衣替えの季節、整理整頓とは自分らしいものだけを残すこと。片付けのプロが教える、家を整える5つのアドバイス。

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ものを減らせば、気分も軽くなる! そうはわかっていても、いざ取りかかろうと思ってもなかなか始められない。今年こそやりたいことリストに「片づけ」と書き込んでも、つい先延ばしにしてしまう。でも実は、片付けを始めることはそれほど難しくない。

イケア・フランスでインスピレーション&インテリアデザイン部門の責任者を務めるエンリカ・マニャラルドのアドバイスを聞いてみよう。

整理して、片づける。それだけで気分もすっきり。しかも、決して難しいことではない。さあ、始めてみよう! photography: Ikea

「衣替えなど新しい季節の始まりは、不要なものを手放すのに本当にぴったりのタイミングです」と、イケア・フランスでインスピレーション&インテリアデザイン部門の責任者を務めるエンリカ・マニャラルドは熱弁する。「ひとつの区切りをつけ、新たな一歩を踏み出す時期です。だからこそ、そのエネルギーを生かして、ものを選別して大切なものは残し、もう必要のないものは手放しましょう。ものを整理すれば、新しいものを迎える余白が生まれます。あるいは、空間にゆとりができることで、思いがけないほど広々と感じられ、より快適になります。これが片づけの出発点です」そして、片づけるという行為は、私たちが心地よく暮らすためにも大切なこと。住まいをより快適にし、どこに何があるのかがひと目でわかる、見通しのいい空間にしてくれる。

ものが詰め込まれたクローゼットからセーターを探し出すのに時間を費やすことも、散らかったキッチンの戸棚から塩を見つけられず髪を掻きむしることもなくなる。テーブルを整えるために、お気に入りのテーブルクロスをすぐに見つけることができる。片づいた空間は、目にも心にも穏やかさをもたらしてくれる。そして私たち自身、そのことをよく理解している。実際、イケアの「Life at Home 2023」レポートでは、回答者の40%が、きちんと整えられ、片づいたインテリアで心地よさを感じると答えている。

それなら、さっそくエンリカ・マニャラルドのアドバイスを聞いてみよう。


1.まずは片付けの計画を立てる。

玄関や廊下には、スペースを有効活用しながら、機能的で心地よい空間に整えるためのさまざまなアイデアがある。写真は、アクセサリーを組み合わせたイケアの有孔ボード「SKÅDIS」。photography: Ikea

「週末を100%片づけに費やすのは、論外です。そんなことをしたら、どんなにやる気のある人でも嫌になります。少しずつ進めましょう。いちばん簡単なのは、まず腰を落ち着けて、自分にどれくらい時間があるのか、どの部屋を優先して片づける必要があるのかを考えること。そして、スケジュールを立てます。たとえば土曜と日曜に2時間ずつ。ほかの予定と同じように、ひとつの時間の使い方と考えればいいのです。そして計画どおりに続けられるよう、スケジュールは目につくところに貼っておきましょう。家族やカップル、ルームメイトと暮らしているなら、みんなで話し合う機会を設けるのもためらわないで。

私たちの調査では、フランス人の40%が『身の回りに、一緒に暮らす人のものがあるのが嫌だ』と答えています。さらに19%は、生活を共にしている人のものを、本人に黙って捨てたことが人生で少なくとも一度はあると認めています。だからこそ、片づけについてきちんと話しておくほうがいいのです。そして、片づけは全員で取り組むプロジェクトにしましょう。たとえば、マグネットボードに作業のステップを掲示し、それぞれに役割を振り分ける。みんなの意見をまとめやすくするためには、まず玄関や廊下といった、部屋と部屋をつなぐ場所から始めるのがおすすめです。こうした場所は、ほかの空間ほど思い入れが強く反映されにくい一方で、人を迎える場所でもあります。小さな家具や実用的な小物を取り入れれば、心地よい空間に整えることができます。同時に、靴やコートなどの収納もしやすくなり、ものが積み重なっているような印象を与えずに、スペースを有効に活用できます。」

2.クローゼットをアップデートする。

クローゼットを買い替えるのではなく、仕切りやスライド式の棚などのアクセサリーを加えてアップデート。写真はイケアの「KOMPLEMENT」シリーズ。photography: Ikea

「クローゼットは寝室に設けられていることが多く、多くの人の場合、ものがあふれてしまっています。そこでまずは中身を整理し、本当に必要なものだけを残すことから始めます。まずこの基本を行なったうえで、クローゼットのあり方を見直しましょう。とはいえ、クローゼットを買い替えたり、新しくしたりする必要はありません。大がかりな収納を買い替えなくても、クローゼットをより使いやすくする方法はいくつもあります。たとえば、引き出しを追加する。棚板のひとつを、奥のものまで取り出しやすいスライド式の棚に替える。通常の扉を、開閉スペースを取らない引き戸に替える。仕切りを加える……こうしたさまざまな工夫によって収納を再構成して、自分のライフスタイルにより合った、使いやすいクローゼットへと整えることができます」

