【フィガロジャポン35周年企画】 2014年のフィガロジャポンで、パリと京都の暮らしの美学にうっとり。

Culture 2026.02.22

パリ生まれ東京育ちのスタイル誌『フィガロジャポン』は、2025年3月で創刊35周年。パリやパリに生きる人々の哲学から旅、ファッション、食、映画、そしてアートまでフィガロジャポンが発信してきた35年の歴史を編集長の森田聖美が当時の思い出に浸りながら、思い入れたっぷりに振り返ります。2014年に発売したすべての号をプレイバック!

2014年3月号(14年1月20日発売)453
トレンド予報しつつ息切れ!

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なんだかレイアウトがとても騒がしい号だ。イラストも使い、デザインによる演出も過多にしてしまい、カバーもメイクアップもとても強いものをセレクトした。流行予報は疲れ果てる号ではあるが、今号は特に疲弊していたかもしれない――。フィガロジャポンらしく独特だったのは、「お・も・て・な・し読本」。パリの流儀も加えて作っている。「流儀」や東京オリンピック誘致が決まった時代の「おもてなし」を取り入れて。また、加藤新作カメラマンが撮ったバレンタインショコラページがとっても可愛かった。今号からフィガロオムがスタート。第1回目は綾野剛氏だった。

2014年4月号(14年2月20日発売)454
特大別冊付録の脅威と2月発売な理由をいま一度。

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筆者はこれ以上はどうしても働けないから今日は帰ってもいいか?と上長に尋ねたのはこれが初めてだった。パリ特大アドレス別冊付録。本誌内でイマジネーションを想起し、それと連動しながらアドレス紹介を別冊付録に集中させる。ノンブル確認も2倍の手間。校了日にとうとう目が開かなくなってしまい、文字がアタマに入らなくなってしまった......誤字脱字間違った情報を掲載する可能性がある!と4時間くらい眠るために帰宅し、翌朝から再度校了へ。それくらい大変な初回だった。西村編集長は新しいことに挑戦する気持ちが強かった。この構造も、3月売から2月売にパリ大特集を移動したことも。2月であれば、モードピープルがパリコレに集合し、そこでパリガイドが話題になることを狙ってのことだった。そういうビジネスセンスが、彼女のはあった。そしてこの吉田大輔氏が撮影したエッフェル塔の「部分」を表紙にしたことも素晴らしいセレクトだったと思う。

2014年5月号(14年3月20日発売)455
おしゃれスナップが映えてる。

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シンプルな強さが最もメッセージが伝わると日頃から思っている。今号のおしゃれスナップは、そうだった。いいと思うスタイリングをテーマにごとに選んで、黒い線描のイラストとのマッチングで表彰台上に写真を配するなど、とっても作りは簡単なのにわかりやすい。とても巧みなエディットだった。記憶では確か某モード誌へ移ってしまったKH氏が担当だったはず。フィガロビューティストによる「白くてピンクな大人美肌のホワイトニング」特集のカバーの松井リカ氏のメイクアップが夢仕事!

2014年6月号(14年4月19日発売)456
ミモザのように爽やかな号。

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白い空間に置かれたミモザの生け花が表紙の号は、中身も本当にさわやかだった。時代は小悪魔よりもヘルシー志向へ。だからお部屋の実例も、睡眠の工夫、エシカルな素材、緑があふれる、風水にいい、など。ファッションテーマもスポーツ。美容はカラダにいいアドレス紹介。加えてオーガニックヘアケア、という、「ヘルシー志向」読者を目指して一直線。野菜がおいしいレストラン綴じ込みでは、「もりもり食べたい!美人サラダ」という見出しに笑った。

2014年7月号(14年5月20日発売)457
このAtoZはいっか。

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前に「AtoZは編集者の自己満」と書いた。整理をおもしろいかのようにするためだけの自己満足のための構成だ、と。でもうまくいっている時はOK。今号は楽しくできていると感じる。そしてフランスの西海岸、と命名してパリジェンヌのヴァカンス先を紹介したのも緻密だった。おしゃれはいつにも増して(セレクトがではなくトレンドが)ばらばらなシーズンで、流行が乱立して大変だったのでは?と予想。

2014年8月号(14年6月20日発売)458
久しぶりのモロッコ。

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塚本香編集長がVOGUEからやってきてすぐに一度巻頭で特集して以来、たぶん久しぶりにフォーカスしたモロッコではないか? 何度も登場しているKH氏が出張に。リヤドで虫に刺されて大変だった。彼女はとても虫運が悪く、後に南太平洋への出張でもテング熱の危機にさらされた。極彩色の風景が美的で、一度は訪れたい場所である。今号の本誌と別冊の関係はユニークで、本誌にはパリのクリエイターたちのモロッコへの想いが綴られている。それをうまくガイドに落とし込んだ。綴じ込みグルメ企画はエキゾティックレストランだし、美容はオイル全盛で意図的にオイル美容へのQAを。

