エルザ・スキャパレリの孫娘、マリサ・ベレンソンとザラ(ZARA)のコラボに込められた美意識とは。【仕事が私にくれたもの】
自由で優雅に生きる、祖母から継いだ美意識。

1947年、ニューヨーク生まれ。モデル、俳優として活動し、映画『ベニスに死す』『キャバレー』などにも出演。祖母はデザイナーのエルザ・スキャパレリ、祖父は美術史家のバーナード・ベレンソン。
「ザラとの仕事は今回で3度目。でも、モデルではなくスタイリストとして自己表現する機会をもらったのは初めて」と語るのは、伝説のデザイナー、エルザ・スキャパレリの孫娘として生まれ、1970年代のファッションと映画シーンを象徴してきたマリサ・ベレンソン。彼女がザラとのカプセルコレクションを発表し、話題を呼んでいる。

「今回のコラボレーションは、会話の中からとても自然に生まれました。私から一緒にコレクションを作りたいと提案し、ザラはすぐに快諾してくれたのです」
ザラについて「ファッション業界をよりオープンでコンテンポラリーなものへと変革してきた数少ない存在のひとつ」と語る彼女が、今回目指したのは“普遍性”を重視したものづくり。
「魅力的で洗練されていながら、誰にとっても手の届くものを作りたかった。シックでグラマラスなだけでなく、遊び心やボディポジティブなムードも大切にしています」

ジュエリーやターバンを添えるだけでビーチからナイトシーンへ繋がる軽やかなアイテムが並ぶ。
「どこにいても、カプリやイビサ、サントロペで過ごす夏のような感覚。すべてが気負いなく、自然体に感じられるように心がけてデザインしました」
ホームコレクションに関しては「まさに私の家そのもの。友人たちを迎え、ディナーを囲みながら語り合い、星空の下で夢を見たり、ホロスコープを読んだり……。活気に満ちながらも親密な空気感を込めました」と語る。
「祖母のエルザから、エレガンスとは外見だけではなく、存在感や姿勢、誠実さに宿るものだと教わりました。いまでも彼女は私にとっての大切なインスピレーション源です」
自由で享楽的でありながら肩の力が抜けたムード。そんなコレクションには、マリサが祖母から受け継いだ美意識が色濃く反映されている。
ザラ カスタマーサービス
https://www.zara.com/
- text: Tomoko Kawakami
*「フィガロジャポン」2026年8月号より抜粋