【パリコレクションDay1】風を纏うように軽やかな......

Fashion 2024.10.18

編集KIM

10月1日に幕を閉じた2025年春夏コレクション。ショーを訪れたエディターのコレクションダイヤリーをお届けします! 編集長KIMによる、パリ日記をご紹介。

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1日遅れでパリに入り、2日目の9月24日が私のDay1となった25春夏パリコレクション。本日は注目の若いブランドから、パリの老舗メゾンまでが連なる緊張感あふれる初日(私の)。まずはマリーアダムリーナエルト。パリから地方都市へと旅立つ人々が集う北駅のクラシックなカフェで行われたショーで、女性の日常の延長線上にある服たちって、ショーで見ていてもやっぱり物欲が刺激される! ジャージイのドレスはエレガントで、構築的なフォルムも気負いがない。カフェの席に座ってモデルがすぐ目の前を歩いてくれるので、素材感もばっちり見えた。昭和的に言えばまさに「バックシャン」な服たちで後ろ姿の肌見せがとっても女らしい! シンプルなドレスにレース柄のレギンスを合わせたり、フツーのフォルムが一味洗練されていて、現代の女性に欲しいと思わせる要素がいっぱい。そしてモデルの持ち方まで多彩なバッグのラインナップも素晴らしかった。売れそう、かつ、ひとクセある注目ブランド。

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午後イチに訪れたマメクロゴウチは、ブランド側は「かたち」からのインスパイアがテーマとメッセージしているけれど、私が連想したのは映画『青いパパイヤの香り』や『愛人 ラマン』のようなベトナム的なムード。「涼をとる」という言葉がぴったりな、湿気と熱を帯びた日々にも涼やかさを感じさせる、肌に心地いい素材感や風とおりのよいフォルム。アクセサリーはガラスと呼ぶよりもびいどろと呼びたくなる趣がある雰囲気。視覚でだけでも涼しさの演出は可能なのだ、と暑さ増しましの日本在住者としては思った。

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ディオールはロダン美術館に長~いランウェイを敷いて弓を放った。女性が現代で強く生きるためのマニフェストのようなショー。セットアップはここまで崩せるんだ、と改めて感心。ひっ詰めたヘアにストライプのヘアバンドで速めのウォーキングのモデルたち。こんな軽やかなブラック&ホワイトは珍しいかも。

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サンローランは楕円形の会場に限られた人数を招待してのショーゆえ、セレブリティたちがよく見える。今回はグウィネス・パルトロウも訪れた! 冒頭のビッグシルエットのパンツスーツやトレンチコートは、年齢を重ねたカッコいい女性にこそ似合いそうで、それも、いい意味でつっぱったとっぽい人にこそフィットしそう。ラストに近いところで登場する金糸を織り込んだノーカラージャケットにフリル&レースのミニスカートのルックたちにロックオン! 色彩を操る魔法はサンローランのDNAでもあるし。そして、サンローランには雨も似合う。濡れて輝く地面から色香が漂うようなショーだった。

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ルイ・ヴィトンのジュエリーの展示会はダミエモチーフの新作。カラダによりそうしなやかな着け心地のテニスブレスレットが断然推し。

編集KIM=編集長森田聖美 2024年よりフィガロジャポン編集長。フィガロ歴約30年。旅、ファッション、美容、カルチャーなど、現場時代はマルチで担当。多趣味だが、いちばん大切にしているのは映画観賞。格闘も好きでMMAなどよく観戦に行く。旅は基本的にひとりで行くのが好み。チミーグッズをこよなく愛する。

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