刺激、かゆみ......マスク着用の副作用を抑えるには?

Beauty 2020.06.15

マスクを着用し、時にはそのまま長時間働いていると、皮膚は敏感なサインを出しはじめる。新型コロナウィルス対策にもぴったりの、皮膚へのダメージを最小限にするポイントをふたりの専門家とともに紹介しよう。

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マスクの肌への悪影響を抑えるにはどうしたらいい? photo : Istock

ある人は顔が赤くなり、ある人は肌全体の調子が悪くなる。新型コロナウイルス感染拡大以降、多くの人は一日中マスクの着用を強いられて、マスクの難点を実感している。

いまや人口の大部分がマスクを着用し、新型コロナウルス拡散防止に努めている。とりわけ教育関係者などは仕事中ずっとマスクを着用せざるを得ない。私たちは顔をずっと何かで覆うことに慣れていないため、皮膚は敏感に反応するのだ。その症状は多種多様である。今回、フランスのスキンケアブランド、デュクレイDucray)のディレクターであるゴーティエ・ドア医師とフェイシャリストのマリー・デゥプレイン氏とともに、ウルスに対抗するために最も必要なことについて評価を行った。

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皮膚が封じ込められる

「ニキビなど、既存の皮膚疾患が起こる可能性があります」ー ゴーティエ・ドア医師

SNS上でも、多くの人々がマスクの有効性を重々理解しながら、着用する不便さについて嘆いている。多くの人が感じている呼吸のしづらさとマスクにこもる熱の症状に加えて、頬骨のトップの赤みと頬にできる小さな湿疹が報告されている。「呼吸によってもたらされる湿度と高温によって刺激や摩擦、そして細菌の繁殖が起こります。これらはすべて私たちが受け入れはじめた新たなマスク習慣によって起こった結果です」とマリー・デゥプレイン氏は分析する。

またゴーティエ・ドア医師は、さまざまな原因と結果を区別する必要があると言う。「マスク着用に関する研究調査はまだ少ないものの、私たちが集計した意見の多くは、マスクが接触するエリアに起こる二次的な刺激です。したがって、目の下のエリアから鼻にかけて、そして顎とゴム紐が触れる耳の裏などに刺激を感じるのです。過敏症、赤み、かゆみ、乾燥などの軽い刺激が現れます。アレルギーとまではいかなくとも刺激があるといえるでしょう」とドア医師は述べる。

また、彼は肌を覆うことで発生する湿度と、皮膚がふやけることによるトラブルの増加も指摘する。「ニキビ、赤ら顔、脂漏性皮膚炎など、既存の皮膚疾患が起こる可能性があります。また、この新しい環境によるストレスと不安がこれらの原因となることも忘れてはなりません。時には抗不安薬が助けとなることもあります」。またドア医師は、マスクを長時間繰り返し着用した場合、肌タイプによっては接触皮膚炎(かぶれ)を起こすリスクがあることも示唆している。

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サージカルマスク、それとも布製マスク?

「少量の温泉水を皮膚にスプレーしてもよいでしょう」ー ゴーティエ・ドア医師

マスクの素材によって、これらの副作用を抑えることができるのだろうか? 「保護基準を満たしている場合、敏感肌の方には布製マスクが望ましいです」とドア医師は回答する。また、いくつかの点に気を付けてマスクを着用しないと逆効果になると言う。「最大4時間後にはマスクを交換した方がよいので、そのタイミングでマスクを取り、皮膚呼吸を行いましょう。少量の温泉水を皮膚にスプレーしてもよいでしょう。その場合、十分に皮膚が乾いてから再度マスクを着用しましょう」。マスクを取り扱う際には手洗いを徹底し、マスク紐のみに触れるようにして衛生管理に気をつけよう。ゴム素材が苦手な方は後頭部でマスクの紐を結ぶのもおすすめだ。

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バリア機能のあるクリームを使用する

刺激を防ぐ別の方法として、スキンケアアイテムを活用できる。実際のところ、この美容習慣を取り入れることで、肌への負担を軽減できるのだ。「肌タイプによっては、この突然の生活習慣の変化に対して、皮膚をもっと保護する必要があります。オイリー肌の方には、より軽めのテクスチャーのスキンケアをおすすめします。アトピー肌であれば、バリア機能のあるクリームがおすすめです」

ドア医師は、朝と晩に保湿クリームの塗布を推奨している。フェイシャルマスクを使う場合には、しっかり保湿が浸透した後(30分から1時間後)に行おう。「特にマスクが肌に触れる部分に関しては保護クリームの使用をおすすめします。また、肌荒れには補修や治癒効果のあるクリームを使用しましょう」

いずれの肌タイプでも、新しい生活習慣の受け入れは不可欠だ。SPFが高い製品の使用に関してはどうだろうか?「それらの製品の多くには油分が多く含まれ、毛穴を広げてしまうため、マスクを着用しない際にのみ使用しましょう。しかしながら、露出している部分に関してはしっかり日焼け防止に努めてください」

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極めて薄めのメイク

「定期的に1〜2分間のセルフマッサージを行うとリラックス効果が得られます。緊張感を取り、血液循環を高めることによって肌に酸素が送り込まれます」とマリー・デゥプレイン氏は推奨する。

マスクをしていても化粧はやめたくない、という意見についても専門家に聞いてみた。ふたりとも皮膚に負担をかけるべきではないとの同意見であり、メイクアップは控えめにすることが重要だと述べている。「現在、派手めなメイクがトレンドではあるものの、メイクをすることで皮膚が擦れる可能性があります。私は個人的にクレンジング剤があまり好きではないので、この状況下で厚めのメイクはおすすめしません」とマリー・デゥプレイン氏は説明する。

実際のところ、クレンジング剤は肌を乾燥させるという意見がある。「クレンジング剤を使用した後は保湿しなければいけないのはこういった理由があるためなのです。いずれにしても、クレンジングオイル、無添加石鹸、クレンジング石鹸などの穏やかなケアで毎日顔を洗うことが重要です。また擦ることはやめて軽くたたくように洗い、よく皮膚を乾かしましょう」。周りの人々を守るためにも、マスク着用の生活はまだ続きそうだ。

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texte : Justine Feutry (madame.lefigaro.fr), traduction : Hanae Yamaguchi

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