<アールヌーヴォー再び その3> エクサン・プロヴァンスでもアールヌーヴォー、ミュシャ展開催。
Paris 2023.08.18
左: アルフォンス・ミュシャのリトグラフィー『夢』(1898年)© Mucha Trust 2023 右: アルフォンス・ミュシャのリトグラフィー。「芸術」シリーズより『ダンス』(1898年)© Mucha Trust 2023
オペラ・バスティーユの建物の後方に繋がる建物内に昨秋にオープンした「Grand Palais Immersif(グラン・パレ・イメルシフ」(110, rue de Lyon 75012 Paris)。11月5日まで『Éternel Mucha』展を開催している。会場の名前から察せられるように、アールヌーヴォーの巨匠アルフォンス・ミュシャ(1860〜1939年)が手がけたポスターそして絵画のシリーズ「スラヴ叙事詩」を中心とした作品をイマーシブ体験する展覧会である。
これが終わるとエクサン・プロヴァンスのオテル・ドゥ・コーモン- アート・センターで、没入型ではなく従来の形式で、『アルフォンス・ミュシャ』展がスタートする。5年前にパリのリュクサンブール美術館で開催された展覧会同様、こちらもプラハにあるミュシャ財団のキュレーターである佐藤智子が監修。ミュシャの作品の中にいくつもの異なる美学が混ざり合っていることを見せると同時に、彼の美の使用の中に、どれほど象徴主義と神秘主義が刻まれているかを見せるというものだ。展示は財団からの120点近い作品で、中にはこれまであまり公開されたことのない作品も含まれているという。彼の名前は女優サラ・ベルナールの舞台や広告のポスターでよく知られているが、チェコ生まれの彼は出身地スラヴの人々への愛があり、そこにも展覧会ではスポットを当てている。写真、資料なども展示。冬休みに南仏の旅に出るのなら、ぜひ寄ってみよう。
右: アルフォンス・ミュシャ『メデ』(1898年)。サラ・ベルナール主演の舞台公演用だ。© Mucha Trust 2023 右: アルフォンス・ミュシャの油彩『ボヘミアの歌』(1918年) © Mucha Trust 2023
左: アルフォンス・ミュシャの『百合の聖母』(1905年)。© Mucha Trust 2023 右: 1900年頃、パリ13区ヴァル・ドゥ・グラス通りのミュシャのアトリエでスラヴの民族衣装をつけてポーズするモデル。彼はミュンヘンの美大で学んだ後、1887年からパリに暮らした。© Mucha Trust 2023
会期:2023年11月17日~2024年3月24日
Hôtel de Caumont - Centre d’Art
3, rue Joseph Cabassol
13100 Aix-en-Provence
開)10:00~18:00
無休
料:14.50ユーロ
www.caumont-centredart.com
editing: Mariko Omura