Paris City Guide - Visit Watch Beginner

10ユーロ席から豪華な図書館まで。パリ・オペラ座ガルニエ宮、観るだけじゃない楽しみ方。

2026.09.13

Guide Pratique du Palais Garnier

パリ・オペラ座ガルニエ宮にて舞台鑑賞する時も、観光スポットとして訪れる時も、「知っておくととっても便利!」なお役立ち情報をご紹介!

photography: Agathe Poupeney/ OnP

チケット購入はオンラインと窓口で。

ボックスオフィスの入口は劇場正面に向かって左側のエリアだ。連日大賑わいの館内ツアーと同じ入口なので、そのまま列に並んでしまうと長時間待つことになる。門番のスタッフにチケットの購入であることを伝えて先に通してもらおう。なお、入館の際には必ずセキュリティゲートを通る必要がある。

パリ・オペラ座にはガルニエ宮とオペラ・バスティーユ、ふたつの劇場がある。それぞれだいぶ離れているのでチケット購入時は会場を間違えないよう要注意。ガルニエでは主にバレエ(時々オペラも)、バスティーユでは主にオペラと大規模なバレエを上演するが、近年はガルニエで上演される作品のチケットはすぐに売り切れてしまうので、鑑賞を思い立ったらできるだけ早めに公式サイトから購入することをおすすめする。なお、「ぴあ」のような総合チケット販売サイトがほぼ存在しないので、公式サイトや現地のボックスオフィス以外でのチケットの入手は困難。ちなみに、人気公演チケットが完売だからとすぐに諦めないで! 以下に完売公演の購入チャンスを紹介しよう。

●リセール制度を活用する。

リセールが出ているチケットには「Buy」のマークが表示されるので要チェック。

パリ・オペラ座の公式サイトにはチケットのリセール機能が備わっている。チケット購入者が都合により鑑賞できなくなった場合、欲しい人にチケットを譲れるシステムだ。購入する場合はチケット1枚につき8.78ユーロの手数料はかかるものの、完売公演でも入手できるチャンスあり。ただし、人気のエトワールの引退公演などはリセールを待っている人も多いので激戦になる。ちなみに残席がある場合は、チケット1枚につき10ユーロの手数料で公演日を変更できるシステムも存在する。

●天井桟敷席なら現地で調達。

天井桟敷の10ユーロの席はこのあたり。

最高席は145~175ユーロ前後のガルニエでのバレエ公演(オペラはさらに高額になる)だが、実は10ユーロの席が存在する。このチケットはオンラインからは購入できず、現地ボックスオフィスでのみ購入が可能。ガルニエ宮の最上階、天井桟敷の席で舞台の半分~3分の1くらいしか見えないが、有名なシャガールの天井画が間近に見え、かつ連日劇場に通い詰めるような“通”の観客も多い雰囲気のあるエリアだ。なお、バスティーユにも同様にボックスオフィスでのみ購入できる桟敷席が存在する。

●リターンチケットに挑戦!

公演が近くなるとスポンサー筋などから戻ってきたチケットが売りに出ることがある。公式サイトのカレンダーから、該当日のSold outのマークが消えた時がねらい目。ぜひマメに公式サイトをチェックしてみて。思わぬ良席がゲットできることも。

鑑賞の際は現地マナーにご注意!

出演者は館内の電子掲示板でもチェック。

基本的な鑑賞マナーは日本と変わらないが(客席での飲食はペットボトルを含め禁止など)、つい日本人がやりがちなマナー違反がある。それは、後から来た観客が自分の前を通らないと座席に着けない場合、座ったまま足や身体を曲げてスペースを空ける行為。これ、実は欧米では立派なマナー違反だ。自分の前を他の観客が通る時には立ち上がって通路を空けよう。このほかにも「劇場内では帽子をかぶらない」「コートは必ずクロークに預ける」などの基本ルールも守るべきポイント。余談だが、現在オペラ座ではガルニエ、バスティーユともに紙の配役表が廃止されており、当日の配役については写真のような館内各所に設置された電子掲示板、またはQRコードを読み取って確認する。コール・ド(群舞)まできっちりと案内がされるのはファンにとってうれしい限り。

オペラ座の図書館へ行こう!

図書館の様子。天井までびっしりと資料が並べられている。

館内ツアーの際、ぜひ見学してほしいのが図書館。実際に本を手に取ってみることはできないが、貴重なオペラやバレエの台本、楽譜、関連資料などがずらりと並んだ様は壮観の一言。背表紙にならんだ文字を追うだけでも歴史を感じ、弾んだ気持ちになる。時には過去の舞台衣装やポスター、装飾品などの特別展が催されることもあるので要チェックだ。

不定期で特別展示が行われる。写真は2025年2月に公開された衣装、装飾品をメインにしたコレクション。現役のエトワールが舞台で着用したティアラも。

写真映え抜群の館内ツアーに参加しよう。

公演のチケットが入手できなくても劇場に入るチャンスはある。ガルニエでは基本的に毎日10~17時(最終入館は16時)、館内ツアーを実施しているので有料で見学可能だ。館内ツアーのチケットは現地窓口でも購入できるが、時期によってはかなり混み合い、完売することもあるのでオンラインでの事前購入が確実。現地で購入する場合は館内ツアー入口の張り紙に載っているQRコードからも申し込みできる。ちなみに館内ツアーは、コースの内容や劇場の都合で客席に入れないこともある。その場合はシャガールの天井画は見ることができない。

