LVMH メティエ ダールが、パリのショールームで和紙をテーマに特別展を開催。
2015年の創設以来、伝統と現代、手仕事と創造性を結んで新しい素材の探求を続けるLVMH メティエ ダール。同社のパリのショールーム「La Main」(ラ・マン/手)で、5月28日から6月3日まで、和紙をテーマにした特別展が開催された。

「WASHI ~ the art of crafting paper, where tradition unlocks innovation」展は、西陣織HOSOOをはじめとする日本の職人技を紹介した昨年1月の特別展「Métiers d’Art du Japon ~ 日本の芸術的な職人技」の第2弾。越前をはじめ、日本各地で継承されている日本固有の素材である和紙の文化的価値と産業的な未来を視野に入れ、新たな可能性を紹介する展示だ。

鏡に囲まれた1階のスペースに並んだのは、重要無形文化財技術保持者の九代岩野市兵衛の製作した和紙とその断ち落としで製作された小物のほか、和紙作家の第一人者堀木エリ子やハタノ ワタルら現代作家による作品。
また三菱UFJ フィナンシャル・グループが行う若き作り手を支援する「KOGEI ARTISTS LEAGUE」との共同プロジェクトにより、和紙を題材にしたアートのコンテストで選ばれた3名の若手作家の入選作を展示。手漉きの技に支えられた伝統の和紙、その素材としての奥行きの深さと、多様な表現力に支えられたアート作品を紹介した。



エッフェル建築の空間である3階に場所を移すと、ファッションやインテリアの世界で活躍する企業やデザイナーと和紙の協働作品に迎えられる。組紐の老舗、有職組紐 道明からは、和紙を使った紐で編み上げたカゴ。若手デザイナーに贈られるLVMHプライズを昨年受賞したばかりのSOSHIOTSUKIからは、京丹後で作られるシルク和紙の生地を使用したジャケットやシャツ、オヴォヴェールとクロキの生地を用いたデニムパンツ。BODHIからは、カシミアに和紙を織り込んだテキスタイルを使用したシャツやジャケット、デニムパンツ。一点物から量産を見据えた製品プロトタイプまで、和紙の素材としての特性を活かした新しい可能性を示唆する作品が並んだ。




クオリティの高い素材と手仕事の出会いによる素材の革新を目指し、世界に広がる職人や生産業者のネットワークを築いてきたLVMH メティエ ダール。この特別展でも、螺鈿を生地に織り込む民谷螺鈿、シルク和紙や北山杉の繊維を織り込んだシルクを展開する田勇機業や宮眞をはじめ、Kuska Fabric、糸遊びなど革新的な挑戦を続ける京都・丹後の織物業者が来仏。ファーマフーズが手がける新繊維オヴォヴェールも紹介され、現地のデザイナーや企業との出会いの場となった。
