遅すぎも早すぎもNG!より良い睡眠のために最適な「夕食の時間」は?
Lifestyle 2024.12.28
消化を良くして、眠りにつきやすくするための最適な夕食の時間は? 英国式に早めに18時? それとも、スペインみたいに21時......? 栄養学者のハンナ・ベンスムンに聞く。
photography: AsiaVision / Getty Images
一般的な人々にとって、夕食の時間はお腹の虫が教えてくれる。そして、その時間は人によって異なるものだ。イギリスのように18時頃食事を摂る人もいれば、スペインのように21〜22時頃食事する人もいる。23時過ぎに冷蔵庫を開ける第3のタイプもいるだろう。さて、どの食べ方が正しい?
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遅すぎるのはNG
栄養学者のハンナ・ベンスムンによると、夕食に「理想的な時間はない」という。実際、食事を摂る時間よりも、「食後、眠りにつく時間まで間を開けること」が重要で、「少なくとも眠る3時間前までに食べるべき」だと説明する。
「摂取したカロリーは消費される必要があり、消化までの十分な時間がなかった場合、身体はエネルギーの消費のために働き続けることになります。それが睡眠に支障をきたしたり、体力の回復を妨げる恐れがあります」
その上、消化の働きは体温を上げる。フランス国立衛生医学研究所(INSERM)「糖尿病・脳研究ユニット」長のジル・ミチューの論文によると、深い睡眠のためには、私たちは体温を下げる必要がある。
ただ、夕食が遅くなりすぎたといって、自分を責めなくても良い。そんなとき、たとえばレストランで夕食を摂ったときなどは、「食後のウォーキング」をベンスムンは勧める。エネルギーを消費し、消化を促すからだ。
早すぎるのもダメ
だからと言って、早すぎる夕食も良いアイデアとは言えないらしい。「夕食から就寝までの時間が長すぎると、寝る前にまたお腹が空いてしまいますから」とベンスムンは指摘する。
「その場合、空腹のままベッドに入ることになり、それもまた睡眠に不快感をもたらすか、つまみ食いを促すことになり、身体にとって良いとは言い難いでしょう」
夕食にはどんなものを食べるのが良いのだろうか。「朝食は王様のように、昼食は王子さまのように、夕食は貧民のように」食べるべきだという格言がある。だが、ベンスムンはこの説は一蹴する。
彼女によると、昼食と同じように夕食も摂って良いという。「筋肉量を維持するためのタンパク質、満腹感を調整してくれる食物繊維が摂れる野菜、夜間の血糖値を維持してくれるでんぷん質の食品、これらをバランスよく食べることが大切です」
これからの季節であれば、こんなメニューはどうだろう? かぼちゃとココナッツミルクのポタージュに、ツナのオープンサンド、それからチーズ。量は? ベンスムンは「日中の運動量などに応じて調節してください」とアドバイスをくれた。
From madameFIGARO.fr
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text: Tiphaine Honnet (madame.lefigaro.fr) text: Shion Nakagawa