update:2024/05/24

色とりどりの野菜が食欲をそそる。photo:Romain Buisson
15区に9月半ばにオープンしたPolichinelle(ポリシネル)は野菜のレストラン。野菜というと、ヘルシー、グルテンフリー、ラクトーズフリー……といった言葉が思い浮かんでしまうけれど、ポリシネルが提案するのは食いしん坊を喜ばせるグルマンな野菜料理なのだ。肉、魚は扱わないが、チーズや卵は料理に取りこまれている。インテリアにしても健康志向をアピールするミニマルでストイックな野菜レストランとは異なり、ここはグラマラスでおしゃれ、そしてリラックス感にあふれている。
パリは目下ハンバーガーが大ブームである。その火付け役となったビッグ・フェルナンの元オーナーのスティーヴ・ブルグラフが、今度は野菜!!というわけだ。彼がポリシネルをホテルYooma(ユーマ)のレセプション・フロアにオープンしたのには訳がある。このホテルのルーフトップには1600平米という広さの菜園が広がっている。この収穫を活用しない手はないだろう、ということで彼はここに開くレストランを野菜専門にしたのだ。レストランが料理するのは上の菜園で採れる野菜ばかりではないが、いずれにしても食材のすべてがビオ。 キッチンを後ろに隠す劇場風の立派なカーテンの前に長いカウンターがあり、そこに料理がずらりと並ぶ。カラフルな野菜タルト、シーザースサラダ、野菜の天ぷら、トマト・ファルシ、ラタトゥイユ……季節の野菜が素材なので毎月メニューは替わる。たとえばトマト料理はもうじき姿を消して……という具合だ。
長いカウンターを進んで行くと、デザートのコーナーとなる。甘い誘惑光線を発しているのは、スティーヴと組んでポリシネルの冒険にのりだしたクリストフ・ミシャラックによるパティスリーの数々。野菜嫌いもポリシネルに来れば、野菜が好きになること請け合いだし、最後の甘い締めくくりがうれしくて、野菜を食べにポリシネルにまた足を運ぶことになるだろう。ディナーはビュッフェ(飲み物別39ユーロ)なのでカウンターに並ぶ料理もデザートも、すべてを味わえるチャンス !
レストランのあるユーマ・アーバン・ロッジは住所を見ると、何やら不便な場所にあるような印象を受ける。でも地下鉄駅Bir-Hakeimからセーヌに沿って徒歩で7〜8分の場所。パリで初めて成功したショッピングセンターBeaugrenelle(ボーグルネル)にも近く、また地下鉄駅Bir-Hakeimをセーヌに沿って反対側に進むとエッフェル塔なので、塔に登った後にポリシネルで食事をするのもいいだろう。

豆腐のフライ入りのシーザース・サラダ。photo:Romain Buisson

ポリシネルの店内。このスペースは朝は、ホテルの朝食ルームとして活用されているそうだ。photo:Romain Buisson

三方の窓から射す自然光に恵まれた店内。

店名のPolichinelleが流線形のネオンで描かれ、レストランの中央を照らす。ポリシネルは即興劇コメディア・デラルテのキャラクターの名前。この命名にはスティーブが彼の妻に贈る愛の物語がこめられている。

前菜、メイン、デザートがずらりと並ぶカウンター。どれもおいしそうで迷うこと、間違いなし。

前菜にはタルトやサラダ。

メインはトマト・ファルシー(写真)、ラタトゥイユ、グラタンといった料理にまじって、野菜の天ぷらも。

どんな料理かは一目瞭然だが、さらに各料理の前に説明書きが用意されている。これはウフ・パルフェ。

メインはセルフサービスではない。選んだ料理をお皿にサービスしてもらう。ランチは前菜+メイン またはメイン+ デザートで23ユーロ、前菜+メイン+デザートで29ユーロ。ディナーはビュッフェで39ユーロ(飲み物別)。

野菜、果物のカクテル(7ユーロ〜)で季節の味を。ストローはプラスチックではなく竹製だ。

パブロワ、イル・フロッタントなどセレクション豊富なデザート。

カフェ・リエジョワ。手前右のようにアイスクリームをのせてもらってから、テーブルへ。

ポリシネルがあるのはユーマ・アーバン・ロッジの1階。

ホテル屋上に、バラエティ豊かな野菜や果物が育っている広い畑があるとは信じがたい。

トマトのようにクラシックな野菜だけでなく、牡蠣味のする野菜オイスターリーフ、超ミニ大根など珍しい種類も育てられている。