2026年後半、運気はどう変わる? インド占星術が読む木星の恩恵と、いま始めたいこと。

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宇宙開発やAIの急速な変化がある一方、不穏なニュースも数多く飛び交った2026年前半。日本を取り巻く世界の状況は刻々と変化しているが、先行き不透明な時代を私たちはどう過ごすべきか。古代の叡智であるヴェーダの一部、ジョーティッシュ(インド占星術)を専門とするジョーティルマヤ(インド占星術師)ARAKIに、今年の後半を幸せに過ごすための心得を訊いた。

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2026年後半、日本、そして世界の情勢は大きな転換期を迎えることになりそうだ。インド占星術において最も強い「吉祥星(吉をもたらす星)」とされる木星が、その力を最大限に発揮する配置へと移動するためだ。私たちはこのエネルギーをどう受け止め、日々の暮らしに生かしていくべきか。実際の星の動きに基づいた天文学的なアプローチでカルマ(因果応報)を読み解き、より良い人生を送るための改善策を示すインド占星術のジョーティルマヤ ARAKIが、日本を中心とした世界の情勢の予測とそれに対する向き合い方を教示する。

12~13年に一度巡る、「最高にポジティブな木星」の到来。

2026年最大のトピックは、木星が蟹座の位置に移動すること。ARAKIはこの配置がもたらす恩恵の大きさを強調する。

「12〜13年に一度の、最高にポジティブな木星の恩恵が得られます。木星というのは最大の吉祥星といわれていて、財運、経済、財産に関すること、あるいは精神性に関わる惑星です。その惑星が最高の状態になるので、経済が潤うなど物質的な恩恵が期待できそうです」

この大幸運期の期間は今年6月2日から10月31日まで。この数カ月間は非常に強いポジティブなエネルギーが地球全体、そして日本へ注がれることになるというが、歴史的に見ても木星の配置は経済と連動していたと言えそうだ。過去、木星が最も減衰した時期には、リーマンショックやコロナショックといった経済の大きな見直しが発生。一方で、木星が今回と同じように高揚した14年〜15年頃を振り返ると、アベノミクスによる景気回復や、日経平均株価が約18年ぶりに2万円台を突破するといった経済の上向きが見られた。今回も、金価格の高騰や株価のさらなる上昇など、物質的・経済的な恩恵や成長が目に見える形で現れるかもしれない。

6月19日~8月18日が内面の充実と経済的繁栄のピーク。

この大幸運期の中でも、特に注目すべきなのが6月19日から8月18日までの2カ月間だ。この時期、木星はプシャヤという特別な領域(ナクシャトラ*)に入る。

「このプシャヤという場所に木星が在住することで、精神的な成長や、経済的な繁栄をもたらしたり、あるいは内面の充実感が強くなります。目的に向かって突き進む力がより強くなっていくでしょう」

プシャヤとは、神々の指導者であり師匠でもあるブリハスパティという支配神が司る場所であり、木星にとってこれ以上ないほど相性の良い聖域と言える。

「プシャヤは『栄養を与えるもの』『育むもの』という意味を持ち、シンボルは『牛の乳房』です。無条件の愛と保護、母親が子どもにミルクを与えるような純粋な養育・保護のエネルギー。そのため社会・経済・インフラの安定と、教育・医療・福祉の充実、子どもの教育、医療制度の改革、社会的弱者の保護などに関する素晴らしい政策やプロジェクトが立ち上がっていくでしょう。心理面では、安心感を抱きやすくなります。また自然と『他者を助けたい』『社会に貢献したい』という寛大な気持ちが生まれたり、表面的な知識ではなく、人生の本質を見抜く直感やスピリチュアルな覚醒を経験する人が増え、深い内面の成長が得られる時期となりそうです」

*ナクシャトラ(月宿)
インド占星術で用いられる、天球を27に分割した「月の通り道(宿)」のこと。月が地球を約27日かけて一周することに由来する。この概念は、かつて弘法大師・空海によって日本にもたらされ、宿曜道(しゅくようどう)として発展。インド占星術では、惑星がどのナクシャトラに滞在しているかによって、より詳しい運気の流れを読み解く。

10月31日以降は、キャリアアップと自己成長にフォーカス。

10月31日を過ぎると、木星が獅子座へと移動するため、運気の流れはさらに変化する。獅子座は太陽が支配する星座であり、成長や高い目標と深い結びつきを持つとされる。ARAKIによると、この時期を機に、物質的な恩恵から自己実現へとフォーカスが移っていくそう。

「10月31日からは、特に精神的な成長やキャリアアップの転換期でもあります。転職には非常に良いタイミングですし、より高い目標を目指したいという時には力強い後押しが得られるでしょう」

