メラニア・トランプ、沈黙を破り大統領選の応援に参加。
Culture 2024.09.30
ドナルド・トランプの妻は普段、目立つことを好まない。だが待望の著作『メラニア』の出版を控えているとそうもいかないらしい。
夫は大統領選を戦い、妻は本の宣伝をする。メラニア・トランプは10月8日に回想録を出版する。つまり、タイミング的には、夫のドナルド・トランプが立候補している米大統領選挙の投票日まで1ヶ月を切った時点ということになる。本の宣伝活動の一環として、元ファーストレディはSNSで一連の動画を公開した。何年もの間、彼女はどんな行動であれ、逐一コメントされてきた。「しょっちゅうあれこれと大っぴらに詮索され、風刺された者のひとりとして、事実を明らかにする責任を感じています」とモノクロ動画で語っている。
スロベニア出身のメラニア・トランプは、他の動画で最近の出来事についても語っている。7月の夫暗殺未遂事件や、2020年にワシントンで起きた反人種差別デモなど、これまでほとんど、あるいは全く語ってこなかった事柄だ。また、2016年にアメリカのタブロイド紙がモデル時代の彼女のヌード写真を暴露したことについても触れ、「誇らしく思っている」と語った。2022年8月にフロリダのトランプ夫妻宅をFBIが家宅捜索したことにも言及している。
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自分の人生
それにしてもメラニア・トランプはシャイでミステリアスな人物として知られてきた。それが今になってなぜ、沈黙を破ったのだろうか。歴代大統領夫妻を研究するオハイオ大学のキャサリン・ジェリソン教授によれば、これらの動画は主に本の宣伝のためのもの。ちなみに本は写真付きサイン入り版の価格が250ドルだ。「ただ同時に、自分の人生と運命を自ら決める強い女性のイメージを打ち立てようとしているようにも思います」と教授はAFPに語った。メラニア・トランプが「2024年の選挙活動で何の役割も果たしていない」のは同じ理由からだと教授は見ている。実際、資金集めの集会に数回参加したほかは、ウィスコンシン州ミルウォーキーで行われた夫の共和党候補指名大会に参加しただけだ。
50代の彼女は夫の選挙集会をほとんど欠席してきた。今年の春、夫がポルノ女優への支払いを不正に会計処理したとして刑事告発され、有罪判決を受けたニューヨークでの裁判にも顔を出さなかった。民主党候補のカマラ・ハリスと夫のダグ・エムホフのように、仲良しぶりを過剰に演出する政治家カップルに慣れているアメリカ国民にとって、メラニア・トランプの行動は異例だ。
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ドナルド・トランプの弁
トランプ夫妻の間には明らかに距離があり、ふたりはいったいどういう関係なのかということが何年も前から取り沙汰されてきた。9月中旬、フォックスニュースの取材を受けたドナルド・トランプは、「妻は自分を愛していると思う」と主張した。「おそらく多くの人が驚くだろうけれど、自分を愛している」
保守派に人気のこのニュース専門チャンネルは9月26日にメラニア・トランプを取材する。2年以上ぶりのインタビューは彼女の本について語る機会であると同時に、「選挙まであと6週間の時点でのトランプ陣営の戦略」について取り上げる機会となる。
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text : La rédaction avec AFP (madame.lefigaro.fr)