日本が大好きなパリっ子に大好評、ボン・マルシェの時差なし『スーパー・ジャポン』展。

Paris

8月29日から10月18日まで、デパートのボン・マルシェと食品館のラ・グランド・エピスリィにて、『Super Japon』展が開催されている。直島が紹介された前回の日本展とは異なり、今回はまさに“いまの日本”を館内に大集合させた展覧会。多くのフランス人が日本の文化や食への興味を膨らませる昨今、円安を利用して大勢が日本旅行へと出かけている。その一方、安くはない航空運賃ゆえに躊躇している人も。日本体験者はその感動を求め、日本未体験者は未知の感動を求めボン・マルシェの日本展に足を運ぶのだ。

この日本展のシンボルは、ウィンドウにも館内に溢れる鯉のぼりだ。photography: Mariko Omura

コンビニ出現!

一階のメイン会場は、日本のコンビニのイメージで食べ物や雑貨で構成されている。フランスではkombiniと書くので、convenience storeの略とは誰もわかっていないようだけれど、コンビニはみんなが大好き。

エピスリー・コーナーで販売の日本の食材は1区の日本食材店Irasshaiが担当。今回一番人気がこのコーナーのようで、空になった棚に次々と商品が補充されてゆく。お土産コーナーには、風呂敷や招き猫のような昔ながらのもの、ゲームのギャラガ、ボンマルシェとのコラボレーション品などが混在している。美しさが凝縮された売り場にフランス人は大興奮だ。Monchhichi(モンシッシ)と呼ばれるモンチッチ、ハローキティ、たまごっちなど“かわいい”を集めたコーナーにも、人だかりが。日本からLoftが引っ越してきたような文房具の売り場ではシール、スタンプ……。ブロックヘッド・モータースやハリウッドランチマーケットからのファッション・アイテムも揃えられ、レジに長い行列ができてしまうのも当然だろう。

左:お米、カレー、みりん……食料品のコーナーは大混雑。 右:食器は日本の新聞紙に包んで、文化もお持ち帰り! photography: 右 Mariko Omura
左:ハローキティ&フレンズとLes Bisounours(ケアベア)とボン・マルシェのトリプル・コラボレーション品も。 右:日本香道のお土産インセンスを始め、招き猫があちこちに。
左:ワッペンでウエアやバッグをパーソナライズ。 右:スタンプも種類豊富に。
売り場に次々と商品が補充される保存用の手提げビン。

Doki Dokiの手巻き寿司、そしてSakai Goのお弁当

ボン・マルシェには食料品を扱うラ・グランド・エピスリィがあるけれど、日本を語る上で食べ物は大切なことから今回は本館でも“食”を担当している。一階では、サンタンヌ通りの人気のパン屋Akiが出店。3階のモードフロアではサカイ(sacai)とサラ・アンデルマンのコラボレーションによるsacai TO GOのコーナーが10月11日まで。ここでは10区の人気店Innéのお弁当、虎屋のどら焼きなどが販売され、主に海外からの若い観光客がベンチでおいしそうに食べる光景が展開。

モードフロアに設けられたsacai TO GOのブース。お弁当を販売するカフェでは、ガチャガチャありsacaiの秋冬コレクションのペーパードールあり……サラらしいアイデアがいっぱい。photography: Mariko Omura

この日本展では、本館内に初の本格的レストランが登場という話題も。3階の手巻きすしのドキドキ(Doki Doki)だ。もうじきパリに5軒目を開くという人気店だがどこも右岸で、左岸はこれが初めて。この特設レストランでは24席が並ぶカウンター席の中で、料理人たちが新鮮な魚を有明海のパリパリのノリで巻いてゆく。ゆずやゴマといった味の種類があるデザートのモチはドキドキのオリジナルで、柔らかいお餅の中にはアンがたっぷり! アイスクリームはヴィーガン。抹茶ドリンクが愛されているパリであり、NYスタイルのカフェが流行るパリである。カフェDokiLabも隣接されている。

2エム・エタージュ(3階)のDoki Doki。

もちろんビューティー、メゾンも!

本館2階、ビューティの売り場には日本の美容関連品が並んでいる。MITOMOの浮世絵パッケージのフェイシャルマスクもあれば、スック(Suqqu)やセンサイ(Sensai)と共に日本初のクリーンスキンケアブランドと謳うDAMDAMも。

グランド・エピスリィ上階のメゾンのフロアでは、多角的な視点でとらえられた日本が売り場に並ぶ。花屋のBeaulieuが日本の器やクッションを販売する近くには、日本と同じように素材とラインの美しさにこだわる北欧のブランドの家具が。日本を40年近く撮影し続けているMichael Kenna(マイケル・ケンナ)の詩情豊かな日本の写真の展示販売も行っている。

また、モビリエ・ナショナルが設けたコーナーでは、日本の影響が見られるフランス人デザイナーの家具などを展示。Koji Japanのコーナーは着物や陶器など、古い日本の伝統的なアイテムを集め、まるで原宿のオリエンタルバザーのよう。

この「スーパー・ジャポン」の会期中、どの売り場で何がいちばん売れるのか……気になるところだ。

左:パリのビューティ・セレクトショップBijoからのMITOMOのフェイシャルマスクも。 右:クリーンビューティのコーナーで販売されているダムダム(DAMDAM)。パッケージに書かれている抹茶や米という成分に、日本びいきのパリジェンヌは心をときめかす。photography: 左 Mariko Omura
左:モビリエ・ナショナルが展示するJBFastreezの椅子Osaka。 右:フリッツ・ハンセンの花器Ikebana。
左:Isamu Noguchiによるアイコニック・ピースを集めたVitraのコーナー。 右:Michael Kennaの写真も販売中。photography: Mariko Omura
左:バザー的なKoji.Japonのコーナー。 右:9区の花屋Beaulieuのコーナーでは日本の食器、花器などを販売。photography: Mariko Omura

『Super Japon』展
開催中~10月18日
Le Bon Marché Rive Gauche
24, rue de Sèvres
75007 Paris
営)10:00~19:45(月~土)、11:00~19:45(日)
無休
https://www.lebonmarche.com/en/super-japon

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大村 真理子

madameFIGARO.jpコントリビューティング・エディター

東京の出版社で女性誌の編集に携わった後、1990年に渡仏。2006年から「フィガロジャポン」パリ支局長を務めた後、フリーエディター活動を再開。主な著書は『とっておきパリ左岸ガイド』(玉村豊男氏と共著/中央公論社刊)、『パリ・オペラ座バレエ物語』(CCCメディアハウス刊)。