シルヴィオ・ジャルディーナ、クリュニー中世美術館でクチュールのインスタレーション。

Paris

大改装を終えて2018年に再び扉を開いたパリ5区のクリュニー中世美術館。その有名なタペストリー『貴婦人と一角獣』にインスピレーションを得て、クチュールコレクションを発表したクチュリエがいる。ルーツをシチリアに持つパリ生まれのSylvio Giardina(シルヴィオ・ジャルディーナ)だ。彼がパリでクチュールコレクションを発表するのはこれが2回目。クリュニー中世美術館がモード関連の発表会場となったのはこれが初めてのことだという。

クリュニュー中世美術館所蔵の『La dame à la licorne(貴婦人と一角獣)』。写真は連作6点のうちの「A mon seul désir」。
シルヴィオによるデッサン。

展示されたクチュールピースは、彼の「Mon seul désir(我が唯一の望み)」と題された2026-27年秋冬オートクチュール・コレクションで、これは美術館に展示されている6点の連作タペストリー「貴婦人と一角獣」の1点のタイトルに由来している。タペストリーの背景をなすミルフルールからのインスピレーションがコレクションの核をなし、タペストリーの中の宝石箱のジュエリーが再解釈されてネックレスや服に組み込まれジュエリーに。またタペストリーの色彩や透明感もコレクションに反映されている。展示されたドレスのどれもにボリューム、素材、職人技の魅力が集約され、それぞれのクチュールピースを展示するためにシルヴィが選んだ部屋は、まるでそのドレスのために造られたかのような空間。そこには両者の対話が感じられた。ローマにメゾンを構える彼はビジュアルアーティストでもあるそうだ。クチュールとアートは異なる領域ではなく、互いが絶えず参照し合う補足的言語だという彼らしいクチュールインスタレーションだった。

美術館内、シルヴィオ・ジャルディーナによるクチュールコレクション『Mon seul désir』の展示より。©︎Silvilo Giardina
展示空間内、ドレスのボリュームが圧巻。近づくと、テクニックや装飾のディテールに魅了される。 photography: Mariko Omura

クリュニー中世美術館
28 Rue du Sommerard, 75005 Paris
開)9:30〜17:45
休)月
https://www.musee-moyenage.fr/

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大村 真理子

madameFIGARO.jpコントリビューティング・エディター

東京の出版社で女性誌の編集に携わった後、1990年に渡仏。2006年から「フィガロジャポン」パリ支局長を務めた後、フリーエディター活動を再開。主な著書は『とっておきパリ左岸ガイド』(玉村豊男氏と共著/中央公論社刊)、『パリ・オペラ座バレエ物語』(CCCメディアハウス刊)。