白いシャツにモダンな印象を添えるのは、ブラックレザーの襟。フェンディ家の5人姉妹が身につけていた白襟へのオマージュ。キウリが得意とするレースのスカートを重ねることで、クラシックと現代的な感性が調和し、新たなフェミニニティを描き出す。
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FENDI
柴咲コウと歩く、フェンディの故郷ローマ。

ローマを旅する柴咲コウが纏うのは、マリア・グラツィア・キウリがフェンディの新章として発表した2026-27年秋冬コレクション。1989年、24歳でフェンディの門を叩いたキウリは、約40年の時を経てメゾンへ帰還し、「Less I, more us(“私”よりも“私たち”)」を掲げ、新たな物語を紡ぎ始めた。構築的なテーラリングと卓越したクラフツマンシップが織りなすコレクションは、ローマが持つ伝統と現代性、そしてしなやかな強さを映し出す。フェンディのルーツが息づく永遠の都を舞台に、柴咲コウが新たな美学を巡る。

Morning in Rome
朝のローマは、美しい。
朝焼けが歴史ある建物を優しく照らし、石畳には柔らかな光が差し込む。世界中から観光客が集まる名所も、この時間だけは静寂に包まれている。
今シーズン、キウリが大切にしたのは、テーラリングを起点とした明確なシルエット。フェミニンとマスキュリンを対立するものではなく「共有される資質」として捉えた仕立ては、凛とした強さとしなやかさを併せ持つ。
市場へ足を運ぶと、色鮮やかな野菜や果物、花々が並び、地元の人々の穏やかな日常が広がる。ローマの日々の営みに自然と溶け込む姿から、衣服は日常に寄り添うものだというキウリの思想が浮かび上がる。



Day in Rome
昼のローマは、歩くたびに物語が生まれる。
白いシャツにモダンな印象を添えるのは、ブラックレザーの襟。フェンディ家の5人姉妹が身につけていた白襟へのオマージュ。キウリが得意とするレースのスカートを重ねることで、クラシックと現代的な感性が調和し、新たなフェミニニティを描き出す。
歩くたびに異なる魅力を見せるローマは、さまざまな時代や文化を受け入れながら進化してきたフェンディの歩みとも重なる。カール・ラガーフェルドが築いたメゾンの精神を受け継ぎながら、マリア・グラツィア・キウリが新たな感性で未来へと導く。その連綿と続く物語が、永遠の都の風景の中に息づいている。


Night in Rome
夜のローマはロマンティックだ。
陽が落ちると、街は映画のワンシーンのような趣を見せる。
石畳に映る街灯の光。路地裏のレストランからこぼれる笑い声。夜のローマには、昼とは異なる優雅な時間が流れている。
夜のローマで柴咲コウが纏うのは、キウリを象徴するレース表現が際立つブラックドレス。イタリアの伝統的なクラフツマンシップを感じさせるマクラメレースを用い、職人の手仕事による緻密な表情が、黒のドレスに奥行きとエレガンスをもたらす。時代を超えて受け継がれるイタリアの美意識と、キウリが描く現代的なフェミニニティがひとつになる、印象的なルックだ。


マリア・グラツィア・キウリは、「ワードローブは身体の欲望を支配するのではなく、それを受け入れ、寄り添うもの」と語る。
ローマという街もまた、そこに暮らす人々の時間を受け入れ、長い年月をかけて独自の美しさを育んできた。
フェンディの故郷で過ごした一日は、メゾンが受け継いできた精神と未来への可能性、そして永遠の都が持つ普遍的な美しさが、ひとつにつながる瞬間だった。
フェンディ ジャパン
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- photography: Shoichiro Kato
- video directors: Shoichiro Kato, Maho Kurita
- dp: Takuya
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- lightning assistant: Lorenzo Martino
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