ブルネロクチネリがフィガロジャポンBWA2024受賞式の衣装を提供。

Fashion 2024.12.23

12月12日、AOYAMA GRAND HALLにて開催されたフィガロジャポンBusiness with Attitude2024（以下BWA）。衣・食・住という何気ない暮らしの中にある豊かさや美しさを自分なりの方法で愛おしむ「アールドゥヴィーヴル（暮らしの美学）」という考え方を大切に、働く女性を応援するプロジェクトだ。

BWAアワード2024の受賞者。右から株式会社CNC代表の矢田明子、一般社団法人ベンチャー型事業承継・代表理事の山野千枝、Ms.Engineer株式会社・代表取締役のやまざきひとみ。

今年、授賞式の衣装を提供したのはブルネロクチネリ。イタリア・ウンブリア州の小さな村、ソロメオ村とともに生きるラグジュアリーブランドだ。創業者のブルネロは「人間主義的資本主義」を掲げ、地球に害を与えないもの作り、働く人の尊厳を何よりも大切にしている。

14世紀に建築された城を修復して本社とし、地域住民を雇用するとともに村の教会を修復、劇場を作るなど、村の経済的な復興を促進。14年には職人の技術を次世代へ継承するために「ソロメオ職人学校」を開校させている。

日々の暮らしの中で地域の人々が美しさを体験し、心の豊かさを感じられる環境を作るブルネロの姿勢は、BWAのフィロソフィとも響き合う。

今年のBWAのテーマは「新しいスタンダードを築き上げる女性たち」。3人の受賞者は上品な華やかさを放つブルネロクチネリの服に身を包み、壇上で思いのたけを語った。「心地よく働くフォーマルスタイル」をコンセプトにしたスタイリングは酒井美方子、メイクアップはBWAピッチコンテスト2023でオーディエンスアワードを受賞した「チーム・アスリートビューティ」がそれぞれ担当した

繊細なスパンコールをあしらったストライプ柄のシアーなブラウスは、上品な華やかさを演出。黒のタイトスカートは裾の羽飾りがアクセント。

株式会社CNC代表の矢田明子は、人と人との関係が希薄になっている現代において、地域住民の健康に留意した「おせっかい」の輪を全国に広め、看護と地域医療、そして人と人とのつながりのスタンダードを刷新している。強さと優しさを持ち、楽しみながら活動を進める姿は、地域で活躍する女性起業家たちへのヒントを与えてくれる存在だ。

ウールのパンツスーツをハンサムに着こなした山野。マニッシュなスーツにロングピアスで女性らしさをプラス。

一般社団法人ベンチャー型事業承継・代表理事の山野千枝は、中小企業の後継ぎ社長の事業継承を支え、そのイメージを変革している。後継ぎ問題は日本各地で深刻な状況となっているが、山野は長期的な視野に立って同じ課題に直面している人たちをつなぎ、楽しみながらリーダーシップを発揮している点が評価された。

さりげなくラメが入ったシンプルな薄手のニットに合わせたのは、華やかなフェザーをあしらったスカート。ブラックのコーディネートに合わせたパープルのネックレスは、会社のコーポレートカラーだ。

Ms.Engineer株式会社・代表取締役のやまざきひとみは、女性の雇用環境の改善とITエンジニアの人材不足の両方を解決したいと会社を創業した。男女の経済格差、地域格差に目を向け、より高収入で働き方を選びやすい環境を創出することにより、地方に住む女性たちの働き方、生き方の新しいスタンダードを生み出している。

ブルネロクチネリの肩肘はらないジャケットスタイルや自分が心地いい気持ちになる上品かつ上質なスタイルがBWAの受賞者たちを彩った。