あの名作の舞台に泊まる。世界の文豪が愛したホテル5選。

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ヘミングウェイが愛したパリのリッツから、『グレート・ギャツビー』の舞台となったニューヨークのプラザまで。世界の名門ホテルには、作家たちの足跡や名作にまつわる物語が息づいている。ゆかりのバーで一杯を楽しみ、物語に登場する空間で過ごす——。文学の余韻に浸る旅へと誘う、5つのホテルを紹介。


01. Hôtel Ritz Paris|フランス・パリ

オテル・リッツ・パリは、1898年にセザール・リッツが開業した、パリを代表する歴史的高級ホテル。アーネスト・ヘミングウェイ、F・スコット・フィッツジェラルド、マルセル・プルーストら多くの作家や芸術家に愛され、現在も彼らの名を冠したスイートルームが設けられている。

ヘミングウェイの『日はまた昇る』やフィッツジェラルドの『夜はやさし』にもホテルが登場し、文学作品の世界とも深く結びついている。また、館内のバー・ヘミングウェイは、1920年代からヘミングウェイが足繁く通ったことで知られ、作家ゆかりの品々が往時の面影を伝える。歴史的建築と洗練されたサービスはもちろん、文豪たちが過ごした時代のパリの文化に思いを馳せられるホテルだ。

Hôtel Ritz Paris
オテル・リッツ・パリ
公式サイト:https://jp.lhw.com/hotel/ritz-paris-paris-france
Instagram:https://www.instagram.com/ritzparis/

02. Pera Palace Hotel|トルコ・イスタンブール

ペラ・パレス・ホテルは、オリエント急行の乗客を迎えるために建設され、1895年に開業したイスタンブールの歴史ある高級ホテル。新古典主義、アール・ヌーヴォー、東洋趣味を融合させた建築が特徴だ。

アガサ・クリスティの名作『オリエント急行の殺人』にまつわる逸話でも知られ、411号室で同作が執筆されたという伝説も残る(ただし真偽は定かではない)。現在、同室はアガサ・クリスティ・ルームとして作家ゆかりの写真や書籍が置かれた特別な部屋となっている。

また、1922年に同ホテルに滞在したヘミングウェイにちなんだスイートルームも設けられている。オリエント急行の旅が憧れの的だった時代の面影と、東西の文化が交差するイスタンブールの歴史を感じられる一軒だ。

Pera Palace Hotel
ペラ パレス ホテル
公式サイト:https://perapalace.com/en/
Instagram:https://www.instagram.com/perapalacehotel/

03. The Plaza|アメリカ・ニューヨーク

ザ・プラザは、1907年に開業したニューヨークを代表する歴史的高級ホテル。5番街とセントラルパーク南側に面した立地と、フレンチ・ルネサンス様式の壮麗な建築で知られる。

フィッツジェラルドの『グレート・ギャツビー』では、ギャツビーやトムらがこのホテルのスイートに集まる緊迫したシーンが描かれている。その世界観を反映したギャツビー・スイートも用意されており、作品の余韻に浸れる滞在が楽しめる。

また、1966年には作家トルーマン・カポーティがブラック・アンド・ホワイト・ボールを開催。著名人が集ったこの仮面舞踏会は、ニューヨークの社交史に名を残すイベントとなった。文学作品の舞台から華やかな社交の場まで、ニューヨークの文化と歴史を感じられるホテルだ。

The Plaza
ザ・プラザ
公式サイト:https://www.theplazany.com/
Instagram:https://www.instagram.com/theplazahotel/

04. The Langham London|イギリス・ロンドン

1865年に開業したザ・ランガム・ロンドンは、ヨーロッパ初のグランドホテルで、ロンドンを代表する歴史的なラグジュアリーホテル。文学とのつながりも深く、中でも注目したいのが1889年に開かれた作家たちの夕食会だ。

この席で米国の編集者J・M・ストッダートは、アーサー・コナン・ドイルにホームズシリーズ第2作『四つの署名』を、オスカー・ワイルドに『ドリアン・グレイの肖像』の執筆を依頼した。現在、ホテルのレストランの外壁には、この文学史に残る夕食会を記念するプレートが設置されている。

さらに、ホームズシリーズでは、『ボヘミアの醜聞』にもホテルの名が登場する。文学史を動かした出会いと名探偵の物語が交差するこのホテルで、ヴィクトリア朝の文学文化に思いを馳せてみてはいかがだろう。

The Langham London
ザ・ランガム・ロンドン
公式サイト:https://www.langhamhotels.com/en/the-langham/london/
Instagram:https://www.instagram.com/langham_london

05. Raffles Hotel Singapore|シンガポール

1887年に開業したラッフルズ・シンガポールは、シンガポールを代表する歴史的ラグジュアリーホテル。白亜のコロニアル建築と熱帯の緑に囲まれた優雅な佇まいが特徴だ。『人間の絆』などで知られるサマセット・モーム、『ジャングル・ブック』のラドヤード・キプリング、『闇の奥』のジョゼフ・コンラッドといった作家たちが初期の宿泊客に名を連ねたことでも知られる。

ホテル内のライターズ・バーでは、文学にちなんだカクテルや洗練された空間を楽しめる。モームの短編『手紙』に登場するミリオン・ダラー・カクテルも、ここラッフルズゆかりの一杯。歴史的な空間に身を置きながら、伝統のバトラーサービスなど、ラッフルズならではのおもてなしを体験したい。

Raffles Hotel Singapore
ラッフルズ・シンガポール
公式サイト:https://www.raffles.com/singapore/
Instagram:https://www.instagram.com/raffleshotelsingapore/

  • text : Itsuki Yoshii