3.量り売りを取り入れる。

量り売りを利用すれば、過剰な包装を減らせるうえ、戸棚の中をきちんと整理するきっかけにもなる。photography: Ikea

「私にとって量り売りを利用することは、地球環境のためにも習慣にしていきたいサステナブルな行動であり、片づけとも密接につながっています。なぜかというと、量り売りで購入すれば、保存瓶に移し替え、ラベルを貼る必要があるからです。つまり、中身が見える収納になるということ。戸棚の中に、お菓子やパスタ、米などのパッケージが雑然と積み重なっている状態は、もうおしまいにしましょう。ビスケットやセモリナ、レンズ豆などは透明な容器に入れ、きれいなラベルを貼りましょう。そして、容器はさまざまなタイプを混在させず、統一感を意識します。

もちろん戸棚の中に収納してもいいのですが、保存瓶を一列に並べて見せる収納にするのもひとつの方法です。眺めていて心地よく、実用的でありながらデコレーションにもなり、私が『見た目のノイズ』と呼んでいる状態を避けることもできます。そして量り売りを選べば、最終的にはプラスチックや見栄えのよくない紙のパッケージも減らせます。いいことずくめです。」

4.自分らしくあることにこだわる。

リビングでは、お気に入りのオブジェや本、植物などを、壁に取り付けた小さなキューブにディスプレイ。写真のイケア「EKET」のように、収納でありながら、飾ったものを引き立てる額縁の役割も果たしてくれる。photography: Ikea

「整理するということは、自分らしいもの、自分の好みやライフスタイルに合うものだけを残すということです。そして、その考え方が意味を持つのがリビングです。リビングは人を迎える空間であり、自分が好きなもの、つまり、自分がどんな人なのかを見せる場所でもあるからです。

だからこそ、リビングではオープン収納を優先することをおすすめします。本棚やガラス扉の食器棚などを取り入れれば、お気に入りの食器や美しいオブジェを、本と組み合わせながら魅力的に見せることができます。壁に取り付ける小さなオープンボックスも、この空間にはぴったりです。植物や花瓶、お気に入りの小物などを飾ることができ、ボックスそのものが額縁のような役割を果たして、中に置いたものを引き立ててくれます。また、好きなように配置して壁に取り付ければ、装飾的な効果を生み出すこともできます。オープン収納を選ぶことは、ものが増えすぎるのをコントロールすることにもつながります。

もちろん、それではきれいな状態を保てそうにないと思うなら、扉付きのサイドボードなど、中身を隠せる収納家具を選んでも構いません。大切なのは、無理なく長く続けられる収納方法を選ぶことです」

5.ボックスに収納する、とくにバスルームや洗面所に最適。

美しいボックスは、バスルームやワークスペースなど、さまざまな場所でものをすっきり収納し、整理するのに最適。photography: Ikea

「ボックスは、まさに収納の主役です。最近では、サイズも柄も色もさまざまなものが揃い、どんなスペースにも、どんなインテリアにも取り入れることができます。なかでも私が特にボックス収納に適していると思うのが、バスルームです。蓋付きのボックスなら、薬やストックしている石けん、シャンプーなどをしまっておくことができます。ボックスを使えば、何も変えずに、すべてを変えることもできます。たとえば、小さな収納家具の扉を外して中を見せるようにし、そこにコーディネートしたボックスを並べたり重ねたりするだけ。キッチンの保存瓶と同じように、ここでも統一感を意識するのがポイントです。それだけで、まるで空間を一新したかのような印象になります。しかも、ほとんど費用をかけずにできるのです。ボックスは、在宅ワークにもぴったりです。特に、専用のデスクがなく、ダイニングやキッチンのテーブルで仕事をしている場合に重宝します。書類の山やノート類を、いつも人目につくところに出しっぱなしにしておくわけにはいきません。そこで、すべてをボックスに収納します。この場合も、色を一色に揃えたり、調和のとれたカラーパレットで統一したりするといいでしょう。まとめたボックスは、クローゼットの棚の一角を専用スペースにして収納してもいいですし、トーテムのように美しく積み重ねても。そして今では、ケーブルをはじめとする仕事用の機器類を目立たないように隠せる、インテリアになじむデザイン性の高いアクセサリーも数多く登場していることをお忘れなく。」

From madameFIGARO.fr

※この記事は、フランスの新聞社「Le Figaro」グループが発行する「madame.lefigaro.fr」で掲載されたものの翻訳版です。データや研究結果はすべてオリジナル記事によるものです。