時計とジュエリー、永遠のパートナーともなりうるこのふたつ。だからこそ、ブランドやそのモノの背景にあるストーリーに耳を傾けたい。いいモノこそ、いい物語があります。今回は、エルメスのジュエリーの話をお届けします。
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HERMÈS
Chaîne d, Ancre Game

リング「シェーヌ・ダンクル・ゲーム」(SV)各¥61,560/以上エルメス(エルメスジャポン)
1938年、メゾンの4代目社長のロベール・デュマがノルマンディーの港を散策していた時、船をつなぐアンカーチェーンのデザインに目を留めたことからシルバーブレスレット「シェーヌ・ダンクル」は誕生した。エルメスのジュエリーを手がけるピエール・アルディは、このメゾンのシグネチャーをこよなく愛する。そのミニマルさが好みらしい。デザインによって、四角く、丸く、柔らかく……、とまったく別のものに変化するその無限の可能性もまた彼の美意識を刺激するのだろう。
パンキッシュに表現したシェーヌ・ダンクルや、メゾンのシグネチャーのひとつでもある「エクスリブリス」に着目したデザインも。エクスリブリスは、エルメス家の蔵書印モチーフで、これを巧みに引用し、グラフィカルな「シェーヌ・ダンクル・ゲーム」を生み出した。「シェーヌ・ダンクル」のミニマルさが軽やかな印象に進化して、いくつも重ねて記号のような形を楽しんだり、ひとつだけ涼しげに着けたりと、ゲームのような感覚で遊べるジュエリーへと昇華された。
ちょっとオーバーサイズなこのリングからは、生真面目になりすぎず、かしこまったりせず、プレイフルにジュエリーを楽しんでほしいという、エルメスからの陽気なメッセージが伝わってくるようだ。
photo : SHINMEI (SEPT), stylisme : YUUKA MARUYAMA (MAKIURA OFFICE), texte : KEIKO HOMMA
この記事の元URL: https://madamefigaro.jp/series/iimonogatari/201016-hermes.html