ショーメから自由に羽ばたく新作ハイジュエリーカプセルコレクション「アンヴォル」が到着。

Jewelry 2026.02.24

2025年7月のハイジュエリーコレクション発表で"ナチュラリストのジュエラー"であることを強調したショーメ。そして続く、2026年1月にヴァンドーム広場本店でお披露目された新作のハイジュエリーカプセル「Envol(アンヴォル)」の着想源となったのは、自然界を自由に羽ばたく「鳥の翼」であった。

ショーメの歴史を紐解くと、翼はナポレオン1世の時代からすでにデッサンが残されている。創業者マリ=エティエンヌ・ニトとその息子は、メゾンの最初のミューズである、皇后ジョゼフィーヌが植物とともにこよなく愛した鳥類への情熱を分かち合い、翼に注目。それをジュエリーのデザインに取り入れたのだ。

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会場に展示されたアーカイブ。(左)翼のデッサン。(右)ベルギー王女から注文された、ブローチとしても使えるティアラのハーフパート。photography: Mariko Omura

発表の場となったヴァンドーム広場本店のアーカイブ閲覧室には、コレクションにインスピレーションを与えた1810年代以降のデッサンやジュエリーを展示。1906年にナポレオン3世皇妃ウジェニーが名付け子であるヴィクトリア・ウジェニーのためにダイヤモンドの翼のティアラを選んだことなどのエピソードも語られた。

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会場に展示されたアーカイブ。ガートルード・ペイン・ホイットニーのブローチ/ティアラとそのデッサン。photography: Mariko Omura

展示品の中で、透明な青い輝きで圧倒的な個性を放っていたジュエリー。それは富豪のヴァンダービルト家に生まれ、彫刻家オーギュスト・ロダンの弟子であり、そしてNYのホイットニー美術館の創設を支援したガートルード・ペイン・ホイットニーが選んだ、1910年の翼モチーフのティアラだ。艶めいたブルーエナメルの独特な色彩がユニークなクリエーションだ。

ガラスとピグメントを原料に作られたエナメルは、宝石と同じように色が変わることがない。当時にしては珍しい技法で、ジョゼフ・ショーメは特許を取っていたのだそう。アーカイブ担当者は「ブルーのジュエリーが欲しいのであれば、ホイットニー夫人にはサファイアを購入する余裕があったはずです。それにもかかわらずエナメルの青を選んだということは、そのモダニティに惹かられたからでしょう」と話す。ティアラに、ブローチに、と複数の使い方ができるジュエリーだ。

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壮大な美の世界、カプセルコレクション「アンヴォル」が誕生。

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こうしたメゾンの歴史が進化して生まれたのが、翼のモチーフをブルーとグラン・フー・エナメルで大胆に表現した9点のカプセルコレクション「アンヴォル」である。

コンパクトや時計の文字盤などに用いられてきたグラン・フー・エナメルの技法を初めて全面に採用したコレクションで、ダイヤ、サファイア、パールが組み合わされている。どれも様々な付け方が出来るマルチウェアラブルなジュエリーだ。メゾンの伝統と革新が融合した、自由で壮大な美の世界がここに表現されている。

ティアラからマスク、そしてブローチへ。

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制作に850時間以上を要し、12名の職人が持つサヴォワールフェールの卓越性を示すのは、4通りで着用出来るエグレット・ティアラ。ブリリアントカットのパヴェダイヤモンドがグラン・フー・エナメルが施された翼とともに壮麗な輝きを見せるティアラとして、そして、翼の部分を外し、3.92カラットのペアシェイプのマダガスカルサファイアを中央に抱くシンプルなV字ラインのティアラとしてと、2通りの使い方ができる。

ティアラから、さらにマスクへと姿を変えることも可能。目元を覆う翼は神秘的で壮大だ。マスクを固定するのは、ヴァンドーム広場の柱のように螺旋を描くダイヤモンドを散りばめたステムである。さらにこの2枚の翼はそれぞれブローチとしても使えるのだ。この繊細かつ大胆な作品のために、羽細工のメゾンダールであるルマリエとの協力による特別なケースが用意された。ケースを覆うブルーの羽は、翼のメタファーにさらに洗練とポエジーをもたらしてる。

10.96カラットのサファイアが煌めくネックレス。

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ブルーのグラデーションが美しいグラン・フー・エナメルとダイヤモンドのネックレスは、制作に650時間以上を費やしている。10.96カラットのマダガスカル産サファイアのセンターストーンは、翼のモチーフを取り外すことで表情を変え、ブローチとしても着用することが可能だ。

プレイフルなアシメトリーのイヤリング。

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翼にダイヤモンドが施された、非対称のイヤリングには、3.84カラットと3.55カラットのサファイアが輝く。単独でイヤカフとしてもつけられ、身に着ける人の個性を表現するモダニティとクチュールの精神が対話するイヤリングだ。

時を刻むペンダントウォッチ。

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サウスシーパール、ブルーエナメル、ダイヤモンドのソートワールネックレス。胸元で眩く揺れるのは、ソーダライトの文字盤付きのペンダントウォッチだ。グラン・フー・エナメルとダイヤモンドで構成された翼によって優雅に覆い隠されており、機能と遊び心が秘められたデザインに詩的な時間が刻まれる。

優雅で多彩な表情を楽しむカクテルリング。

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ふたつのカクテルリングには6.29カラット、3.61カラットのマダガスカル産サファイアがセッティングされ、グラン・フー・エナメルの翼が指先を優雅に包み込む。石がセットされた部分は取り外し可能なシェルに収められており、それぞれ複数の着け方で遊ぶことが出来る。

付け方を厭わず、自由に羽ばたくふたつのブローチ。

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先に紹介したガートルード・ペイン・ホイットニーが所有した翼のブローチを最も彷彿とさせるのは、ユニセックスなふたつのブローチ。グラン・フー・エナメルのグラデーションとダイヤモンドが織りなす翼は、ジャケットのラペルを飾り、またペンダントトップとしてチェーンの先端に下げたりと多様な表情を楽しめる。

問い合わせ先:
ショーメ
03-5635-7057
https://www.chaumet.com/

editing: Mariko Omura

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