秋の東京デザインクルーズを!
「DESIGNTIDE TOKYO」もうすぐ

Lifestyle

今月末からの1週間、今年も都内のあちこちでデザインの展示や展覧会、イベントが開催されます。本日はそのひとつ、東京ミッドタウン・ホール(六本木)をメイン会場とする「DESIGNTIDE TOKYO(デザインタイド トーキョー)2010」を紹介しましょう。
開幕は10月30日。エクステンション会場では、いち早く来週スタートの企画もあります。

メイン会場では42組が参加する「TIDE Exhibition(タイド・エキシビション)」を中心に、デザイナーの品々を購入できる「TIDE Market(タイド・マーケット)」も。国内外の注目デザイナー、アーティストの作品に出会えるだけでなく、購入もできるチャンス。

開幕直前。今まさに準備中の会場プランをお伝えしたく、まずは2つの案を掲載します。

中村竜治さんによるメイン会場の構成案。ギザギザがポイント。

うぉー、一体何が? と驚かされました。鈴木康広さんのインフォメーションプレイス案。

建築家、中村竜治さんによる会場構成のコンセプトは、「がらんとした部屋」。大勢の人が来場し、展示作品が集結する場だというのに、「がらんとしている」?! 広々としたホールに、反りながら支え合う白い鉄板が、ギザギザに、何列も並べられるそう。一体どんな空間になるのでしょうか。見たことのない展示空間になること、まちがいなし。

東京ミッドタウン、プラザ1F(外苑東通りぞいの東京ミッドタウンの玄関口)には、インフォーメションプレイスの登場です。鈴木康広さんのデザインで、北斎の富士をイメージしたそう。「動きまわる波を不動の富士と同時に描き、生き生きと固定して見せた北斎の鮮烈な画面のように、一瞬時が止まったようにも感じられる、崩れる寸前の波のフォルムを”背もたれ”に見立てます」。皆で座ることができるようです。

10/30〜11/3、「タイド・エキシビション」参加者からここでは4組を紹介。デザインタイドで毎回注目したいのが、日本のデザインユニット、参(MILE)(http://mileproject.jp)。今回は「LOVE ONE」プロジェクトの新作が紹介されます。

大村 卓さん(http://www.oodesign.jp)による、水に浮かべる一輪挿し。広がる波紋のようにも見え……。

日本とスウェーデンの出身3名から成るユニット、I2A3(アイトゥエースリー)は今回、サステナビリティ、グリーンデザインに目を向けた家具を提案。元気なデザイナーに出会えるのも、デザインタイドの魅力。

ベルリンで活躍するDMY Berlin(http://www.dmy-berlin.com)もお見逃しなく。
海外からの参加者は他にも多数。「デザイン・ジャーナル」に登場いただいたロンドン拠点のスズキユウリさんも参加決定! 韓国のKwangho Lee(クァンホー・リー)も。

メイン会場だけでなく、都内のショップやギャラリー、美術館などを会場とする「TIDE Extension(タイド・エクステンション)」のチェックも、どうぞお忘れなく。

なかでも私が注目しているのは、代官山に登場する”ホテル型の展覧会”、「LLOVE(ラブ)」です。客室見学(予約制)だけでなく、客室予約にて宿泊できるのが特色。ユニークな空間を、自分のものとして1晩楽しむことができる、というわけです。

「LOVE」に満ちた空間デザインを手がけるのは、オランダと日本の建築家やデザイナー、合計8組。参加クリエイターの世界が見ごと反映された、他ではとても体験できない客室ばかり。なかにはオランダ的ユーモアに包まれ、くくっと笑える空間なども……?!

グラフィックデザインは「デザイン・ジャーナル」にも登場してくれているThonik(トーニック)によるもの。鮮やかでユーモラスな、まさにオランダのデザイン。

このプロジェクト、アムステルダム、LLOYD HOTEL(ロイドホテル)の女性ディレクターがなんと日本のラブホテルに強い関心を持ったことから始まりました。実際のラブホテルをつくるわけではないのですが、最小限でシンプルなフロント、個性溢れる客室、愛のあるデザインホテルを、と。じつは昨年より、LLOYD HOTEL関係者の熱い想いを聞いていたので、「ついに実現ね!」となんだか自分のことのように(笑)嬉しくもあり……。

開催は10/22〜11/23。プロジェクトの詳細や客室予約(宿泊は朝食つき)は、 http://llove.jp で! 客室空間の写真やドローイングに加え、デザインコンセプトも紹介されています。この時期のミーティングポイントにしたいカフェもオープンします。

Pieke Bergmans(ピーケ・バーグマンス)による「308号室」。まさに愛に満ちた部屋。


建築家の永山祐子さんがデザインした「302号室」。Photo: Takumi Ota

プロジェクトを具現化する中心人物としても大忙しだった、建築家の長坂 常さん。彼が手がけた「303号室」。Photo: Takumi Ota

さてさて、伊勢丹新宿店も見逃したくない、タイド・エクステンション会場です。「CHRM LAND(チャームランド)」をテーマに掲げたこの時期の伊勢丹新宿店、たとえば「PIGGY BANK COLLECTION(ピギーバンクコレクション)」を国内外のデザイナーやアーティストが手がけるといった、夢に満ちた企画が多数予定されています。

