11月30日まで、ガルニエ宮の舞台裏をブルーエン・バティストーニと没入体験。

Paris

ガルニエ宮見学に7月1日から11月30日まで、『Dans les pas d’une Etoile – Les coulisses du Palais Garnier』という没入型180度バーチャルリアティ体験ができる。『エトワール・ダンサーのステップを追って – ガルニエ宮の舞台裏』といった内容でパリ・オペラ座とINIT Labが1年をかけて共同制作した。

ガルニエ宮の屋根で踊るブルーエン・バティストーニ。着ているのは、『椿姫』第3幕で着用の白いドレス。初役を踊るにあたり、過去にマルグリット役を踊ったクレールマリ=オスタやレティシア・ピュジョルの衣装が彼女の身体に合わせてお直しされたそうだ。右後方、窓に竪琴の装飾がある丸いリハーサルスタジオが撮影されたクラスレッスン会場。ⒸMatthieu Geenre

180度撮影でエトワールのブルーエン・バティストーニの一日をカメラが追いかけている。2日かけて撮影が行われたのは今年の4月、彼女が初役で主役マルグリットを踊った『椿姫』の準備の真っ最中という時期だ。朝、彼女が裏口に到着するところからガイドがスタートする。クラスレッスン、コスチュームのフィッティング……と続く一日をカメラが追ってゆく。一般のガルニエ宮見学では訪問できない場所の連続である。そして、被写体はまるで10cm先という感じに手が届きそう。リハーサルではオーケストラピットの中にカメラが潜入し、なんと指揮者や音楽家たちが目と鼻の先に! マチュー・ジャンルによる180度撮影が生きるのは、ジャン=ギヨーム・バールによるクラスレッスンの時間だろうか。正面にブルーエンやマルク・モローの姿が見えていて、目を左右に動かせばレッスンに参加のほかのダンサーたちの姿も。『椿姫』で使われるショパンの名曲の数々に乗せて、ガルニエ宮内を移動してゆくブルーエン。最後は、日没時にパリを背景に屋根の上で……。

エッフェル塔、サクレクール寺院など屋根から見える光景も素晴らしい。ⒸMatthieu Genre

10分間の体験はガルニエ宮内のロトンド・デュ・グラシエに特設されたスペースにて。Apple Vision Proヘッドセットが10個設置され、10分の体験を10人交替でというシステムだ。眼鏡併用は不可。ゴーグル用の矯正レンズが用意されている。

左:ブルーエン・バティストーニ、発表会場にて。 右:ゴーグルを10台並べた体験用のスペース。photography: Mariko Omura

バーチャルガイド『Dans les pas d’une Etoile – Les coulisses du Palais Garnier』
開催:2026年7月1日~11月30日
Palais Garnier(Rotonde du glacier)
対象:入場券を購入した見学者
料)12ユーロ(予約不可、当日販売)
https://www.operadeparis.fr/

大村 真理子

madameFIGARO.jpコントリビューティング・エディター

東京の出版社で女性誌の編集に携わった後、1990年に渡仏。2006年から「フィガロジャポン」パリ支局長を務めた後、フリーエディター活動を再開。主な著書は『とっておきパリ左岸ガイド』(玉村豊男氏と共著/中央公論社刊)、『パリ・オペラ座バレエ物語』(CCCメディアハウス刊)。