バスク・ブラッスリーのロージィ・ルーでビアリッツ気分を。
Paris 2023.09.26
オスマン、モンマルトル、ポワソニエール、ボンヌ・ヌーヴェル、サン・ドゥニ、サン・マルタンと名称を変えつつ、パリ・オペラ座裏手からレピュブリック広場を繋ぐ大通り(グラン・ブールヴァール)。車も人も往来が激しく、それだけに賑わいがあるので大通りに面して飲食店が多数並んでいる。ビストロやブラッスリーといった気軽なタイプの店が主だ。
その中でブラッスリーの「Rosie Lou(ロージィ・ルー)」が個性を際立たせている。通りから目に入る店内のインテリアは、ピンクの空間にサーフボードにエスパドリーユ! パリというよりビアリッツ的な陽気な雰囲気が誘いかけてくる。店内の奥は海を思わせるブルーの壁に、大西洋沿岸の夏の光景のビジュアルが彩りを添えて、と目を楽しませるインテリアだ。ビアリッツの19世紀のエレガントなブルジョワの家がインスピレーション源とか。
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ここはブラッスリー・ア・ラ・モードというグループのふたつ目の店で、バスティーユにあるグループの1軒目はRosieといって、インテリアもメニューもパリを意識している。ロージィ・ルーはフランス南西部、バスク地方への食の旅を提案し、海の幸、山の幸……現地調達の食材がほとんどだそうだ。前菜ではウフ・マヨネーズはトラッドバージョンとバスク地方おなじみのエスプレット唐辛子味のふたつが並び、ピーマンの詰めもの(ピキヨス)があっていかにもバスク・ブラッスリーだ。メインではフランスの家庭の味のひとつであるコキエット・ジャンボンはハムの代わりにラングスティーヌ、またクロック・マダムはトリュフ風味である。ここでもロージィ同様にすべてがホームメイドだ。
さてロージィ・ルーでぜひ試して欲しいのが、デザート。担当するのは、7区の星付きレストラン「Divellec」での経験もあるシェフ・パティシエのGeremy Ramdani(ジェレミー・ラムダーニ)だ。料理もそうだが彼も季節の素材を取り入れていて、たとえばイチゴの季節ならフレジエだ。これはいまや次のシーズンを待つしかないけれど、パリ・ミコノスやチーズケーキ・バスクが待っている。
シャンデリアが輝く大きなバー・カウンターからもわかるように、ロージィ・ルーではカクテルもおすすめだ。筆頭はフランス産ウィスキーとエスプレットの唐辛子を使ったVisky Saoueur(11ユーロ)だろうか。フランス南西部のアルコールとして有名なアルマニャックのカクテルも。ランチのスタートを軽めのカクテルで始めたければ、アルマニャックとフルーツとグラニテというカクテルも悪くない。
31, boulevard de Bonne Nouvelle 75002 Paris
営)12:00〜14:00、19:00〜22:30(月~木) 12:00〜14:00、19:00〜23:00(金) 12:00〜15:00、19:00〜23:00(土) 12:00〜15:00、19:00~22:30(日)
無休
www.brasseriesalamode.com
editing: Mariko Omura