ボン・マルシェの現代アーティスト展、今年はダニエル・ビュラン。

年のはじめ、デパートのボン・マルシェでは現代アーティストをゲストに招き、白紙依頼のインスタレーションが開催される。この企画の9回目となる今年のゲストは、ストライプでおなじみのダニエル・ビュラン。今回はユニークなことに2回に分けての開催で第1幕が1月9日から2月18日、そして第2幕は6月29日から8月15日とこちらはヴァカンスシーズン、またオリンピック開催時期に重なる。タイトルはAu Bon Marché（オー・ボン・マルシェ）をもじって「Aux Beaux Carrés（オー・ボー・カレ）」。カレ（四角）はデパートの有名なガラス天井を見てインスパイアされたテーマだそうだ。

2月18日までの第1幕に買い物客が無料で楽しめるのは、彼によるセーヴル通りに面したすべてのウィンドウ、ガラス屋根の下の吹き抜けの2作品、3階の展示会場に設けられたふたつの小屋だ。ビュランによる色と光の遊びは場所があって生まれるもの。眺めるだけでなく、その中に身を置いて体感することで魅力を満喫できる。

セーブル通りに面した8つのウィンドウに、50センチ角のカラフルなダミエが。ウィンドウとウィンドウの間は縦のストライプが描かれている。© DB-ADAGP Paris

地上階。有名なアンドレ・プットマンによる交差するエスカレーターを挟み、セーヴル通り側の吹き抜けに吊り下げられた白のカレは756枚、裏通り側の吹き抜けはピンクのカレが756枚。© DB-ADAGP Paris

青と黄色の小屋が設けられた3階の特別展覧会場。© DB-ADAGP Paris