伝統技法に注目！ 「KYO CHIJIMI DOTS」展が開催。

京都の歴史ある町屋の一角に構える旗艦店「ISSEY MIYAKE KYOTO」。中庭に設けた古い蔵をギャラリーとして再生させたKURAでは、さまざまなものづくりや京都をはじめとする職人たちの手仕事を紹介している。

4月29日（土・祝）から開催される「KYO CHIJIMI DOTS」展では、テキスタイルから発想するイッセイ ミヤケのブランド、HaaTの定番素材である縮（ちぢみ）に水玉模様の抜染を施した衣服に焦点をあてる。

透け感と独特の肌触りが特徴の生地に、伝統技法で染め抜いたドット柄が涼やか。

縮とは、表面にシボ（細かい凹凸）のある織物のこと。肌触りのよい夏物生地で、日本では昔から浴衣やきものに用いられてきた。HaaTではこの縮をオリジナルの定番素材KYO CHIJIMIとして採用している。この生地に、「抜染」の技術で水玉模様を染め抜いたKYO CHIJIMI DOTSを制作。京都の職人によって一点一点手作業で抜染された水玉模様が、シボ感のある生地の伸縮性と呼応し、涼しげな印象を与える。

身体を通すことで、水玉模様が踊るように揺れる。

本展では、ポツポツと立ち現れては伸縮する水玉模様が衣服になっていく様を、グラフィックのアニメーションと、写真家・高木由利子によるビジュアルのプロジェクションマッピングを通してKURA一面に表現する。反復する水玉模様への没入感を通じてKYO CHIJIMI DOTSのしなやかな魅力を味わいたい。