良質な睡眠を妨げるディナーで犯しがちな6つの過ち。

Beauty 2022.01.05

良質な睡眠にはさまざまな要因があるが、その中でも食事は大きな割合を占める。気をつけるべき点をまとめてみた。

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睡眠を妨げてしまう、ディナーで犯しがちな過ち。 photo : Getty Images

睡眠導入剤に手を出す前に、まず食事を見直してみよう。体力の回復に役立つ質の高い睡眠は心身ともに健康的に過ごした結果、得られるものなのだ。『Le Grand livre de l’alimentation(食の大図鑑)』(1)の著者である栄養学専門医のローランス・プリュメーと栄養士のレティシア・ヴィレルヴァル(2)が、夕食時に犯しがちな睡眠を妨げる過ちをリストアップしてくれた。

1. 重すぎる食事

まず避けたいのは消化しにくい食事だ。理由はシンプル。「重い食べものを消化するため身体は多くの労力とエネルギーを必要とします。その結果、睡眠が妨げられるのです」とローランス・プリュメーは説明する。油っこいもの、重たいもの、甘いものは避けるのが無難だ。

「火を通した動物性の脂肪、大量のたんぱく質、生野菜は特に消化しにくいです」とレティシア・ヴィレルヴァルは付け加える。

2. 食後すぐに寝ること

イギリス人のように早い時間に夕飯を済ませてしまうのが良質な睡眠のカギかもしれない。寝床に着く前に、身体は消化に取りかかる時間を必要とする。プリュメー先生はこう説明する。「横になった姿勢は胃液の逆流や胸やけを促進するので消化に適していません」

消化のプロセスは食べたものにも左右される。「オイルサーディンは消化するのに72時間以上かかることがあります。一方、フルーツのジュースなら数分です」。一般論として、夕飯が終わってから3時間経過してから寝ることを勧める。

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3. 軽すぎるディナー

食べ過ぎを避け、なるべく早く夕飯を済ませると言っても、何も食べないことはおすすめできない。夜の間、身体は約8時間エネルギー供給がない状態で過ごす。寝ていても身体の機能を保持するにはエネルギーが必要だ。「痩せるため十分な夕食を取らない人がいます。すると睡眠中、身体は低血糖状態になり、頻繁に目が覚めることになります」とローランス・プリュメーは説明する。夜中にお腹が空いて目が覚めると、油っこいもの、糖分や塩分が高すぎるものなど、すぐ手に入るものに向かってしまう可能性が高い。

4. 日中の食事が不十分

日中、十分な食事を取っていない人は夜に多く食べる傾向がある。そのような人は悪循環に陥る可能性がある、と栄養学専門医のローランス・プリュメーは指摘する。「昼間に十分に食べていないと夜は腹ペコで、急いでたくさん食べてしまいます。翌朝、ひょっとしたらお昼もお腹は空いておらず、そのまま夕食の時間を迎えることになります」。3食規則正しく食べれば、このいたちごっこは避けられる。「良質な睡眠は、バランスの取れた一日を送った成果です」とローランス・プリュメーはまとめる。

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5. 寝る前に水を飲む

時間がなかったり忘れてしまったりして、日中に定期的に水分を補給していないと、夕飯時に水をたくさん飲んでしまう可能性がある。しかしそれでは睡眠中に尿意を催し、何度も目が冷めてしまう。解決策としては「寝る2時間前からは飲むのをやめ、膀胱を空にすること」とローランス・プリュメーは助言する。食事と同様、日中に規則的に水分を補給するよう心がけよう。

ではアルコールは? 「少量であれば、メラトニンを合成する手助けになります」とレティシア・ヴィレルヴァルは説明する。夜グラス1杯のワインを飲むのは禁止ではない。しかしそれ以上になると睡眠の妨げになってしまう。ちゃんと疲れを取りたいのであれば、それ以上の量はおすすめできない。「肝臓が解毒しなければならないので、身体が疲れるのです」と栄養士のヴィレルヴァル。

6. 興奮作用のあるもの

夕食を締めくくるコーヒーはもちろんアウトだ。食後はカモミールなどのハーブティーにしておこう。「ミントや生姜など、心拍数を上げるものも睡眠に適していません」とレティシア・ヴィレルヴァルは説明する。どちらの専門家も“果物は多くのビタミンCを含むので興奮作用があり睡眠を妨げる”という考えを否定する。果物は一日のどの時間に食べても問題ない。

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では快眠のためには何を食べればいいのか

睡眠のためには避けるべき食べ物があれば、積極的に取りたいものもある。「ビタミンBを多く含む物(全粒の穀物、ナッツ、乳製品など)や亜鉛を多く含む物(魚介類、魚、肉)は睡眠のホルモンであるメラトニンの合成を助けます」とレティシア・ヴィレルヴァル。肉は消化が難しいので適量(100g以内)にとどめておこう。

2人の専門家が提案する理想的な夕食はこのようなものだ。1/4は炭水化物(穀物、豆、いも類)。レティシア・ヴィレルヴァルが言うには「炭水化物を夜に取るのは良くないというのは古い考えです。とても重要な栄養素です。ただし、量とGI値に気を付けましょう」とのことだ。フライドポテトより全粒の穀物が良いという。次の1/4はたんぱく質、そして残りの半分は、生野菜より消化の良い火を通した野菜にしよう。「チーズではない乳製品、甘いデザートよりフルーツを加えてもよいでしょう」とローランス・プリュメーは締めくくる。

(1) Laurence Plumey著『Le Grand livre de l’alimentation(食の大図鑑)』Eyrolles社刊, 2014年
(2) 栄養士レティシア・ヴィレルヴァルについて詳しくは
www.dieteticienne-laetitia.com

text:Cécile Bertrand(madame.lefigaro.fr)

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