2026年秋、着るべき7つのアイテムは? フランスのファッションジャーナリストが指南。

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秋めいてくると、ビルケンシュトックのサボサンダルをまだしまってもいないのに、そろそろ秋の装いが気になり始めるもの。朝、服を選ぶのが楽しみになる、今季注目アイテムをフランス「マダム・フィガロ」のファッションジャーナリストが指南。この秋手に取るべき7つのアイテムをチェックして。

デイジー・エドガー=ジョーンズが着ているような赤いニット、センシュアルなパーカー、ウエストを絞ったジャケット、そしてストレートジーンズが、2026年秋のマストアイテム。photography: Getty

フランス「マダム・フィガロ」のファッションジャーナリスト、マリオン・デュピュイのモード考

「よい服は、幸せへと導いてくれるパスポート。服を着て心地よいと感じられれば、どんなことだって起こり得る」かつて、イヴ・サンローランはそう語ったといわれている。

秋を迎えるたびに、ワードローブを丸ごと買い替える必要はない。それでも、自分のご機嫌を取るために、今季のトレンドからいくつか気になるアイテムを取り入れてみてはどうだろう?

赤いニット、ストレートジーンズ、センシュアルなパーカー、ウエストを絞ったジャケット、シックなサイハイブーツ、リラックス感のあるスカートスーツ、ジャカードニットのカーディガン……。ベーシックなアイテムを現代的にアップデートし、気負いなく纏える一着は、バカンス明け、仕事へ戻る足取りを少しだけ軽くしてくれるはずだ。

1. 赤いニット

2026-27年秋冬セリーヌコレクション photography: Launchmetrics

クローゼットに赤がなければ、この秋こそ加えてみてはいかがだろうか? 赤いニットは、今季を象徴するアイテムのひとつだ。すでにその兆しは2026年2月からあった。というのも、フランスではユニクロ:シーから登場した赤いミラノフルジップカーディガンが大ヒット。発売からわずか数日で完売したのだ。

心踊る鮮やかな赤を、決定的なトレンドへと押し上げたのは、セリーヌのアーティスティックディレクター、マイケル・ライダー。就任直後のコレクションからこの色を取り入れ、クラシックかつポップなルックで、赤をたちまち「欲しい色」へと変えた。

さまざまなアイテムの中でも、ニットならクルーネック、ハーフジップ、タートルネックなど形を問わず取り入れやすい。白や黒のパンツ、ペンシルスカート、そして今季注目のストレートジーンズにもよく合う。

トリー バーチ、バルマン、イザベル マラン、ヴィヴィアン・ウエストウッド、サン・ジェームス、バルザック・パリ、ボンパールなど、パリジェンヌに愛されるブランドも、2026-27年秋冬シーズンにこぞって赤いニットを提案している。赤いニットはこの秋の主役! クリスマスまで待つ必要はない。

2. ストレートジーンズ

2026-27年秋冬バレンシアガコレクション photography: Launchmetrics

スリム、ボーイフレンド、バギー、フレア、ブーツカットなど数あるジーンズのシルエットの中から、結局どれを選べばいいのだろう? 昨今は丸みを帯びたバレルジーンズが席巻する一方で、この冬はスキニージーンズ復活の噂もある。トレンドが目まぐるしく移り変わる中、何を取り入れればいいか迷ってしまう。

そんな時こそ、王道のストレートジーンズに立ち返ってみよう。バランスの取れたシルエットは、体形を問わず取り入れやすい。ヒップラインを美しく見せ、脚をすらりと長く演出し、こだわりの靴もしっかり引き立ててくれる。クローゼットの奥に昔から愛用しているリーバイスが眠っているなら、いまこそ再登場させる時。オーセンティックな定番は、決して時代遅れにならないという強みがある。

1960年代のマリリン・モンローから、1990年代のダイアナ元妃、そして現代のベラ・ハディッドまで、時代を象徴する女性たちがそろってストレートジーンズを愛してきたことが、何よりの証拠だ。

3. センシュアルなパーカー

2026-27年秋冬プラダコレクション photography: Launchmetrics

ファッションに先入観は禁物。それを証明するのが、一見ミスマッチに思えるアイテム同士を組み合わせる「ロング・ジャケット理論(Wrong Jacket Theory)」だ。

今季、その主役となるのがパーカーだ。レースのスカートやパウダーピンクのサテンドレス、さらにはイブニングドレスの上に羽織ることで、都会的でシック、そしてグラマラスな表情を見せる。アウトドアウエアとして着るのではなく、やわらかなフェミニニティを加えて楽しむのがポイント。その一方で、雨の日の自転車や地下鉄での移動、夜遊びからの帰り道にも活躍する実用性の高さも嬉しいポイント。

