テーマはHuman Being。ブシュロンが新作ハイジュエリー「カルト ブランシュ」コレクションを発表。
毎年1月と7月にハイジュエリーの新作を発表するブシュロン。1月はメゾンの歴史にインスパイアされたコレクションを、そして7月にはクリエイティブディレクターのクレール・ショワンヌの自由なクリエイションを提案する「カルト ブランシュ(白紙委任)」コレクションを提案している。毎回、クレールのオリジナリティあふれる発想と革新的な試みが注目を集める7月の発表会。お披露目されたのは、5組のネックレスとリングだった。

テーマは「Human Being」。
人類には共通点があり、その一方でひとりひとりが唯一無二の存在である、という考えから、クレールは、共通のフォルムを持つネックレスとリングをそれぞれまったく違う素材とサヴォワールフェールで仕上げた5セットを発表した。毎年思いもよらぬ革新的なジュエリーを繰り出すクレールだが、今年は伝統のサヴォワールフェールや美意識を現代的な形で進化させたコレクションを見せた。
5つの素材、5つのサヴォワールフェール


最新コレクションを構成するひとつ、「RAIN」はダイヤモンドの雨粒が肌の上に降り注ぐイメージを形にしたもの。空洞に整形したロッククリスタルにレジンを流し込み、4800石以上のダイヤモンドを一粒一粒配置した。それぞれがダイヤモンドをセットしたホワイトゴールドの台座で連結されており、構造を感じさせない透明感あふれるネックレスだ。

「LIGHT」では色調の揃ったモルガナイトを厳選。ストーンの表面を削ってゴールドのフレームをつけ、ダイヤモンドがストーン上に直接セットされている。


「CHECKERS」には、クレールお気に入りのテキスタイルモチーフ、千鳥格子をジュエリーに落とし込んだ。
オニキスにレーザー加工で刻んだ質感のある千鳥格子は、隣同士のストーンに途切れなく柄合わせが施されているのも圧巻。中央の6個のオニキスは軽量化のために中空に加工されている。
希少なサヴォワールフェールを取り入れて


「FLOWER」では、細密画家アレクサンドラ・カルルを招聘、ローズクオーツに描いた繊細な花がジュエリーになった。
試作の末、つや消しの表面に描いて保護用のニスで仕上げたという優しい表情のクオーツは1石につき10時間もの作業が必要だったという。メタル部分は肌にもストーンにも馴染むようにホワイトゴールドとピンクゴールドを合わせる細やかな工夫も。

ヴィクトリア朝の貴族が施していたタトゥーの美しさが発想源の「TATOO」。若きグリプティック(宝石彫刻)職人ジョセフ・ボングランが、植物や蝶など自然界のモチーフをスモーキークオーツの裏面に施した。
いずれのピースも、接続部分や台座部分が巧みに隠され、まるでストーンが肌に直接載っているかのような美しさ。リングには時計のカバーガラスに使用されるサファイアガラスを使い、メタルの存在を隠してストーンを際立たせる。細密画やグリプティックのみならず、メゾンのジュエラーの技術の粋を極めたコレクション。14000時間以上もの時を費やし、制作された。
ブシュロン クライアントサービス
0120-230-441(フリーダイヤル)
https://www.boucheron.com
- text: Masae Takata(Paris Office)
- edit: フィガロジャポン編集部