 

2014年9月号(14年7月19日発売)459
ファッションと映画と、沖縄と。

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ネクストトレンドを言いつつ、コンセプチュアルにシネマとモードをリンクさせる......この芸当が当時そうとう大変で、どうしたらいいかをすご~~~~く考えた記憶がよみがえってきた。難儀した号だ......だから表紙がすごく印象に残っていたのかっ! 自分自身の記憶装置の動かし方を垣間見たような気分。辛すぎると少々忘れようとしているのであろう。ただ、ここで紹介している映画たちは非常に優れた作品が多かった。パオロ・ソレンティーノが日本で大きく認知された頃でもあり、インド映画『バルフィ!』もやっと公開。スティルフィガロで「色」そのものを取り上げ、モデルたちのリップカラーまで美しく表現してくれたのはUDA氏。モードとビューティの名コラボテーマだと思う。沖縄は30も理由がなくても......よかったかも!

2014年10月号(14年8月20日発売)460
確かに! いつも新しいことは待っている。

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別冊付録は56ページ。本誌では10ページで別冊のアドレスガイドに導かねば。長く続くこの本誌/別冊仕立ての担当デスクもそろそろ慣れてきた。だが、今回の別冊は両扉。片方はマンハッタン、もう片方はブルックリンという構成に挑んだ。いまはメディアエディターの職も離れた秦亜衣理氏がNY出張に、現副編集長のSTと赴いた。ものすごいガッツがあるエディターだった。美容はツヤ肌とはっきり言い切る時代に選ぶべきファンデーション。ファンデは毎シーズン変えろ、が筆者からのメッセージでもある。それくらい、トレンドとシンクロしているアイテムだ。今号、筆者はペネロペ・クルスへ直接インタビューする機会をランコムの案件で持ち、彼女の魅力にKOされた。

2014年11月号(14年9月20日発売)461
盛りっとファッション、+αのガイド。

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ファッションがずっと元気だ。ページボリュームがワンブランドストーリーも含めて半端ないのと、それに基づいてたくさんのコーディネート企画がある。いい時代。それだけでは飽き足らん、と、東京ガイドに香港ガイドまで付けた号。何人エディターがいたのだろう、当時......? 今回の香港綴じ込みグルメ特集のレストランには現地でけっこう訪れた。見目麗しく味も上質なレストランを巡った香港旅行はいまもいい思い出だ。現代アートの小特集もあったが、それに続いてパルファン・クリスチャン・ディオールがずっとやっているミスディオール&アートの読み物を作った。朝6時まで原稿書きをしたなあ。上海でアーティストたち、そしてナタリー・ポートマンにも取材をした。キャンプ&アウトドア特集もあって、年2回くらい、懲りずに飽きずに特集していた。山ガールの時代は続いていたのだ。

2014年12月号(14年10月20日発売)462
日本とフランス、古都の個性。

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何度かフィガロジャポンで行っている京都とパリの個性比べ。モノに落ちていてとても可愛い。作原文子氏が京都の骨董市にもパリの蚤の市にも足を運んで探したり。見開きでテーマごとにきれいに比較しているのは、骨が折れる編集作業だっただろう。おしゃれスナップまで別冊付録に......! 実は今号もBEST特集ゆえ、スナップにもベストがあったり。そしてヘアスナップまで! そしてベストソングまでやってる。今年生まれた愛の曲から、ということで、筆者も大好きな曲「ひまわりの約束」(秦基博)がランクイン。

2015年1月号(14年11月20日発売)463
ギャザリングが女性の定番に。

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ホームパーティと言うよりもギャザリングと呼びたい。いかにおしゃれにスマートに、ただし背伸びしないでできることを目指す。そんな風潮だった。だから料理も簡単。ワインのセレクトもエチケットの可愛さ重視。現在と同様に、ものすごくジュエリーブームだったのか、石井ゆかり星占いスペシャルのカバーもビジューで星を描いている。とてもユニークな構成だ。そして東京ベストレストラン別冊では、ステーキブームだったことがうかがえる。厚切りの塊肉を女史が好むシーズンでした。

2015年2月号(14年12月20日発売)464
ザ・ベストテン!

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ベスト、という言葉はもう使いたくない!という気持ちからか、「いいXX10」が今回のルールに。表紙は何度目かのシャルロット・ゲンズブールで。表紙写真でわかるように、対談の出演者がすごく豪華! そしてグザヴィエ・ドランのインタビューも掲載されている。デンマークの革命的レストランNOMAがポップアップ上陸するおに合わせてレネ・レゼピへのインタビューも叶った。フィガロオムにBIGBANGのT.O.Pが登場、実は映画ジャーナリスト立田敦子氏は大のK-POP好きなのであった。あ、忘れてはならない、現在フリーランスの笹森真那氏がオーストラリア出張で別冊付録を作成。物価高のオーストラリアは難儀だったろうに......お疲れさま。

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