凛と軽やかに、 単衣のきものを纏う。

Fashion 2019.06.10

初夏と秋口、季節の狭間に着る一枚仕立ての単衣のきもの。着心地も軽やかで、爽やかな季節のおしゃれにぴったり。

更紗柄の江戸小紋を、さりげなく着こなす。

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単衣の季節にさりげなく着たい、モダンな更紗柄の江戸小紋。モカ色にほどよく配されたこげ茶が利いていて、帯の中の濃い色に呼応して引き締まる。夏に向かう季節感は、麻地に楓の爽やかな帯で表現して。9月から秋に向かう季節には、より濃い目の色の博多帯やざっくりした秋色の紬の帯に、渋い色の小物を合わせて楽しんでみるのもいい。

越後型小紋¥270,000、手描きの染帯¥97,200(ともに反物価格)/ともに竺仙 帯揚げ、帯締め/ともにスタイリスト私物

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清楚な雰囲気の小紋で、パーティの華になる。

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初夏や早秋の華やかなパーティで、肌を出したドレスとは一味違う装いとしておすすめしたいのが、清楚で華のある染めのきもの。この小紋は古典柄だが、色数が少ないので、洋装の多い場にも溶け込みやすいのが魅力。藤色地に大輪のなでしこ柄の帯が季節感に華やかさをプラス。秋口には黒地に月の帯などで少し粋に。

横段の染小紋¥275,000(仕立て上がり価格)、夏帯¥339,000(反物価格)、帯揚げ¥7,560、帯締め¥12,960/以上きもの創り 玉屋

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春から初夏の光に映える、着心地抜群の大島紬。

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なめらかな質感と適度な光沢が特徴の大島紬は、単衣にピッタリの素材。大胆な花モチーフの藍大島には、モダンな柄の夏帯で、初夏の光に映える贅沢な外出着として着こなしたい。小物とバッグでキリッとした雰囲気に。

大島紬¥398,000、九寸夏帯¥498,000(ともに仕立て上がり価格)、帯揚げ¥10,800、帯締め¥30,500/以上銀座もとじ バッグ¥73,440/オーエーディー ニューヨーク(ショールーム セッション)草履/スタイリスト私物

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上質なお召は、更紗の帯で個性的に。

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織のきものとしては紬より格上で、昭和の中頃まで外出着としてよく着られていたお召は、その質感と着心地が単衣向きの素材。明治・大正の頃の矢絣が知られているが、これは繊細な中間色で、幾何学的な織柄が現代的な味わい。インドネシア更紗の染め帯で、柄と柄を合わせているのにすっきりまとまっているのは、織に染めの組み合わせならでは。

お召¥383,400、帯¥162,000(ともに仕立て上がり価格)/ともにシルクラブ中野山田屋 帯揚げ、帯締め/ともにスタイリスト私物

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夢見る少女のような、アンティークの魅力。

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アンティークきものの中から夏物を探すと、現在では着る人が少なくなったために作られていない華やかな柄や色調のきものが見つかるはず。寸法の問題はあるが、色柄の美しさに触れるだけでも心楽しくなる魅力が。洋感覚の可憐な小花が描かれた単衣の小紋に、ランダムに織られたやたら縞の帯を合わせてみれば、ロマンティックな気分で纏える。

小紋¥69,120、名古屋帯¥48,600、帯揚げ¥1,944/以上ランコ 帯締め/スタイリスト私物

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カジュアルにもよそゆきにも、帯しだいで幅広く着られる。

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ざっくりした地に横段に織られた信州紬の単衣は、長く着られそうな親しみやすさがある。さっぱりした柄の染め帯やラフな八寸でカジュアルに着るのもいいが、ここではピンクに金糸入りのサリー地の帯で、少し気取ったおしゃれ着に。バッグも小型のゴールドで。

紬¥129,600、インドサリーの名古屋帯¥70,200(ともに仕立て上がり価格)、帯揚げ¥4,300、帯締め¥3,990/以上灯屋2 銀座店 バッグ¥31,320/ポティオール(ショールーム セッション)

●問い合わせ先:
竺仙 tel:03-5202-0991
きもの創り 玉屋 tel:03-6226-0802
銀座もとじ tel:03-3535-3871
ショールーム セッション tel:03-5464-9975
シルクラブ中野山田屋 tel:03-3389-4301
ランコ tel:03-3954-3755
灯屋2 銀座店 tel:03-3564-1191

*『フィガロジャポン』2019年6月号より抜粋

photos : YUKI KUMAGAI, JOHN CHAN, stylisme et texte : YUMIKO HARA, coordination de kimono : KEIKO HONDA, coiffure et maquillage : SHINJI IKEDA (mod’s hair), coopération : JUNKO KUBODERA

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