本格的な夏到来! 酷暑の中で飲みたいイタリアの白ワインを、宮嶋勲が解説。

FIGARO Wine Club

ブドウ品種の特徴がわかると、ワイン選びはグッと楽に! ワインジャーナリストが解説する連載「ワイン学習帖」。今回はうだるような暑さの中でもごくごくと飲めるようなイタリアの白ワインを、宮嶋勲さんが解説。


Vol.28 イタリア 夏の白

イタリア各地で土地の気候や風土に合った土着品種が栽培され、個性豊かなワインが造られる。ソアーヴェの産地はロミオとジュリエットの町、ヴェローナに近い丘陵地帯。温暖な気候と豊かな陽光に恵まれ、土着品種のガルガネガは順調に成熟し、夜は山からの冷風がワインの味を引き締める。良質な果実味と適度なフレッシュさを持つイタリアらしい伸び伸びとした優美な白ワインが生まれる。

アドリア海に面するマルケ州のヴェルディッキオは海を感じる白ブドウだ。青リンゴ、レモンのアロマに地中海ハーブの涼しげなニュアンスが混ざり、持続性のある酸が特徴。シーフードが欲しくなる。

どちらもみずみずしく爽やかで、夏にぴったり。料理に寄り添い、食卓の幸せな時間を演出してくれる名脇役だ。控えめで奥ゆかしいが、存在感抜群。屋外でも楽しみたい。

ピエロパン
ソアーヴェ クラッシコ カルヴァリーノ

PIEROPAN
SOAVE CLASSICO DOC
CALVARINO

国・地域:イタリア ヴェネト州
アルコール度数:12.5%

優美な味わいと、長い余韻にうっとり。750ml ¥5,830/フードライナー(0120-28-6683)

ソアーヴェを代表する造り手がピエロパン。優れた畑、丁寧な栽培、細心の注意を払った醸造から、繊細で優美なワインが生まれる。カルヴァリーノは単一畑から造られる品格高きソアーヴェ。白い花やアプリコットのアロマが魅力的で、味わいは細身だが、余韻は長い。玄武岩の火山性土壌からくる心地いいミネラルが魅力的。白身魚のカルパッチョ、魚介類のサラダ、天ぷら等と合わせると最高。

果 実 味 ●●●●〇
酸   味 ●●●〇〇
ミネラル感 ●●●●〇

ウマニ・ロンキ “ヴェッキエ・ヴィーニェ” 
ヴェルディッキオ・デイ・カステッリ・ディ・
イエージ・クラッシコ・スペリオーレ

UMANI RONCHI
“VECCHIE VIGNE”
VERDICCHIO
DEI CASTELLI DI JESI
CLASSICO SUPERIORE

国・地域:イタリア マルケ州
アルコール度数:13.5%

地中海の恵みを感じる、ほのかな塩味とミネラル感。750ml ¥6,476/モンテ物産(0120-348-566)

マルケ州の美しい丘陵地帯で栽培されるヴェルディッキオは、イタリアで重要な白ブドウのひとつ。この品種を使った、名門ウマニ・ロンキのワインは安定感抜群だ。樹齢50年を超す古木から造られるこの一本は、柑橘、白い花、トマトの葉などを想起させる香り。生き生きとした飲み口で、深みがあり、塩味を感じさせるミネラルと、ほろ苦い後口が食欲をそそる。地中海的魅力にあふれる白ワインだ。

果 実 味 ●●●〇〇
酸   味 ●●●●〇
ミネラル感 ●●●●〇

宮嶋 勲

ワイン & フードジャーナリスト

1959年京都生まれ。東京大学経済学部卒業。1983年から89年までローマの新聞社に勤務。現在イタリアと日本でワインと食について執筆活動を行っている。日本では専門誌を中心に執筆するとともに、セミナーの講師、講演を行う。BSフジのTV番組「イタリア極上ワイン紀行」の企画、監修、出演を務める。著書『10皿でわかるイタリア料理』『最後はなぜかうまくいくイタリア人』(ともに日本経済新聞出版社刊)『ワインの嘘』(大和書房刊)など。2014年、イタリア文化への貢献により"イタリアの星勲章" コンメンダトーレ章をイタリア大統領より授与。

*「フィガロジャポン」2026年9月号より抜粋