ただし、手放しで浮かれすぎてはいけないとARAKIは警鐘を鳴らす。なぜなら11月22日頃までは、星の配置全体として“非常に大きなアップダウン”を内包しているからだ。世界情勢を見渡すと、ラーフやケートゥといった影の惑星の影響により、紛争や社会的な混乱など暗いニュースは12月頃まで完全に収まることはないと予測する。

さらに日本においては、技術革新やIT、独自の資源・技術といった“独創的で革新的なニッチ分野”が政府によって強力に後押しされ、世界的な存在感を放つ一方で、社会の二極化(リベラルと保守の対立など)が強まる相反的な空気も漂うという。

何より重要なのは、来年の6月頃から、土星が「30年に一度の最もネガティブな状態(牡羊座への入宮)」を迎え、それが約2年半という長期にわたって続くという事実だ。

「牡羊座はスピード、衝動、自己中心、早い決断など純粋で爆発的なエネルギーの星座だが、本来の土星は忍耐、規律、慎重さ、長期プロジェクト、現実性を司る惑星。相性の悪い部屋に入ることで世界中が我慢強さを失い、忍耐が利かなくなります。牡羊座の影響で早く結果を得たいと焦ることに対し、慎重で現実的になる土星の特徴と相反する力によって、準備不足のまま突っ走ってしまったり、逆に慎重になりすぎてチャンスを逃してしまうことも。バランス感覚が大切です。また牡羊座は頭部とも関係があり、頭痛や眼精疲労にも注意が必要です。今回の木星による幸運期は、ずっと続くわけではありません。ここで得た幸運に対し、浮かれすぎるのではなく、来年以降の試練の時期を見据えて、蓄えておくこと。長期的なビジョンを持って、地に足を着けてプランニングすることが何より大切です」

いますぐ実践したい、開運アクションとは?

2026年後半の幸運の波を最大限に受け取るため、また、来年以降の激動期を乗り越える足腰を鍛えるため、いまから実践できる具体的なアクションをARAKIはふたつ提示した。

1
家の中を徹底的に整理整頓し、磨き上げる。

現在、試練の星である土星はレバティというナクシャトラに位置する。レバティは“終わりと旅立ち”の象徴。旅立ちの案内人、支配神プーシャンが守護する。

「旅の前には整理が必要となります。見えない場所、部屋の隅々、クローゼットの奥にしまっているもの、スマホやPCのデータ、さまざまな計画を整理し、心や脳のストレスを軽減しましょう。そうすることで長年抱えていた問題や不安、罪悪感などが薄れ、心や思考にスペースを空けることで新しい運命を受け入れる準備ができます。お世話になった物や空間に感謝の気持ちを込めて神聖な気持ちで掃除を楽しんでください」

今後、幸運の木星はアスレーシャという家族への愛情や家庭内の喜びを強める領域に入る。

「外出もいいですが、いかに家で寛げる場所を作るか、家での喜びの時間を増やすかが鍵になってきます。幸運の神様がやってくるので、恩恵を受け取るためのスペースを空けておかなければいけません。部屋を掃除し、整理整頓をして清潔に保つこと。量よりも質を大事にし、身近なリビングや自分の部屋から整えていってください」

いまから断捨離や模様替え、掃除を進めておくことで、木星のもたらす経済的な運気や、少ないものでも満足できる“心の豊かさ”を受け取りやすくなるだろう。

2
見返りを求めない寄付で徳を積む。

木星は子ども、教育、精神的な師とも深い関わりがある。ARAKIは、自分自身の運気の器を広げる行動として、社会への還元をすすめている。

「たとえば教育を受けられない子どもや、食事のサポートを必要としている子どもたちへの寄付や支援を、陰で行うことは非常に木星が喜びます。ただし、『見返りを期待して寄付する』のはよくありません。純粋な思いやりと献身の精神で行うことが、結果的に自分自身の幸せを大きくすることに繋がります」

身近な存在である家庭環境や内面を美しく整えること。26年後半は、目先の好景気やチャンスに一喜一憂せず、未来への種まきをするような“一歩引いた大局的な視点”を持つことこそが、最大の開運アクションになるようだ。

ジョーティルマヤ アラキ/Jyotirmaya ARAKI
ヴェーダの伝統的な数学的分析によって、緻密なロジックをベースに、一人ひとりの“人生のテーマ”をわかりやすく言語化。その人の宿命を、暮らしやビジネスの具体的なヒントに落とし込むアプローチが特徴。オンラインを中心にライフアドバイスや、インド占星術講座を行う。
https://jyotirmaya.jp/

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  • text: Eri Arimoto

*「フィガロジャポン」2026年8月号より抜粋