愛らしいジュエリー、ソフィー・ダゴンの世界が左岸にも広がる。

繊細なデザインに赤×グリーン、ブルー×ピンクといったカラーストーンのミックスがリズミカルでチャーミングな「Sophie d’Agon（ソフィー・ダゴン）」のジュエリー。2015年のブランド創設以来、パリジェンヌに愛され、いまでは世界中にファンを増やし続けている。2021年、北マレにブティックができ、そして今年の夏、7区に2軒目がオープンした。フードパッサージュのBeaupassageのグルネル通り側の出入り口の斜め向かいだ。かつてコーヒー豆を焙煎販売していたという店は、半円を描くガラス窓を戴くエントランスが魅力的で、ソフィーは店内もそれに調和をする内装にしたという。

ソフィー・ダゴンの左岸店。バック通りから見えるこの外観に惹かれてやって来る客も少なくないそうだ。

花柄の色鮮やかな壁紙とジュエリーがよく似合っている。

右岸店ではニナ・コルチツカヤが手描きしたフレスコ画がポエティクな雰囲気を店内に生み出していたが、左岸店では花が鮮やかに満開する英国の壁紙が印象的だ。ジュエリーの店であることはもちろんだけれど、こちら左岸店の新たな試みはソフィーズ・マーケット。小さなコーナにソフィーお気に入りのブランドからのセレクションを展示販売している。最初のゲストは、アール・デコ調のパッケージでおなじみのビューティブランド「Bienaimé（ビアンネメ）」、色彩豊かなモチーフのイタリア陶器の「Popolo（ポポロ）」、そして、楽焼の一点ものオブジェを製作するアーティストIsabelle Lemaitreによる「Rakuzu（ラクズ）」だ。

ソフィーが選んだアール・ドゥ・ヴィーヴルの品を販売するソフィーズ・マーケット。左から、Popolo, Bienaimé, Rakuzu。photos：Mariko Omura

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ブティックに並ぶジュエリーの新作は往年のハリウッドスター、リタ・ヘイワースからの命名で「Rita（リタ）」。波うつように流れる赤毛がゴージャスでフェミニンな女優だった。リングとペンダントは3種のモチーフ、イヤリングは2つのモチーフ。カラーミックスが異なるだけでなく、エナメル使いと透かしの2つのバージョンもあり、どちらにしようか迷う……新作以外のジュエリーもどれも愛らしい。

コレクションRita。メゾンのほかのジュエリー同様に、このコレクションもアップサイクルの18金を使用している。左: エメラルド、イエロー・サファイア、ソルト＆ペッパー・ダイヤモンドのネックレスは上のエナメルタイプが3,995ユーロ、下の透かしタイプが3,295ユーロ。　右: 指輪。エメラルド、イエローサファイア、ブラックダイヤモンド、ソルト＆ペッパーダイヤモンド。2,995ユーロ。

左: Ritaのイヤリング。6,995ユーロ。スクエアのフォルムのエナメルタイプもある。　右: 指輪。ルビー、ピンクサファイア、ソルト&ペッパー・ダイヤモンド、ホワイトエナメル。3,295ユーロ。

グリーンの葉をつけた枝が広がるようなシャンデリアはソフィーがインターネットで見つけたヴィンテージ。ブルーのペイント、花の壁紙、木素材の家具とマッチしている。

左: コラボレーションのコロンブ・コレクションから、ニナ・コルチツカヤによるスカーフとペンダント。　右: ブティック内に郵便受け。上の絵葉書にメッセージを書いてこの郵便受けに入れると、1年後に配達されるという遊びが楽しめる。photos：Mariko Omura