ワイナリーでもホテルでも! シャトーヌフ=デュ=パプでワイン三昧。【フランス、美食の渓谷を巡る旅。】
フランス東部のソーヌ川からローヌ川の流域は、国内随一の美食都市リヨンをはじめ、果物やハーブの産地、ワインの銘醸地が点在するグルマン垂涎のエリア。「ヴァレ・ド・ラ・ガストロノミー(美食の渓谷)」を巡って、より深くフランスを味わう旅へ。

Châteauneuf-du-Pape
シャトーヌフ=デュ=パプ
教皇ゆかりの地で、偉大なるワインを堪能。

シャトーヌフ=デュ=パプ――教皇(Pape)の新しい城という名前からも、由緒正しい場所だとわかる。約700年前、ローマ教皇がアヴィニョンに移った際、避暑地に選んだのがこの地だった。要塞を囲むのがブドウ畑。散策すると、木の根元に玉石が転がっていることに気付く。氷河期にアルプスからローヌ川で運ばれたこの石により、日中浴びた太陽の熱が保たれ、夜間も土壌が温かい状態になる。そこから生まれたワインは、タンニンがありながらエレガンスを兼ね備え、多くのワインラバーを虜にしている。

一方「シャトーヌフ=デュ=パプの多様性こそ魅力」と語るのがクロ・デュ・カルヴェール代表のフランソワーズ・ルミユー。玉石の土壌のほか、砂岩、粘土、石灰と4タイプの土壌を有し、品種の多さ、ブレンドによる幅の広さも特徴だ。近年では温暖化により古代品種を見直したり、アンフォラを活用するなど挑戦を続けている。

ワインだけでなく「この土地全体が豊かな農園のよう」と美食都市としてのポテンシャルに注目したのがラ・メール・ジェルメーヌのオーナー、イザベル&アルノー・ストラセール夫妻。国内外を巡る中、シャトーヌフ=デュ=パプに魅了され、オーベルジュを開業、ワイン事業もスタートした。いまでは星を獲得するほどレストランも成功。地産地消をテーマに野ウサギなどジビエやトリュフを盛り込んだコースは、もちろんローヌ産ワインとともに。教皇も見たであろうブドウ畑を眺めながらのロマン感じるディナーが、シャトーヌフ=デュ=パプなら叶えられる。

Clos du Calvaire
クロ・デュ・カルヴェール

女性醸造家が手がける、自然ファーストのワイン。
1923年から続くワイナリー。現在5代目を務めるフランソワーズ・ルミユーは、ローヌワインの女性醸造家協会の会長を歴任した人物。ビオロジックに力を入れ、多様性が必要と馬耕を取り入れ、ミツバチが飛ぶ畑は生き生きとしている。かたや発酵や熟成には、さまざまな手法にトライ。適度に酸素を取り入れてくれるコンクリートタンクや、アンフォラ(素焼きの壺)を活用するなど、未来を見つめたワイン造りは力強くみずみずしい味に繋がっている。


Clos du Calvaire
クロ・デュ・カルヴェール
1973, route de Châteauneuf-du-Pape 84700 Sorgues
04-90-83-70-16
営)10:00~18:00
休)日、月
※見学ツアーは要予約、1人10ユーロ~
https://www.clos-du-calvaire.fr/
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L’Oratoire des Papes
ロラトワール・デ・パプ

伝統あるワイナリーで、セラー散策&ガストロノミー体験。
オランジュ公の邸宅から教皇の住居、ブドウ畑を保有する修道院へ。そんな歴史ある建物を贅沢に活用。なかでも岩でできた地下の“天然貯蔵庫”は圧巻だ。砂利土壌由来の凝縮感があるワインと砂岩由来の繊細なワインをブレンドして熟成した一本は、1926年から変わらないラベルで提供。醸造過程が見える館内ツアーを終えたら、地元のシェフによるペアリングコースをぜひ。爽やかな白から熟成感のある赤ワインまで、食事とともに心ゆくまで堪能できる。


L’Oratoire des Papes
ロラトワール・デ・パプ
Étang Salé de Courthézon 84350 Courthézon
04-90-39-32-41
営)9:30~18:30(月~金)、10:00~18:30(土)
休)日
※見学ツアーは要予約、1人50ユーロ~
※シェフズテーブルは要予約、1人180ユーロ~
https://loratoiredespapes.fr/
★Google Map
Hôtel & Restaurant La Mère Germaine
オテル&レストラン ラ・メール・ジェルメーヌ

1万本以上のワインを持つ、街随一のオーベルジュ。
世界のグルメを食べ歩いた夫婦がオーベルジュをプロデュース。カラフルな絵画やファブリックをアクセントに配した部屋は、コージーな邸宅のよう。地下にはハマム付きスパもあるのでおこもりにもぴったりだ。多くのゲストのお目当てが2020年にリオープンしたレストラン。地元産を中心に1万本以上揃うワインと、星付きシェフが繰り出すミニマルかつ洗練を極めた料理とのコラボレーションは一食の価値あり。


Hôtel & Restaurant La Mère Germaine
オテル&レストラン ラ・メール・ジェルメーヌ
3, rue Commandant Lemaître 84230 Châteauneuf-du-Pape
04-90-22-78-34
全12室 バスタブ付き2室
スタンダード142ユーロ~(1月~3月、10月~12月)、250ユーロ~(4月~9月)
朝食15ユーロ~
ラ・メール・ジェルメーヌ
営)11:45~13:30L.O.、19:00~20:30最終入店
休)月、火
要予約
https://www.lameregermaine.com/
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★フランス旅のお役立ちサイト
ヴァレ・ド・ラ・ガストロノミー
https://www.valleedelagastronomie.com/
オーヴェルニュ・ローヌ・アルプ地方観光局
https://www.auvergnerhonealpestourisme.com/
プロヴァンス・アルプ・コートダジュール地方観光局
https://provence-alpes-cotedazur.com/
フランス観光開発機構
https://www.france.fr/ja/
レイルヨーロッパ
https://www.raileurope.com/
- photography: Taisuke Yoshida
- ●1ユーロ=約184円(2026年5月現在)
- ●日本から電話をかける場合、フランスの国番号33の後、市外局番の最初の0を取ります。フランス国内では掲載表記どおりにかけてください。
- ●掲載店の営業時間、定休日、商品・料理・サービスの価格、掲載施設の開館時間などは、取材時から変更になる可能性もあります。ご了承ください。
*「フィガロジャポン」2026年5月号より抜粋