イケアの空間設計担当が提案。家でのエクササイズスペースづくり、インテリアを崩さずに叶えるには?

Lifestyle

ヨガマットにバーベル、フィットネス用アクセサリー、そんな運動アイテムを空間に自然になじませ、ときにはインテリアの魅力そのものへと昇華させる秘訣を、イケア・フランスでインスピレーション&空間設計部門を率いるエンリカ・マニャラルドが教えてくれた。

インテリアの美しさを損なうことなく、自宅で気軽に体を動かす。そんな暮らしは十分に実現できる。photography: Ikea

自宅でスポーツを楽しむことは、美しいインテリアを諦めることではない。その好例が、2024年に発売されたイケアのコレクション「Dajlien(ダイリエン)」。4人のデザイナーによって手がけられた全19アイテムは、家の中で快適に運動できるよう考案されたものだ。ポップカラーやパステルトーン、やさしい質感のナチュラル素材を取り入れたラインナップには、機能美を備えた家具も揃う。たとえば、竹製のベンチ兼収納ボックス。天面には滑りにくい素材が張られており、トレーニング中に身体を預けても滑らないようになっている。あるいは、友人や子どもと一緒に使えるよう設計された、特大サイズのエクササイズマットもある。美しさと実用性を兼ね備えたこれらのアイテムを使った「運動」と「心地よいインテリア」を両立させるアイデアを、エンリカ・マニャラルドが語ってくれた。


見せる収納として楽しむ

スポーツ用品も、見せ方次第でインテリアの一部に。丁寧にディスプレイすれば、魅力的なデコレーションアイテムとして空間を彩る。photography: Mats Ekdahl / IKEA

「スポーツ用品はいま、ますます美しく、デザイン性の高いものへと進化しています。それは大きな魅力ですよね。以前のように、クローゼットの奥へ隠してしまう必要がなくなったのですから。トレーニング用のゴムバンドやダンベル、ヨガマットはもちろん、アウトドアスポーツを楽しむ人向けのラケットやスケートボードまで、いまは洗練されたカラーや、よりミニマルで有機的なフォルムをまとっています。だからこそ、住まいの中にも自然に取り入れやすい。玄関や廊下のフックに並べて掛ければ、それだけでインテリアのアクセントにもなります。まるでアート作品を飾るように、壁面演出の一部として楽しんでみてください。」

片付けることで、続けやすくする

遊び心のあるユニークなデザインが魅力の「Dajlien」コレクションのコンソール。スポーツ用品をスタイリッシュに収納できます。photography: Ikea

「スポーツ用品の悩みといえば、どうしても場所を取ってしまうこと。でも心配はいりません。最近は、“使わないときはすっきり隠せて、必要なときにはすぐ取り出せる”、そんな発想でデザインされた、機能性の高い家具が増えています。というのも、ウェアを取り出すためにドレッシングルームを延々と探さなければならないようでは、運動習慣はなかなか続かないもの。だからこそ、収納付きのコンパクト家具に目を向けてみてください。たとえば、内部に収納スペースを備えたクッションスツールやベンチなど。リビングが小さくても、ミニマルな寝室でも、無理なく取り入れられます。私自身、とても優秀だと思っているのが、『Dajlien(ダイリエン)』コレクションのキャスター付きワゴン。デスク下にすっきり収まり、ボトルやトレーニングバンド、ダンベルなどを収納できます。ランチ休憩のタイミングでさっと引き出せば、必要なものがすべて手の届く場所に。すぐにトレーニングを始められます。」

心地よく整える

実用性とデザイン性を兼ね備えたミラーは、運動のための小さな専用スペースをゆるやかに区切る役割も果たす。photography: Ikea


「小さな“おうちジム”だって、十分に美しく演出できます。たとえば寝室や書斎の壁一面に、大きなミラーを設置するだけでも空間はぐっと変わります。ミラーは光を反射して部屋を明るく見せてくれるうえ、空間を広く感じさせてくれる。そしてもちろん、エクササイズ中の姿勢をチェックするのにも役立ちます。その前には、厚みのある美しいラグを敷いて。ヨガマットの下に重ねれば、見た目が美しいだけでなく、衝撃を和らげてくれるのも魅力です。さらに、洋服やアクセサリー、タオルなどを掛けられるバレットスタンドを用意するのもおすすめ。ミラーのまわりにはフックを取り付けて、ダンベルやボトルを吊るしてもいいですね。もっと大胆に楽しみたいなら、ダンススタジオのようなバーを壁に設置して、ストレッチスペースにしてみるのも素敵です。意外性がありながら、実は簡単。丈夫でデザイン性のあるカーテンレールを転用すればいいのです。そして、十分な広さがある人なら、ランドリールームを小さなジムへと変えることもできます! 大切なのは、まず整理と動線を考えること。洗濯機の周囲に棚や収納アクセサリー、引き出し付き家具、ボックスなどを配置して、洗剤や掃除用品、ランドリーバスケット、掃除機などを効率よく収納します。空間は縦方向までしっかり活用し、必要に応じて踏み台も用意しておけば、すべてが使いやすくなる。さらに、大きなカーテンで空間全体をゆるやかに仕切れば、独立したゾーンとして機能します。そうすることで、トレッドミルやエリプティカルバイクを置くためのスペースも確保できるのです。スポーツスペースのインテリアにも気を配りたいもの。ミラーやウォールシェルフを取り付けたり、美しいオブジェを飾ったりして、空間を心地よく演出してみてください。」


環境を心地よく整える

自宅でのエクササイズをより快適なものにするために。空気を清潔に保つことも忘れずに。photography: Ikea

「運動をすることはもちろん大切ですが、健やかで快適な環境のなかで行えれば、なお理想的です。自宅でトレーニングをするなら、空気清浄機を取り入れて、空気中の有害な微粒子や花粉を取り除いておくのもおすすめです。そして運動のあとは、自分をいたわる時間も大切にしたいもの。上質なタオルや履き心地のよいスリッパ、身体を包み込めるブランケットやポンチョを用意して、シャワーを浴びる前にゆっくりとリラックスする時間を楽しみましょう。結局のところ、フィジカルな活動もインテリアも、目指しているのは同じこと。自分自身を心地よく満たし、健やかに整えるためにあるのです。」


From madameFIGARO.fr

※この記事は、フランスの新聞社「Le Figaro」グループが発行する「madame.lefigaro.fr」で掲載されたものの翻訳版です。データや研究結果はすべてオリジナル記事によるものです。

  • text: Vanessa Zocchetti (madame.lefigaro.fr)