AIグラス「Ray-Ban Meta」が日本で販売開始! 聞く・撮る・話すの三刀流メガネを実際に使ってみてわかったこと。
世界的ヒットを記録している「Ray-Ban Meta」(レイバン メタ)が、いよいよ日本で販売開始。写真や動画を撮れて、音楽を聴けて、生成AIと話せる。しかも、不朽のメガネブランドのデザイン、とくれば期待が高まるのも当然。だが、この“お洒落なスマートグラス”は、実際どんなことができるのか? フィガロ編集部エディターが試した、リアルな感想をお届け!
未来のメガネが、洒脱な顔でやってきた!

“かけるだけで見える世界が変わる”という発想は、人間がずっと憧れてきた世界かもしれない。というのも、「ドラえもん」には動物や植物の表情が見える『ファンタグラス』が、「名探偵コナン」には『犯人追跡メガネ』が、「ドラゴンボール」には相手の戦闘力を測る『スカウター』が…と、例えがマンガだらけになってしまったが、メガネには“現実をちょっと拡張してくれるもの”というロマンが託されてきたように思う。
そして2026年、いよいよ私たちの生活に「AIグラス」が溶け込み始めた。先陣を切って登場したのは、Metaとレイバンが共同開発した「Ray-Ban Meta」。私たちが想像していた“いかにもフューチャリスティック!”という見た目ではなく、長く馴染みのある王道モデルであるゆえ、グラスをかけて出かけても、「それ、何ですか?」と周囲から突っ込まれることはまずない。


ハンズフリーで、いい瞬間を逃さない!

最初の設定は、実に簡単。スマホに「Meta AI」のアプリを入れ、Bluetoothでグラスと連動させれば準備完了だ。「Hey, Meta」と話しかけ、「写真撮って」や「動画撮って」とプロンプトを伝えると、目の前の景色を一瞬で撮影。画像データはすぐ、アプリにアップされる。動画はブレが少なく、実際に目で追った景色がそのまま記録されたような、自然でなめらかな仕上がりだ。撮影できるのは縦動画のみなので、InstagramやTikTokなどのVlog的な使い方と相性が良さそう。

旅先でふと出合った美しい景色、食事の席での乾杯、雑誌で見つけた気になる記事。それらを場の流れを止めることなく、見ているままに残せるのはなんとも快適。これからの季節なら、「打ち上げ花火を動画に収めたいけど、肉眼でも焼き付けておきたい!」なんていう時も出番になりそう。
通勤中や勤務中では、内蔵スピーカーが便利だ。テンプルをタップすれば、耳元にすっと音楽が流れてくる。音漏れもなく(設定する音量にもよるが)、耳を塞がないので周囲の声も聞きとることができる。オフィスで密かに耳元でBGMを楽しみつつ、同僚に話しかけられても素早く対応できる、というわけだ。
目の前の“これ何?”にAIが即レス!
そしてここからが、Meta AIの本領発揮。目の前のものについて質問すると、瞬時に回答が返ってくる。たとえば、「この本に書かれている文を要約して」「この冷蔵庫の中身で作れるレシピは?」「この服に合う色は?」「このワインに合う料理は?」などなど。
ある日、いつぞや花瓶に生けた元気のない花を見ながら「この花の種類は?」と聞くと、「しおれたバラのようですね」と、冷静かつ的確な回答が。「茎の先端を斜めに切り、水を毎日変えると長く鑑賞できます。愛情を持って育ててくださいね」との励ましまで……。が、がんばります。

さらに、外国語の文字を見ながら「翻訳して」と言うと、日本語で読み上げてくれるのも助かる。これなら、旅先で難解なメニューを手渡されても、スマートに注文できそうだ。ちなみに、相手の会話をリアルタイムで翻訳する「ライブ翻訳機能」も備わっており、日本語は近日対応予定。これは嬉しい!

使い続けるうちに、「歩きながら道案内してほしい」「データ資料を目の前で見たい」など、AR機能への欲も湧いてくる。現に、レンズ内に情報を表示する「Meta Ray-Ban Display」というモデルも誕生しているそうだが、残念ながら日本では取り扱われていない。かつて漫画で見た“情報がビジュアルとして浮かぶメガネ”は、もう少し先の楽しみにとっておこう。
現段階ではスマホに代わる存在とまでは言えないが、これから当たり前になっていくAI時代の入門道具であることは確か。そしてカメラ機能で感じたのは、構図やシーンを決めこんで狙った“映え”ではなく、ふと現れた偶然を拾い集めるツールであるということ。あくまでも個人の感想だが、「日々の中で起きるセレンディピティを、もっと大切にしていこうよ」という、ぬくもりあるメッセージを受け取ったようにも感じた。
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