フィガロジャポン2021年7月号から始まった連載「朝から美食遺産」。フリーエディターの小長谷奈都子が、朝食のおかずに最適な逸品を、日本各地からご紹介。
料亭かも川本館の美味極上 いかの塩辛

島育ちで、新鮮なイカが手に入ると母がよく塩辛を作ってくれた。いまでもご飯のおともベスト3に入るほど好きだけど、市販で無添加のおいしいものはなかなかない......と思っていたら見つけたのがこちら。
新潟県長岡市の料亭が国産スルメイカとイカわた、塩のみで作る塩辛だ。料理長が目利きした大ぶりのスルメイカの皮を丁寧に剝ぎ、胴の肉厚の部分だけを使っているから、食感はツルツルのプリプリ。わたは塩漬け後に寝かせてから濾すため、濃厚なコクがあり、生臭さは感じない。さすが料亭の味といった上品さ。極上の朝ごはんのお供は贈りものにも喜ばれそう。
*「フィガロジャポン」2025年3月号より抜粋
朝から美食遺産 45

小長谷奈都子
フィガロジャポン編集部を経て、結婚を機に2012年より京都暮らしをスタート。フリーランス編集者。やんちゃな3人兄妹の母として子育てに奔走中。
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