【メゾンフィガロイベント】
モデル高山都に聞く、センスやスタイルの育て方。トークイベントの様子をお届け。
フィガロジャポンでは雑誌やオンラインでの情報発信に加え、メンバーシップ「メゾンフィガロ」会員向けにさまざまな体験の場を設けています。
6月28日にはモデルの高山都をゲストに迎え、彼女のファッションやライフスタイルを紐解くトークイベント「My Style, My Story」を開催。当日の様子をお届け。

「My Style, My Story」は、自分の軸や美学を大切にアールドゥヴィーヴル的な生き方を実践しているゲストを招き、その装いや人生哲学を深掘りするトークシリーズ。今回のゲスト高山都は、モデル、執筆、ブランドとのコラボレーションなど幅広く活動しながら、趣味の料理、ランニング、うつわ集めや和装といったプライベートの時間も大切に育んでいる。
この日はプライベートでも親交の深いフィガロジャポン編集部エディターの青木良文が聞き手となり、「センスやスタイルの育て方」をテーマにトークを進行した。

トークはまず、高山のファッションとの向き合い方にフォーカスした。装いを選ぶ時に「ときめき」や「気分が上がること」を大切にしているという彼女。「今日は着物ですが、普段はオーバーオールが好きで。10代の頃から着ているけれど、この先もずっと似合っていられる自分でいたい」と話す。
青木が「年齢を重ねて外見はどんどん変わっていくから、いままで似合っていた服が似合わなくなることもあると思うけど、その点はどうしていますか?」と聞くと、「ずっと着続けたいアイテムは、トレンドを追いすぎずに自分に似合うベーシックな形を選んでおいて、インナーやアウター、靴などでエッジを効かせます」とコツを教えてくれた。「都ちゃんは、そうやって服を自分に引き寄せる力がありますよね!」と感心する青木に、「これ高かったのに、という服が似合わなくなったこともありますよ。でも、くよくよしていても、似合わないものは似合わない。落ち込んだまま時間を費やすくらいなら、似合うものをどんどん探して自分にしか着られない着方をする! 他人ではなく鏡の中の自分を見て、何が合うか、自分のことを俯瞰してみる。ときに傷つくこともあるけど、チャームを見つけるっていう“作業”として見るといいかもしれないです」と、分析する。

「知り合ってから10年くらいだけど、都ちゃんはずっと進化していませんか? 変わることを恐れていないよね?」と青木から聞かれると、「まずは自分が自分にワクワクできるようにしなきゃと思っていて。常に鮮度のある自分でいたい」と答える高山。「自分に飽きてきた時、変化を出すのに手っ取り早いのが髪型なんです」と言う彼女は、ぱつんと切り揃えたボブスタイルが印象的。「髪は、“水の気”を持つパーツのひとつで、女性にとっては重要。この“水の気”の部分を変化させると、人生が変わると言われているので、ヘアスタイルを変えるのは大きな意味があるんです」と、占いエディターでもある青木が話すと、「私はこのヘアスタイルにした時、勇気が必要だったけど、結果的に似合わないと思っていた服が似合うようになって、すごくハッピーになった!」と高山。会場の参加者たちもメモを走らせる。

「この髪型、着物にも合うんです。先日フランス大使館でのパーティに参加した時、外国の方とのコミュニケーションの入り口になるかな?と着物で行ったら、『写真を一緒に撮ろう』と声をかけてくださったり、着るものひとつでこんなに会話が広がるんだなって」と、その時の装いを紹介してくれた。
「着物って、きっかけが掴みづらいイメージもありますが、どういうところから入るといいですか?」と訊ねる青木に「私も最初は着付けが下手で『恥ずかしい』という気持ちもあったんですけど、怖がって着なかったら結局覚えない。去年は夏の間に『週3で和装する』という目標を立てて、浴衣で友だちと飲みに行ったり、家でも着物で過ごしていたら、気付けば20分くらいで着物を着られるようになりました」と、地道な努力を重ねた結果を見せる。「私たちのおばあちゃん、ひいおばあちゃんの世代はみんな当たり前に着ていたものだから、着付けられないはずがないっていうマインドになると、気持ちが楽になる(笑)」

高山といえば、インスタグラムで発信するライフスタイルも注目の的。「一度、都ちゃんのご自宅にお招きいただいて、ごはんもおいしかったけれど、食卓が美しくて感動した」と話す青木。「食のうつわって、そのまま人生のうつわになるんです! 適当なうつわを使っている人は、適当な印象になる。素敵なうつわでご飯を食べるって、自分を大切にすることに繋がるんですよ」と会場の参加者にもアドバイス。高山も「お料理を素敵に装うと、食べることときちんと向き合える。適当に用意した食事って、ながら食べをしてしまったりで満足感が得られず、後から間食をしたり……いい影響をもたらさないんですよね。だから、ちょっと面倒でも丁寧に盛り付けたり、素敵なお皿を選ぶことは、自分の幸せをつくることになります」と賛同。

そして、高山の暮らしになくてはならないものが、花。「自分の心を幸せにしてくれるものだから。お金がなくなったとして、食後のコーヒーは我慢できるけど、お花を飾ることは諦めたくない」というほど。青木によると、今年のラッキーフラワーはバラ、百合、ジャスミン。それを聞いた高山は「バラや百合なら、どんなお花屋さんにもありそう。今日、みなさんも一輪でもいいから買って帰れば、明日からの運気を上げるラッキーアクションになるかもしれないですね!」と会場に投げかける。
最後は、来場者からの質問コーナー。「今年の秋冬挑戦してみたいスタイルは?」「パリでおすすめのスポットは?」など、高山のセンスに迫る質問から「忙しい中でもポジティブなマインドを保つ方法は?」「人生の選択に迷った時、大切にしている判断基準は?」「SNSとの付き合い方で心がけていることは?」といった内面的な質問まで、多彩な質問が寄せられた。そのひとつひとつに真摯に、明快に答える高山。太陽のような明るさを見せる彼女だが、人知れず悩み、葛藤し、努力を積み重ねてきた先に、いまの姿があるのだと、深く実感できる時間だった。

参加者からは「人生の指針になるような言葉を聞けて、有意義な時間になりました」「私も小さな一歩から真似してみようと思います」などの感想も。トークイベントをきっかけに、参加者にもポジティブな時間がもたらされたに違いない。
- photography: Yui Fujii