エルメス財団が、「五感で金属を学ぶ:夏のオープンクラス」を亀有のSKACで開催。
自然素材に関わる職人技術や手わざを伝承、拡張、共有することを目指すエルメス財団の「スキル・アカデミー」。2025~26年の2年間は「金属」をテーマに活動を展開し、今年は金属のものづくりに間近に触れ、素材の本質に迫る体験プログラム「金属に学ぶ、五感で考える」を開催。中高生を対象に開催した「春のワークショップ」に続き、「夏のオープンクラス」ではグループ展「結合」を中心に、金属について探求を深める学びのプラットフォームを目指す。

Courtesy of the artist and carlier | gebauer
photography: Roberto Ruiz
「夏のオープンクラス」では、金属のミクロな構造やメカニズムの探究によって進化してきた科学・技術史を参照しながら、実験的な手つきで金属と対話を行う3組のアーティストの実践を通し、金属と身体の連鎖的な「結合」の在り方を探求するグループ展を開催する。

Courtesy of the artist
photography: Naoya Toita
レオノール・セラーノ・リヴァスは、 電解溶液の中で金属の被膜を生成する電気鋳造を応用することで、朽ちゆく植物の身体を、金属の「第二の皮膚」で保護し、金属が植物を宿主として結晶化する様を作品化。無機物(金属)と有機物(植物)が結合したハイブリッドな生態系へと観客を誘う。
Playfoolによる金属の甲羅に覆われたカメ型ロボットは、周囲の環境を認識しながら動く自律型。カメに手で触れ、コミュニケーションを図ろうとすることで、私たちが電気や電子機器を通し、日常的に目に見えない金属のふるまいに関わっていることを気づかせる。
そして、花火師としても活動する島田清夏は、日本ではかつて、花火の火薬の主成分である硝石を、土壌中の微生物の働きによって有機物とカリウム(金属)を結合させること製造してきた背景から、魔除けや祝祭、鎮魂など人々の様々な想いを投影する求心的なスペクタクルとなってきた花火の物質性への問いを提示する。

©Sayaka Shimada
さらに、「春のワークショップ」の報告展示、工事現場で使われるスチール製の足場の仕組みを学ぶ建築づくり体験や、金属線や金属板がジュエリーになるまでを体験するワークショップのほか、トークショーも開催。五感で体験するイベントを組み合わせながら、金属の自在で多様な表情(テクスチャ)を発見し、金属との関わりを再構築することを目的としている。「夏のオープンクラス」への参加の予約は、公式サイトから確認を。
エルメス財団 スキル・アカデミー
「金属に学ぶ、五感で考える:夏のオープンクラス」
SKAC (SKWAT KAMEARI ART CENTRE)
東京都葛飾区西亀有3-26-4
会期:2026年7月15日(水)~8月16日(日)
開)11:00~19:00
休)月、火
※ただし、7/20(月・祝)、8/11(火・祝)は開館
スキル・アカデミー運営事務局
[email protected]
- text: Yuki Kimijima