オーストラリアのホテル「カペラ・シドニー」に世界のセレブが夢中になる6つの理由。
京都に3月22日に日本初上陸したラグジュアリーホテル「カペラ・ホテル」が話題だが、「カペラ」といえば昨年、世界的なホテルランキング「The World’s 50 Best Hotels 2025」で初登場12位に選ばれた「カペラ・シドニー」が記憶に新しい。「シドニーにいままでなかったタイプの高級ホテル」と、最近では世界のセレブたちがこぞってお忍びで泊っているらしいという噂も。なぜ、「カペラ・シドニー」は特別なのか。6つの理由をピックアップしてみた。
1. 街の中心にいながら、時間が止まったかのような心地よい非日常感
シドニーの観光の拠点ともいえる港サーキュラー・キーやオペラハウスから数ブロックの距離にある場所でありながら、周囲の高層ビル群とは一線を画す対照的な佇まい。1歩なかに入ると、ここだけ時間が止まったかのような、静寂に包まれた上質な空間が広がる。1912年に建築家ジョージ・マクレーによって設計された元ニューサウスウェールズ州の教育省庁舎を7年間かけてリノベーション。装飾的なエドワード朝様式のサンドストーンのファサードと、壮麗な大理石張りの玄関ホールなどは当時のまま。洗練された最先端のモダニズムと、鮮やかに修復された歴史的装飾が見事に調和された空間は唯一無二。


2. 息をするように花開く照明が優美なラウンジでティーブレイク
チェックインカウンターのすぐ横の中庭ラウンジ「アパーチャー」は、約70種類もの草花で構成された7メートルの緑の壁とガラス張りの天井が開放的な雰囲気。目を引くのは、アムステルダムを拠点とするアート集団「スタジオ・ドリフト」が手掛けた、「カペラ・シドニー」オリジナルのキネティック彫刻「メドウ」だ。オーストラリアの野花を表現したランタンで構成されており、柔らかな色合いのスペクトルに照らされながら、花が開いたり折り畳まれたりする姿は優美で、時間がたつことを忘れてしまいそう。ここではオーストラリアの名物「ラミントン」をぜひ試してみたい。クリームやジャムを挟んだスポンジケーキをチョコレートとココナッツでコーティングした庶民的スイーツだが、パティシエ特製のラミントンは、外側のビターチョコレートがパリパリ。ラズベリーと中のベリークリームの甘酸っぱさとマッチし、上品で洗練されたケーキに。アボリジナルピープルのハーブを使ったブレンドティーと合わせてみたい。



3. 滞在するだけでスペシャルなアート体験ができる
卓越したラグジュアリーやホスピタリティの高さに加えて、「カペラ・シドニー」が力を注いでいるのが、ゲストがスペシャルな文化体験を味わえるということ。2つのレストラン、バー、192室の客室とスイートに至るまで、ホテル全体に飾られているオーストラリアのアーティストによる作品は約1400点以上。アーカイブ画像から現代写真まで、高級ホテルのコレクションとしては最大級。1Fのフロントや入り口には先住民族アボリジナルの祖先をもつ現代アーティストであるジュディ・ワトソンの大型作品が並び、バーの壁には昨年クリスチャン ルブタンとコラボレーションをした、アーティストでプロサーファーでもあるオーティス・ホープ・ケアリーの作品が存在感を放っているなど、あらゆるところでアートに触れられるようになっている。また、「カペラ・モーメント」と呼ばれる文化体験のできる宿泊客専用の無料プログラムが用意されており、ホテル内のアート鑑賞ツアー、近所の有名建築巡り、シドニー王立植物園の探索など、旅の終わりには、新しい視点と感性が芽生えているはずだ。


