「称号の剥奪」「住居制限」「ボディーガードの是非」……メーガン夫人とハリー王子、英国帰国の条件とは?

ハリー王子とメーガン夫人は、8月末にカリフォルニアを離れ、英国に移り住む準備を進めている。目立たない形での帰国をめぐっては、英国滞在中の警備という難しい問題をはじめ、さまざまな疑問が浮上している。
かなり意外なニュースが飛び込んできた。チャールズ3世の次男であるハリー王子とその妻メーガン夫人が、英国に戻り、再び英国で暮らすという。英国紙『テレグラフ』によると、ふたりは8月末までに米国を離れ、ロンドン郊外にあるとみられる、王室所有ではない民間の邸宅に移り住む予定だという。現時点では、夫妻の帰国について、詳しいことはまだ明らかになっていない。住居の場所も、9月の新学期から子どもたち、アーチーとリリベットが通う学校についても、明らかになっていない。ただし、ハリー王子とメーガン夫人が、国王に直接属する王室所有の邸宅に住むわけではないことは分かっている。ふたりは、個人として使用する民間の邸宅に居住すると発表されている。AP通信によると、夫妻はカリフォルニア州モンテシトに所有する邸宅を維持するほか、ポルトガルのメリデスにある邸宅も引き続き所有するという。
2020年に大々的に英国を離れて米国へ渡り、王室と袂を分かったふたりだが、今度は、過剰な特権を与えられていると英国の納税者から反感を買うことのないよう、あらゆる配慮がなされているようだ。一方、「メグジット」によって、名誉称号の喪失から警察による警護の打ち切りまで、一連の決定的な措置が取られることになった。
英国王室からの完全な離脱
2021年2月、バッキンガム宮殿は、ハリー王子夫妻が正式に英国王室の「非現役メンバー」となることを発表した。夫妻は、英国王室から恒久的に離脱することをエリザベス女王に正式に伝えたことを受け、残されていた名誉称号の一部も失うことになった。
バッキンガム宮殿が発表した公式声明を、英国紙『デイリー・メール』が報じたもので、そこには次のように記されていた。「ハリー王子夫妻は、英国王室の現役メンバーとして戻ることはないと、女王陛下に正式に伝えた。」当時、ハリー王子には最後に残されていた3つの軍の名誉職があった。それは、英国海軍の名誉総司令官、ホニントン空軍基地の名誉航空団司令官、そして英国海軍における小型艦艇・潜水部隊の名誉司令官である。これらの地位からの離脱はすでに正式に決定されており、ハリー王子とメーガン夫人が何らかの公式な役割を担うことは考えられない状況となった。
ハリー王子夫妻の警備費用をめぐる問題
称号だけでなく、英国でのメーガン夫人とハリー王子の特権も縮小された。英国王室から身を引いたことで、英国滞在中に警察による警護を受けることができなくなったためだ。しかし、メーガン夫人とハリー王子は、自分たちの安全、さらには命までも脅かされるのではないかと懸念していた。2021年、オプラ・ウィンフリーによる伝説的なインタビューで、ハリー王子は次のように語っている。「リスクや脅威が減ったわけではないのに、私の警護は打ち切られました。」その後、ハリー王子は2025年5月、英国滞在中の警備をめぐって英国政府を相手に起こしていた訴訟で敗訴した。それでもハリー王子は、ウィンザー家のメンバーの警備を評価する役割を担うRAVEC(王室・要人警備委員会)が、宮殿関係者、警察、内務省の職員で構成されていることから、英国で夏季休暇を過ごす前に、自身と家族への警察による警護を求める申請を認めてくれるものと考えていた。しかし、その申請はまたしても却下された。
「ハリー王子は、もはや英国王室の現役メンバーではありませんから、警察による特別な警護を受ける権利はありません」と、王室事情に詳しいマルク・ロシュ氏は、以前の記事で説明していた。「この警護を担当するスコットランドヤードの部門は、ウィンザー家の中核メンバーのために確保されています。財政的に厳しいこのご時世、英国人は、ハリー王子を警護するためにお金を使うなど、到底あり得ないことだと考えています。」果たして、ハリー王子の英国帰国に際して、この極めてデリケートな問題について、何らかの合意はあったのだろうか。
From madameFIGARO.fr
※この記事は、フランスの新聞社「Le Figaro」グループが発行する「madame.lefigaro.fr」で掲載されたものの翻訳版です。データや研究結果はすべてオリジナル記事によるものです。
- text: C.M (madame.lefigaro.fr)
- translation: Hanae Yamaguchi