カルティエとキングズ ファウンデーションが、時計職人を育てる新たな教育プログラムをスタート。
Jewelry 2026.04.16
カルティエは、チャールズ3世英国王が設立した慈善団体「キングズ ファウンデーション」とパートナーシップを組み、芸術的クラフトマンシップの継承や次世代の才能育成を目指す、教育プログラム「The King's Foundation and Cartier: Decorative Métiers d' Art in Watchmaking(キングズファウンデーション&カルティエ:時計製造における装飾メティエダール)」を開始することを発表した。
創造性は、デザインと技術の架け橋となるという共通の信念のもとに開設されたフェローシッププログラムだ。

© CARTIER © JULIEN THOMAS HAMON
この取り組みは、長年にわたり創造的な才能の育成と時計製造技術の継承を行なってきたカルティエの伝統に基づくもの。大切な技術を継承していくことでメゾンのマニュファクチュールやアトリエの中核を形成し、世代を超えた協働を通じてサヴォアフェールの未来を築いている。
奨学金制度に基づくこのパートナーシップは、大学卒業者を対象とするプログラム。英国を拠点に活動する、ジュエリーおよび時計製造分野を学んでいた人材や起業後3年以内の新進デザイナーなど、技術的専門性の向上を目指す人物が対象。5ヵ月間の体系的なトレーニングと2ヵ月間のプロジェクトワークで構成し、なかでも、シャンルヴェやグリザイユといったエナメル技法、マルケトリなどの専門的なサヴォアフェールに特化しているのが特徴だ。時計製造の装飾芸術に関する高度な専門技法を習得できる貴重な機会を受講者に提供する。

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プログラムの拠点となるのは、スコットランドのエアシャーに位置するキングズファウンデーションの本部ダンフリーズ ハウス。研修期間中はこの場所に滞在することになる。また、スイスにあるカルティエのメゾン デ メティエダールでの滞在型研修も行われ、受講者は両機関の専門講師や熟練職人たちによる指導を受けることができる。
カルティエのウォッチメイキングの歴史は、19世紀半ばに遡る。その卓越した創造性と技術力が集約されているのが、メゾン デ メティエダールだ。2014年にラ ショー ド フォンのカルティエ ウォッチ マニュファクチュールに隣接する場所に設立。現在では世界中の時計専門家が集う場として親しまれ、職人たちの協働によってさまざまな創造的なプロセスを育むエコシステムを展開している。今回の取り組みも約30年前に創設され、次世代を担う時計職人たちを対象に毎年開催されている「Cartier Prize for Watchmaking Talents of Tomorrow(カルティエ ウォッチメイカーズ オブ トゥモロー)」賞の理念を受け継ぐものだ。

国王陛下御用達のジュエラーおよびウォッチメイカーとして、英国王室との歴史的な関係を継続し続けているカルティエ。この新たな教育プログラムによって次世代の時計職人を育成することは、卓越したサヴォアフェールが未来へと受け継がれ、さらなる発展へと繋がっていくだろう。今春に募集を開始する第1期生は、2027年春に開催される最終エキシビションにて成果を発表予定。4月27日より、キングズ ファウンデーションのウェブサイトを通じて応募可能だ。
応募受付は、2026年4月27日(月)より、キングズ ファウンデーションのウェブサイトにて開始。
photography: Courtesy of CARTIER, JULIEN THOMAS HAMON text: Momoko Suzuki