4. 心身ともに癒されるウェルネスのサンクチュアリ
最上階にあるのが、温水屋内プールや最新鋭のジム、静寂に包まれたヨガプラットフォーム、そして「アウリガ・スパ」のあるウェルネスのフロア。プールは自然光がたっぷり入るため、屋内でありながら太陽をあびながら水泳ができ、プールサイドにはヨガのスペースも。男女それぞれのシャワー室にサウナとアイスファウンテン(体を冷やす氷)が完備されているから、サウナ好きも大満足だ。月の満ち欠けとホリスティックな思想に着想を得たカペラのシグネチャー「アウリガ・スパ」では、シドニーより北にあるバイロン・ベイ発高級ナチュラルコスメブランド「Synthesis Organics」のスキンケア製品を使用。ここでの最もユニークなスパトリートメントが「コネクト・トゥ・カントリー」だ。各地の先住民アボリジナルピープルの長老たちの許可を得て、遠く離れた荒野の地域から集められた6種のパワーストーンを使い(西オーストラリア州の母なる大地の石で「流れる水」を意味するムーカイト、ノーザンテリトリーの石の産地からカカドゥとドリームタイム、ピルバラ地方のオーストラリアンブラックジェイドとグリーンマーブル、そしてクイーンズランド州のアゾリアゴールド)、それらの石を温め身体の上において、オーストラリア産の植物由来の香りを融合させることで、心身ともに深くリラックスし、バランスを取り戻すというもの。1日に何度も足を運びたくなる、癒しのウェルネス空間だ。


5. シドニーに来たら、やっぱり食べたい薪火グリルのステーキ
Netflixの人気番組「シェフズテーブル」のBBQの回で注目を浴びた「Firedoor」を始めとする薪火焼きレストランのレベルが高いシドニー。メインダイニング「ブラッスリー1930」も例外ではなく、薪火を使ったさまざまなグリル料理が堪能できる。オーストラリアならではのマーレーコッド(淡水の大型白身魚)のフィレをグリルし、フィンガーライムとレモンバターソースを添えた一皿は繊細な白身の味がとろけるよう。そしてやっぱり、地元産ポートロアンガス牛の42日間熟成リブアイはオーダーしたい逸品。絶妙な火入れの、香ばしい薪の香りをまとった赤身肉はほどよい脂で柔らかく、噛むごとに旨味が広がる。ニューサウスウェールズ産のエレガントで軽やかなシラーズやカベルネ・ソーヴィニヨンと合わせて。


6. タロットカードが誘う、いまの気分のカクテル
「カペラ・シドニー」の建物を設計したジョージ・マクレーの名前を冠した、ミクソロジー・バー「マクレー・バー」。昨年12月からメニューに登場したのが、ミクソロジー、神話、そしてモダンデザインを融合させたユニークなカクテル体験「アルカナ&アルケミー」だ。ゲストは飲み物を注文する代わりに12枚あるタロットカードを引く。タロットカードには、「THE EMPRESS(女帝)」や「THE FOOL(愚者)」などと一緒に、シドニーの有名建築物の名前が書かれている。それはジョージ・マクレーが手掛けたもので、それら建築物のストーリーや個性からインスパイアされたカクテルを、熟練バーテンダーがつくってくれるのだ。ちなみに「女帝」のカードに書かれている建築物は「クイーン・ビクトリア・ビルディング」で、カクテルはエルダーフラワーの香りのする、シャンパーニュとレモンソルベのエレガントなカクテル「V75」。クラシックカクテル「フレンチ75」のアレンジバージョンだ。モクテルバージョンもあるので、アルコールが弱い人でもOK。タロットを引いておいしいカクテルを飲みながら、シドニーの有名建築について知ることができるなんて一石二鳥!? 残念ながら、運勢までは占えないのであしからず。



6つの理由以外にも、モダンでシックなインテリアの客室は広々としていてリラックスできるし、宿泊客のみが使用できるラウンジ「カペラ・リビング・ルーム」は客室の延長のようにカジュアルな感覚で利用できるのもいい。そしてフレンドリーで温かい接客も、「カペラ・シドニー」を特別にしている点だろう。泊まるのは難しくても、バーやレストラン、ウェルネスフロアは利用可能なので、その唯一無二の世界観を堪能しに訪れてみたい。


Capella Sydney
24 Loftus St. Sydney 2000, Australia
1部屋 990AUドル~(朝食込、時期によって変動)
https://capellahotels.com/en/capella-sydney
Instagram @capellasydney
- text: Yumiko Takayama
Special Thanks: Tourism Australia, Destination NSW (https://www.visitnsw.com/jp)