ダイアナ妃ゆかりの遊び場、開園25年で笑顔あふれる姿に大規模リニューアル。

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ロイヤル・パークスとは、かつて英国王室が狩猟や娯楽の場として所有していた土地を起源とする、ロンドン中心部と近郊に位置する公園群のこと。ハイド・パークやグリーン・パーク、リッチモンドパークなど全部で8カ所にある。

ロンドン南西部に位置するリッチモンドパークにはいまでも多くの鹿が暮らしていて、狩猟場だった名残を感じさせる。

そのなかのひとつ、ケンジントン・ガーデンズは17世紀にウィリアム3世が開いたケンジントン宮殿の庭園であり18世紀以降から一般公開。現在この宮殿は、ウィリアム王子一家の住居のひとつとなっているが、故ダイアナ妃が晩年まで暮らしていたことでも知られている。

緑が美しいケンジントン・ガーデンズ

彼女の名を冠する「ダイアナ・プリンセス・オブ・ウェールズ・メモリアル・プレイグラウンド」はケンジントン・ガーデンズの北西部に位置し、その名の通り彼女の功績を讃えて2000年にオープンした子どもたちのための無料の遊び場だ。

自由に空を飛び回り、決して大人にならない少年の物語「ピーターパン」をテーマに、年間100万人以上が訪れる英国で最も愛されている子どもたちのためのスペースだったが、このたび300万ポンド(約6億4500万円)をかけてリニューアルオープンした。

楽しく遊ぶ笑顔がまぶしい。
うれしそうな女の子たち。

園内でまず目を引くのは全長17メートル、幅12メートルの木製の大型帆船だ。デッキに上がれるだけではなく、ロープを伝って見張り台に登ったり、おもちゃの望遠鏡を覗いたり。さらにはデッキから地上に急降下できる滑り台もある。船内にはキュートなキッチンがあり、おままごとも楽しめる。

「ピーターパン」の物語に出てくるような帆船。
いつの時代も滑り台は子どもたちのお気に入りの遊具のひとつ。

3つの異なるフォルムのツリーハウスには、全長4メートルの滑り台が設置されていてスリル満点。小さな子どもたちのためのエリアには、木造の家や船、大きな砂場がある。

どの遊具も複雑な仕掛けはなくシンプルに仕上げてあり、子どもたちがそれぞれのイマジネーションを駆使して自由に伸び伸びと遊べるようになっている。

木の風合いを活かしたツリーハウス。
小さな子でも楽しめるエリアも充実。

リニューアルにあたり、ダイバーシティとサステナビリティにも配慮しているのも大きな特徴だ。あらゆる子どもたちが一緒に遊べるように、船とツリーハウスには車椅子対応スペースが設けられており、バリアフリーの通路にはトークチューブや楽器、ゲームなどが並ぶ。

通路に並ぶ打楽器は違う高さに備え付けられており、車椅子利用者や小さな子も一緒に楽しく遊べる工夫がなされている。

トイレの数もこれまでのほぼ倍となり、バリアフリー対応も2カ所設置。新しい遊具に使われている木材は、持続可能な方法で管理されたものを厳選して使っている。

450人収容という規模ながら、現在は夏休み中ということもあり入場に長い行列ができていて、すでに大人気となっている。

夏休みを満喫する子供たち。

ロンドン中心部とは思えない緑に囲まれた中で、子どもたちが笑顔で遊ぶ姿を見守りながら、ダイアナ妃の慈愛の精神に想いを馳せたい。

Diana Princess of Wales Memorial Playground
ダイアナ・プリンセス・オブ・ウェールズ・メモリアル・プレイグラウンド

Kensington Gardens, W2 4RU
地下鉄セントラル線 Queensway駅より徒歩約4分
開)10:00〜19:45(5月〜8月) 最終入園19:30
休)12月25日
※閉園時間が季節により変動いたします。詳細はホームページよりご確認ください。
https://www.royalparks.org.uk/

坂本 みゆき

ライター

在英ライター。得意ジャンルはアート、デザイン、ファッションなどカルチャー・ライフスタイル全般。近年はサステナビリティ、エコロジー、インクルージョンにも興味あり。好きなものはコットンポプリン、ギャバジン、ウールメルトン、手仕事、音楽、美術館と博物館、紙の読みもの。

  • photography: Royal Parks