ザディグ エ ヴォルテール、ジェラール・ダレル、マージュが提案するスタイルのように、ハイヒールやファーをアクセントに加えれば、より華やかな印象に仕上がる。

4. ウエストを絞ったジャケット

2026-27年秋冬ディオールコレクション photography: Launchmetrics

この秋、新たなブレザーとして注目したいのが、ウエストを絞ったジャケット。

ここ数シーズン主流だったマスキュリンなオーバーサイズから少し離れ、2026年秋は、ウエストラインを美しく描き出すスリムでフェミニニティなシルエットに進化している。

ピンとこなければ、ジョナサン・アンダーソンのディオールのコレクションに登場した「バー」ジャケットを見てみよう。丈は短くても長くてもよい。身体にフィットしながら、しなやかさも失わない。エレガントでありながら、決して窮屈には見えないのが魅力だ。ジャケットだからといってかしこまりすぎる必要はない。ジョナサン・アンダーソンのように、淡いデニムやティアードミニスカート、ワイドパンツを合わせれば、端正なラインにクールでモダンな空気が加わる。

5. シックなサイハイブーツ

2026-27年秋冬エルメスコレクション photography: Launchmetrics

サイハイブーツと聞いて、『プリティ・ウーマン』や『宇宙を旅するバーバレラ』、あるいは現代版『長靴をはいた猫』のようなスタイルを思い浮かべ、眉をひそめた人もいるかもしれない。けれど心配は無用。今季のサイハイブーツは、なめらかなレザーの比較的シンプルなデザインで、過去のセクシーなモデルよりも、ワードローブにずっと取り入れやすくなっている。

とりわけ印象的なのが、ナデージュ・ヴァネ=シビュルスキーがエルメスで発表した一足。太腿まで包み込むカーフレザーのフラットブーツは、脚に沿うシルエットでありながらも圧倒的にシックだ。履き心地を重視するなら、ノマセイのウイスパーもおすすめ。より大胆に楽しみたい人は、鮮やかなカラーとムートンの折り返しを効かせたクロエに目を向けてみて。

オフィススタイルに取り入れるなら、ジーンズやレギンスに、上質な黒のタートルネックやテーラードジャケットを合わせるのがいい。余計な装飾を控え、膝上まで届くブーツそのものが持つ力強さとエレガンスを際立たせたい。

6. スーツスカート

2026-27年秋冬シャネルコレクション photography: Launchmetrics

スーツスカートといえば、端正でクラシックなイメージが強いもの。けれど今季は、そんな従来のイメージを覆すような、肩の力が抜けたスタイルへとアップデートされている。

その立役者となったのが、マチュー・ブレイジーによって手がけられたシャネル。スーツスカート本来のシックな佇まいはそのままに、リラックスしたスタイルへと更新してみせた。ブルゾンのように丸みを帯びたツイード素材や、セーターを思わせるリブニットで仕立てられたジャケットに合わせるのは、動きを妨げない膝上丈のストレートスカート。襟を立てたブルーシャツや、長めの裾のグレーニットを重ねれば、リラックス感と品格が絶妙に共存する。

厳格さも隙のない完璧さも必要ない。ほんの少しの無造作さを加えることで、どんな1日にも軽やかに過ごせる、そんな「余裕あるビジネスウーマン」の装いが完成する。

7. ジャガードニットのカーディガン

2026-27年秋冬ドリス ヴァン ノッテンコレクション photography: Launchmetrics

自然を思わせる幾何学模様が描かれたジャガードニットは、スコットランドの島々やノルウェーのフィヨルド、そして暖炉の前でニットにくるまって過ごすデンマークのヒュッゲを思い起こさせる。カラフルでレトロで、「おじいちゃん風ニット」として語られることも多いジャガードニット。そんな懐かしのアイテムを、歌手のハリー・スタイルズが、ポップでファッショナブルな存在へと変えた。

かつてはスキーリゾートの定番だったジャガードニットは、ここ数年の間に雪山を飛び出し、パリの街角で存在感を発揮している。2026年は、刺繍のような美しい柄を生かし、都会的な一着として取り入れたい。ミディ丈のエレガントなスカートに、ドールライクなバレエシューズ、スモークレンズのサングラスを合わせれば、秋の曇り空にも負けない、気分が上がるスタイルの完成だ。

  • text: Marion Dupuis (madame.lefigaro.fr) translation: Amane F.