【パリの可愛いもの】パリジェンヌのこなれた足もとを作るレザーシューズ5選。

Paris

パリ在住編集者の鈴木桃子が見つけた「パリの可愛いもの」連載。第三弾は、パリジェンヌのこなれた足もとを作り出すレザーシューズに着目。


東京に比べて、街の規模がコンパクトなパリでは、メトロを使うよりも歩いた方が早いということもしばしば。石畳の道を快適に歩くためには、履き心地が良いシューズが必需品。ちょっぴりマスキュリンなローファーやミュールなど、シンプルな一足を選んで、さりげなく洗練されたスタイルに仕上げるのがパリジェンヌ流だ。上質な素材とシンプルなシルエット、ほど良いプライスのフランス発レザーシューズから、自分のとっておきの一足を持ち帰って。

1.クリステン

ディオールの靴も手がける、名デザイナーのミニマルな美学。

セリーヌやボッテガ・ヴェネタ、ザ・ロウのシューズデザインを手がけてきた名シューズデザイナーのニーナ・クリステン。現在は、ジョナサン・アンダーソンのもとでディオールのシューズデザインを担っており、遊び心を添えたロマンティックなシューズを発表している。そんな彼女が2024年に立ち上げた自身のブランド、クリステンだが、今春ヴァンドーム広場近くに待望のアポイント制ショップをオープンさせた。


インダストリアルな広々とした空間に、静謐な存在感を放って美しく佇むシューズたち。トレンドをさりげなく取り入れた、エッジの効いたミニマルかつ彫刻的なデザインが魅力だ。発色や光沢、質感までこだわり抜き、すべての素材をオーダーメイドで開発。そうした徹底した姿勢によって、しなやかで上質なレザーが足になじみ、快適な履き心地を実現させている。ポインテッドトゥにローウェッジソールのオープントゥミュール、丸みを帯びたクリーンなフォルムが印象的なフラットのスリッパ型ミュール、足首まで包み込むクロシェのバレリーナシューズ。ハイヒールのサンダルやパンプスも並ぶが、フラットやローヒールのシューズに宿るモダンなフェミニニティがいまの気分に寄り添ってくれる。

Christen
クリステン
1, rue de la Paix 75002
※アポイント制
https://christen.com/
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2.フィレオ

気鋭の若手デザイナーによる、エッジの効いたシューズ。

2019年、当時18歳だったシューズデザイナーのフィレオ・ランドスキーが設立したブランド。14歳でセリーヌのインターンに参加し、21歳でサロモンのアーティスティック コンサルタントに就任するなど、早くから才能を発揮してきた注目の異才。昨年は「ANDAM Fashion Awards」でファイナリストに選出され、今年ついに受賞するに至った。また、コム デ ギャルソンやキディルとのコラボレーションでも知られている。昨年末にはマレに初店舗を構え、アーティストやブランドの展示も行う。

彼が手がけるシューズは、有機的な曲線によって描かれる、丸みを帯びたラディカルなフォルムが特徴。クラシックなレザーシューズの気品を保ちながら、エッジの効いた独特な存在感を放つ。「スニーカーのように日常的に履けるレザーシューズを作りたかった」と、人間工学に基づいた爪先が広めのデザインを採用しているので、快適な履き心地とモードなデザイン性を両立。メリージェーンやレースシューズなど、ボリューム感のあるぽってりとしたフォルムに2.5cmのピンヒールが華奢な印象を添えたユニークなデザインがアイコニックだ。

Phileo
フィレオ
37, boulevard Beaumarchais 75003
https://phileo.paris/
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3.ルビローサズ

多彩な色で見せる、選び抜かれたクラシックな一足。

昨夏、ジュエリーデザイナーのローレン・ルビンスキーが立ち上げたルビローサズ。キッチュなエレガンスが宿るこぢんまりとした店は、図書館をイメージしたもの。本棚の本のように、色とりどりのシャツやニット、ローファーが並んでいる。豊富な素材と色で展開しているものの、この3つのアイテムのみの限られたデザインで展開しているという潔さも魅力。シャツのカフに控えめに刺繍されたRなど、ディテールまで愛おしい。

ローファーも、クラシックかつシンプルな1種類のデザインのみ。上質なレザーが柔らかくしなり、洗練された印象を醸し出す。鮮やかな赤や深みのあるネイビー、定番のマットな黒など、デイリーに寄り添ってくれるシックなカラーバリエーションが揃う。長く愛用できるタイムレスな一足だ。

Rubirosa’s
ルビローサズ
37, rue de Grenelle 75007
https://www.instagram.com/rubirosas_paris
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4.ジャック・ソロヴィエール

計算し尽くされたシルエットが生む、エフォートレスな美しさ。

2014年創業、フランスのエスプリとモダンな感性を融合させたパリ発ブランド。近年、パリの右岸と左岸に続けて旗艦店をオープン。ローファーやドレスシューズなどの定番を中心に、クリーンなラインの計算し尽くされたシルエットによって洗練されたシューズを展開する。シックかつモダンなデザインと快適性を兼ね備えたシューズは、どんなシーンにも寄り添い、デイリーに履けるのが魅力。一度履いたら何度もリピート買いしてしまうと、目利きたちが口を揃えて勧める。

クラシックかつマスキュリンなシューズ展開でメンズのイメージが強いブランドだが、ディテールまで美しいシンプルなデザインで女性からも支持が厚い。特に、一枚革のスエードを一本のシューレースで折り畳むように仕上げたマシューは、名品と名高いアイコニックなシューズ。スリッポンのように着脱しやすく、包み込まれるようなフィット感で履き心地は抜群ながら、ミニマルかつエレガントな佇まいで、エフォートレスな美しさを添えてくれる。

Jacques Solovière
ジャック・ソロヴィエール

Jacques Solovière Rive Gauche
108, rue du Cherche Midi 75006
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Jacques Solovière Rive Droite
3, rue Molière 75001
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https://jacquessoloviereparis.com/

5.ラ・ボッタ・ガルディエーヌ

伝統的な乗馬ブーツは、クラフトマンシップの賜物。

1958年、南フランスで創業された老舗レザーシューズブランド。カマルグ地方の牛飼いたちのために乗馬ブーツを手がけてきた歴史を持ち、現在も伝統的な職人技を受け継ぎながら、一足ずつ手作業で丁寧に制作。2007年にはフランスの無形文化財企業(EPV)に認定。オーセンティックなデザインと高い耐久性を兼ね備えたブーツは、クラフトマンシップならではの素朴さと温もりが宿る。


ドレスシューズやサボ、サンダルなど、幅広いシューズを手がけているが、やはり手に入れたいのは、ブランドを象徴する伝統的な乗馬ブーツ。ロングからミドル、ショートまで、シンプルかつオーセンティックなデザインが揃う。上質なレザーは履くほどに足にフィットし、経年変化による風合いまで楽しめる。何十年と履き続けてもへたらないと言われるほどの頑丈さで、タイムレスに愛用できる一足だ。

La Botte Gardiane
ラ・ボッタ・ガルディエーヌ
25, rue de Charonne 75011
https://www.labottegardiane.com/
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鈴木 桃子

エディター/ライター

パリ在住エディター、ライター。1987年生まれ。早稲田大学在学時、20歳で結婚&出産。出版社勤務を経て、離婚後に渡米。帰国後、2016年よりフィガロジャポン編集部のエディターとして勤務。2022年10月より、パリへ移住し、フリーランスで活動中。