パリ土産の大定番、パトリック・ロジェのアンスタンは今年40周年。
パリのショコラティエの数がどれだけ増えようと、パトリック・ロジェのキューブ型のチョコレートInstinct(アンスタン)は不動の人気を保っている。年間25トン、約200万個のアンスタンが販売されているそうだ。カリッとした食感の心地よさ、プラリネを包むチョコレートの程よい厚み……。そのおいしさは、1粒を食べると、まるでパティスリー1つを食べたような満足感と幸福感に包まれるほど。

最近は彫刻家としての活動も知られる彼が、アンスタンを生み出したのは1986年。彼は1968年生まれなので、18歳の時だ。チョコレートが「生存本能」から、本能(アンスタン)と命名された裏にはそれまでの彼のストーリーが潜んでいる。アンスタンの誕生の地は、彼が生まれ育ったポイズレー。パリ郊外のソーに1997年にアトリエ&ブティックを開くより前、実家のキッチンでのことだ。両親の寝室の隣にあり、最初にそれを味わったのは彼のママだった。製菓作りの見習い先で製菓に関心が持てなかった彼は、チョコレートの担当となったのだが、これはその年の出来事だ。彼による彼のための初のチョコレートのクリエイション! 当時のノートにはこう書かれている。「18歳の時に、チョコレートのおかげで僕は自分自身を築き上げ、真の自分を表現できるのだと理解しました」と。

驚くべきことに、その時からいまに至るまでアンスタンのレシピは不変! それは……「まずはプラリネから。アーモンドとヘーゼルナッツを焙煎し、キャラメライズしたら、それをゆっくりと粉砕。キャラメルの小さなカケラが顔を覗かせ、溶けるようなテクスチャーを得たら、次はチョコレート。プラリネとミルクチョコレートを混ぜ合わせて、ブラックチョコレートかミルクチョコレートでコーティングする。砕いたアーモンドとヌガティーヌを添えて」。チョコレートを想像すると、その形、味、中身がわかる、と語っているように、最初から完璧なバランスを見つけたという確信が彼にはあった。それゆえにレシピは不変なのだ。
素材となるアーモンドについては、彼にとって最高のフランス産を使用している。彼自身で探し、さらに栽培も手がけ……ピレネー・オリエンタル県に広がるのは現在32ヘクタールのアーモンド畑。フランスの宝物として、彼は栽培のサヴォワール・フェールを護り、そしてそれに従事する人々も大切にしている。

40周年を記念して、彼はダイヤモンドのアンスタンを制作した。ゴールドにカットされていないダイヤモンドがセットされている。彼はこのオリジナルをモデルにして、シルバーのバージョンを制作。それは年末のギフトボックスの1つに潜みこませるというから、今年のノエルはとてもスリリング! この機会に、パリ市内の各ブティックごとに個性が異なるパトリック・ロジェのブティックを探訪してみるのも面白いだろう。彼の建築への興味も見ることができるし、またマドレーヌ店とサンシュルピス店の上のフロアでは彼の彫刻作品も展示されている。


225, rue du Faubourg St. Honoré 75008 Paris
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3, place de la Madeleine 75008 Paris
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2-4,place St. Sulpice 75006 Paris
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108, boulevard St. Germain 75006 Paris
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