キャリー・マリガン、控えめながらも非の打ちどころのないスタイルを持つ女優のファッションの変遷。

Culture

40歳を迎えた、演劇界出身の英国人女優キャリー・マリガンは、ハリウッドで最も才能に恵まれた、そして最もおしゃれなスターのひとりとして確固たる地位を築いている。

キャリー・マリガン、2024年アカデミー賞授賞式でバレンシアガのドレスを着用。photography: Kevin Mazur / Getty Images

3月31日、彼女が輝きを放ったのはレッドカーペットではなく、ウィンザー城の華麗な装飾に彩られた空間だった。この日、キャリー・マリガンは、国王チャールズ3世から大英帝国勲章のコマンダー章(CBE)を授与された。これは、演劇界出身の英国人女優である彼女にとって、栄誉ある勲章だ。2000年代にキャリアをスタートさせて以来、キャリー・マリガンは数多くの賞にノミネートされ、受賞も重ねてきた。たとえば2024年には、ブラッドリー・クーパーと共演した『マエストロ:その音楽と愛と』での演技により、アカデミー賞の主演女優賞に3度目のノミネートを果たしている。

SNSから距離を置いているキャリー・マリガンは、結局のところ、私生活についてほとんど知られていない、控えめなスターのひとりだ。現在、Netflixシリーズ「BEEF/ビーフ」シーズン2に出演しているほか、グレタ・ガーウィグ監督の次回作『ナルニア国物語』では、メイベル・カーク役を演じることが決まっている。ガーウィグ監督は、『バービー』や『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』などを手がけた人物だ。とはいえ、キャリー・マリガンはこれまで、『未来を花束にして』(2015年)から『ソルトバーン』(2023年)まで、数々の大作映画で主要な役を演じてきた。なかでも、彼女のキャリアにおける最大の興行的成功となったのが、バズ・ラーマン監督、レオナルド・ディカプリオ共演の『華麗なるギャツビー』(2013年)だ。そして、ファッションについても同じことがいえる。仕事の場でもプライベートでも、彼女のルックは常に非の打ちどころがなく、控えめで洗練されている。

キャリー・マリガン、ファッションの変遷

40歳を迎えた英国出身の舞台女優は、ハリウッドで最も才能ある俳優のひとりとして確固たる地位を築いている。

  • キャリー・マリガンのファッションの変遷 ジョン・F・ケネディ国際空港。(ニューヨーク、2010年3月3日)
    photography: Ray Tamarra / Getty Images

  • キャリー・マリガンのファッションの変遷 映画『華麗なるギャツビー』のプレミア上映会。第66回カンヌ国際映画祭。レオナルド・ディカプリオ、キャリー・マリガン、トビー・マグワイア。(2013年5月15日)
    photography: picture alliance / picture alliance via Getty Images

  • キャリー・マリガンのファッションの変遷 映画『未来を花束にして』のプレミア上映会。(ニューヨーク、2015年10月12日)
    photography: Variety / Penske Media via Getty Images

  • キャリー・マリガンのファッションの変遷 テレビトーク番組「Variety Studio: Actors on Actors」のイベント。(ロサンゼルス、2015年11月15日)
    photography: Variety / Penske Media via Getty Images

  • キャリー・マリガンのファッションの変遷 第71回カンヌ国際映画祭。(2018年5月9日)
    photography: Stephane Cardinale – Corbis / Corbis via Getty Images

  • キャリー・マリガンのファッションの変遷 シャネル主催のプレ・オスカー・ディナー。(ビバリーヒルズ、2019年2月23日)
    photography: Rochelle Brodin / Patrick McMullan via Getty Images

  • キャリー・マリガンのファッションの変遷 METガラ2022。(ニューヨーク、2022年5月2日)
    photography: John Shearer / Getty Images

  • キャリー・マリガンのファッションの変遷 雑誌「バラエティ」主催の「パワー・オブ・ウーマン」イベント。(ロサンゼルス、2023年11月16日)
    photography: Jon Kopaloff / Variety via Getty Images

  • キャリー・マリガンのファッションの変遷 映画『マエストロ:その音楽と愛と』の特別上映会。(ロンドン、2023年12月1日)
    photography: Justin Goff Photos/Getty Images

  • キャリー・マリガンのファッションの変遷 パームスプリングス国際映画祭。(パームスプリングス、2024年1月4日)
    photography: Gilbert Flores / Variety via Getty Images

  • キャリー・マリガンのファッションの変遷 第81回ゴールデン・グローブ賞授賞式。(ビバリーヒルズ、2024年1月7日)
    photography: Kevin Mazur / Getty Images

  • キャリー・マリガンのファッションの変遷 第96回アカデミー賞授賞式。(ハリウッド、2024年3月10日)
    photography: Kevin Mazur / Getty Images

  • キャリー・マリガンのファッションの変遷 「BEEF/ビーフ」シーズン2のプレミア上映会。(ロサンゼルス、2026年4月8日)
    photography: Michael Buckner / Variety via Getty Images

01 / 13

オールド・ハリウッドとミニマリズム

ここ数年、キャリー・マリガンは、あまりにも自然に非の打ちどころのない着こなしを次々と披露し、最もおしゃれな女優のひとりとして確固たる地位を築いている。なかでも記憶に残るのが、2024年のアカデミー賞授賞式で見せた息をのむような姿だ。レッドカーペットに登場した彼女は、スペイン人デザイナーのアーカイブから選ばれた、印象的なバレンシアガのドレスに身を包み、彫刻のように美しく整えられたボディラインを披露した。同じ年のガバナーズ賞では、ドレープをあしらったビスチェが印象的な、セリーヌの見事なドレスで登場し、周囲の視線をさらった。授賞式やさまざまなガラで、彼女は誰よりも巧みに、こうしたオールド・ハリウッドのスタイルを取り入れているようだ。

カメラの前に立っていないときも、彼女の着こなしは同じようにシックでエレガント。仕立てのよいジーンズ、構築的なシルエットのコート、ポインテッドトゥのパンプス、全身を黒または白でまとめたスタイル、サングラス……。派手な色や大胆なプリントは避け、トレードマークともいえるブロンドのボブヘアで知られるこのキャリー・マリガンは、ミニマルでありながら、ブランドの存在感もしっかりと感じさせるスタイルを選んできた。そして、彼女は2025年のプラダのキャンペーンに起用され、そこで複数の人物を演じた。

From madameFIGARO.fr

※この記事は、フランスの新聞社「Le Figaro」グループが発行する「madame.lefigaro.fr」で掲載されたものの翻訳版です。データや研究結果はすべてオリジナル記事によるものです。

  • text: Augustin Bougro (madame.lefigaro.fr)
  • translation: Hanae Yamaguchi