●セルフツアー

セルフツアーで回る際、心強い味方になるのがこちらのオーディオガイド。なんと10言語ものバリエーションがあり、日本語のガイドもある。効率よく内部を見学したいなら、ぜひ活用して。

大人25ユーロ(EEA在住者は15ユーロ)、12歳以下無料、各種割引あり。オペラ座の内部、見学可能なエリアをフリーで歩き回るスタイル。豪華なホワイエや大階段でとりあえず写真を撮りたい、という方にはおすすめのプラン。運が良ければ舞台上でのリハーサルも覗ける。

●ガイド付きツアー

大人25ユーロ、4歳~12歳11ユーロ、3歳以下無料、各種割引あり。専門ガイドの案内のもと、オペラ座内部を約90分かけてめぐるツアー。言語は英語、フランス語、スペイン語の3つから選べるので、語学に自信がある方はぜひチャレンジを。

●旅行会社による日本語ガイドツアー

人通りの少ない劇場の端にある階段も重厚な造りが美しい。
館内ツアーの入口はここ。テントがかけられた入口から順番に並ぼう。ガイド付きの予約者が優先されるのでフリーで訪れる場合は係員に声をかけて列を確認。

各旅行会社が日本語ガイドによる館内ツアーを組んでいる。「ガルニエのことをもっと知りたい!」という人にはうれしいプランだ。出発前に予約をしていこう。有名な大階段やメインロビーの天井画など、見どころの多い名建築を回って、写真撮影を楽しもう。

オペラ座の歴史を感じる、
歴代のアーティストたちの胸像は必見!

左上:映画『アマデウス』でモーツァルトのライバルとして登場した作曲家サリエリ。 右上:『ジゼル』を初演したカルロッタ・グリジ。 左下:『ラ・シルフィード』を初演したマリー・タリオーニ。 右下:マリー・カマルゴとのライバル関係で有名なプリマ、マリー・サレ。当時は常識だったコルセットを使わず、肌が透けるほど薄地の衣装を採用するなど、衣装の改革を行った先駆者でもある。

ガルニエの正面入口には劇場にゆかりの深い4名の作曲家(ラモー、リュリ、グルック、ヘンデル)の石像が鎮座し、訪れる人々を迎える。これだけでも壮観だがオペラ座の歴史を感じるのはここから。メインのバーラウンジのある2階ホワイエを進むと歴代のプリマや作曲家たちの胸像が見えてくる。ライバル関係にあったプリマの胸像をお互いの視界にちらっと入るように配置するなど、ある意味行き届いた胸像のレイアウトに300年を超える伝統と絶妙な遊び心を感じる。

正面入口の左端に設置されているラモーの石像。
オペラ『フィガロの結婚』などで知られる劇作家ボーマルシェ。

何度訪れても楽しい、
衣装展示コーナーは見逃せない!

さまざまな作品の衣装も。右端は『ジゼル』第1幕のロマンティックチュチュ。

一歩足を踏み入れるだけでも心躍るガルニエだが、訪れた際に絶対に見逃せないのが館内の1~2階をメインに展示される衣装や装飾品の数々。定期的に展示内容が変わるため、ガルニエに行くたびにチェックしたいスポット。なお、有料の館内ツアーでも衣装展示を見ることができる。

モーツァルトの人気のオペラ『魔笛』。右がタミーノ、中央は夜の女王。左端には舞台に登場する熊の着ぐるみも。
エトワールのデフィレの衣装も間近で。

パリ・オペラ座ガルニエ宮
Palais Garnier
place de lʼOpéra 75009
01-40-01-22-63
Ⓜ︎ OPÉRA、CHAUSSÉE DʼANTIN ‒ LA FAYETTE
見学:開)10:00~17:00(最終入館は16:00)
休)1/1、5/1、マチネがある日
https://www.operadeparis.fr/

●現在、ガルニエ宮ではヴァーチャルリアリティ「エトワールの目線でたどるガルニエ宮の舞台裏」という映像体験を提供中(11/30まで、12ユーロ)。アップル・ヴィジョン・プロのヘッドセットを着けて、ブルーエン・バティストーニの足取りを巡る。>>詳細はこちら

●パリ・オペラ座のステージを映画館で! 注目公演がTOHOシネマズ 日本橋ほかで2027年に上映されることが決定した。『ロミオとジュリエット』2/5~11、『白鳥の湖』3/19~25、『ラ・バヤデール』4/16~22、『ノートルダム・ド・パリ』6/25~7/1

※記載は2026年6月時点の情報です。今後料金や購入方法については変更になる場合がありますので、お出かけの前に必ず公式サイトにてご確認ください。

  • text & photography: Kohei Tasato
  • editing: Eri Arimoto

PARIS/ FRANCE

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