさへと向かう「クシェ ドゥ ソレイユ」。夕暮れの光がその美しさを惜しむことなく刻々と表情を変えるように、このジュエリーもまた、身につける人そのものと光によって完成する。ヴェルニエは今回の新作を通して、あらためて問いかけている。

光はどこまで、かたちになれるのか、と。

問い合わせ先

リシュモンジャパン ヴェルニエ
03-4572-5340

  • photography: Vhernier text: Izumi Akamatsu