パリジェンヌのようにノンシャラン、佐藤奈津美のスタイル。【スタイリストの私服7days】

Fashion 2024.12.11

独自のスタイルを貫く3名のスタイリストの一週間の私服をスナップ。着こなしのテクニックやこだわりから、スタイルの作り方を読み解く。

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佐藤奈津美
NATSUMI SATO

独立して3年目を迎えた若手スタイリストの佐藤奈津美。制服のような抑制されたスタイルを好きで、デザインを削ぎ落としたエターナルなアイテムを好む。「使う色は3色まで」というルールをもとにした、シックな着こなしを心がけている。

( Monday )

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シンプルだからこそ、テイストミックスで遊ぶ。

近所へ出かける時もだらしない格好はしないのがポリシー。スタンドカラーコートの襟の上のみを留めてケープのようにアレンジ。中に着たボッテガ・ヴェネタのナイロンワンピースの鮮やかな赤で色のコントラストを。脚を出す日は、ソックスで肌の見え方のバランスを調節。最近手に入れたというマノロ ブラニクのローファーは履き慣らし中。

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( Tuesday )

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ワークスタイルは、落ち着いた色を心がけて。

メンズブランド、ビブリオテークのハイネックのスウェットセットアップは、撮影日の戦闘服。一年中履いているというお気に入りのトッズのサイドゴアブーツと、イーストパックのバックパックを合わせれば、どんなタフな撮影でも乗り切れる。自身の定番色である紺、赤、白のカラーパレットから、今回はカジュアルを品よく見せるネイビーで統一。

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( Wednesday )

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ワントーンを纏う日は、小物でアクセントを。

打ち合わせに向かう日は、今シーズンの展示会で見つけたセアンの深緑のウールコートを主役にコーディネート。オーラリーのオリーブ色のコーデュロイパンツで全身のトーンを揃えて。数年前に購入したオマール アフリディのバーガンディ色のパフィなバッグを差し色に。アクセントカラーを使ってもあくまでもシックをキープ。

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( Thursday )

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脚を大胆に見せる日でも、スーパーシックを意識して。

先シーズンのコレクションで一目惚れし、ご褒美に購入したミュウミュウのニットは、もたつき感が可愛いからとあえて大きめのサイズを選択。ジャンティークで購入したデッドストックのショートパンツには、ヴィンテージのエーグルのレインブーツを合わせて、肌の見せ方を計算して。ヘアをポニーテールでラフにまとめて、とことんノンシャランに。

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( Friday )

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フェティッシュなドレスを着崩し、デイ&ナイトを乗り切る。

仕事終わりにドレスアップしたい日は、ドレスをカジュアルダウンして取り入れる。フェティコの伸縮性のあるメッシュドレスに、ラフなギルダンのTシャツを合わせた。モード感を演出するアウターは、ヴィンテージのミリタリーインナー。Iラインのシルエットが気に入り、ジャケット代わりに。アクセントをつけたい時はマジックテープの袖を一折り。

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( Saturday )

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コートを着る時は、自分のベストフォルムを探す。

寒くなるほど登場頻度が高まるというヴィンテージリーバイスの白デニムには、ルメールのショート丈ダッフルを。そのまま着るのでは味気ないので、あえてウエストの紐をしっかりと絞って、Xのフォルムを強調する。コスのカシミア100% のニット帽に、コズミックワンダーのショルダーバッグを合わせた動きやすいスタイルで、フットワーク軽く。

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( Sunday )

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色は揃えて質感チェンジが、スタイリングの奥行きに。

趣味の観劇に出かける日は、お気に入りのアイテムに身を包んで気分を上げる。5、6年前にロンドンで購入して愛用しているヴィンテージのシャギーコートの下には、パトゥのニットをイン。軍物のヴィンテージのスイムウエアのショートパンツは軽やかなナイロン素材。色調は揃えつつ、テクスチャーを変えて、単調にならない工夫をプラス。

Profile
福島県出身。スタイリスト伊藤信子に師事し、2022年に独立。「フィガロジャポン」では、連載「MÉLI-MÉLO MODE」や「ESSENTIALS」を担当。タイ料理に夢中でパッタイ作りに挑戦中。 
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*「フィガロジャポン」2024年12月号より抜粋

photography: Yuka Uesawa

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