国内産地の素材や技術を活かしてオリジナル「PIGGY BANK」をつくるプロジェクトには、皆川 明さん、ミントデザインズ、e.m、nendoの4組が参加。他に海外クリエイターが参加するプロジェクトもあり、そちらにはスウェーデンのLisa Larson(リサ・ラーソン)やイギリスのぬいぐるみ作家、Donna Wilson(ドナ・ウィルソン)らも参加。

10/27~11/9。本館5階、インテリア特設会場にて開催。こちらはアメリカのアーティスト、Billie Beads(ビリー・ビーズ)の作品。他にヴィンテージ貯金箱の展示も予定されており、計100種類の貯金箱が集まるそう!

もうひとつ、待ち遠しいのは「RICHARD GINORI “CIAO CIAO” by Paola Navone」、
リチャード・ジノリとイタリア人女性建築家、Paola Navone(パオラナ・ヴォーネ)のコラボレーション。2009年のミラノサローネの際、パオラが手がけたリチャード・ジノリの展示が大評判だったのですが、今回はそのプロジェクトの、日本発表。

「CHARM LAND」をふまえてパオラが提案したキーワード「CIAO CIAO/チャオ チャオ」」のもと、54種類のモティーフをデザインしたリチャード・ジノリのプレートを一挙紹介、販売も。「CIAO CIAO」と記された限定プレートはもちろん、今回の会場デザインにも期待しましょう!

11/3~11/9、本館1階=ザ・ステージにて。さまざまなモティーフをデザインしたプレート(上)。表面に「CIAO CIAO」の文字(下)。¥6,825~¥8,925(予価)。

新宿エリアでは、他にも力の入ったデザイン展が楽しめます。リビングデザインセンターOZONEを会場として、フィンランドのデザインを満喫することができる「HIRAMEKI(ヒラメキ) Design × Finland」。

キュレーションを手がけたのは、フィンランドデザインを牽引するデザイナー、Harri Koskinen(ハッリ・コスキネン)とIlkka Suppanen(イルッカ・スッパネン)。そして参加デザイナーが本当に多数、フィンランドデザインの現在を俯瞰できる内容です。

会期中にはハッリとイルッカによるキュレーターツアーも予定。世界的に活躍するデザイナーというだけでなく、デザイン界の好青年としてもファンの多い二人。彼らから直に説明を聞ける貴重な機会です。詳細はhttp://hiramekidesign.jpで。

10/29〜11/7。「HIRAMEKI Design × Finland」から、写真上はNathalie Lahdenmaki and Naoto Niidome(ナタリー ラハデンマキ/ ナオト ニイドメ)、下はAALTO + AALTO (アールト + アールト)の作品。フィンランドデザインを推進するDesign Forum Finlandが主催する本展。「Figaro.jp」でも7月の「News」で紹介されています。

エクステンション会場は他にも多数。学芸大学のクラスカ ギャラリー&ショップ “ドー” では「CLASKA Edition 2010」(http://www.claska.com)、また、六本木のアクシスギャラリーでは多数のデザイナーが間伐材を活かしたデザインを提案する「more trees展—-森を感じる12日間」(http://www.more-trees.org)が。

先月「デザイン・ジャーナル」に登場いただいた高橋理子さんも活動拠点のTAKAHASHI HIROKO BASEで展示を予定(http://www.takahashihiroko.com)。今年オープンした話題の施設、港区海岸のTABLOIDO、アーツ千代田3331もエクステンション会場に。

駆け足でのアウトライン情報、全情報を書ききれないのが残念ですが、他にも楽しい企画が多数控えています。興味にあわせて、デザインクルーズの計画はいかがでしょう?!
私も時間の許す限り、あちこち出かけようとはりきっているところ。会場でお会いしたら、ぜひ声をかけてください。情報交換がいつも以上に楽しい1週間ですから!


「DESIGNTIDE TOKYO 2010」
http://www.designtide.jp
10月30日(土)~11月3日(水)
メイン会場(東京ミッドタウン・ホール)
11:00~21:00(入場20:30まで。最終日17:00閉場)、
メイン会場入場料 ¥1,000(1日)
(東京ミッドタウン情報は以下で
http://www.tokyo-midtown.com/jp/index.html
* メイン会場以外(タイド・エクステンション)の
開催時間・入場料等は会場ごとに確認を。

Noriko Kawakami
ジャーナリスト

デザイン誌「AXIS」編集部を経て独立。デザイン、アートを中心に取材、執筆を行うほか、デザイン展覧会の企画、キュレーションも手がける。21_21 DESIGN SIGHTアソシエイトディレクターとして同館の展覧会企画も。

http://norikokawakami.jp
instagram: @noriko_kawakami

この記事の元URL: https://madamefigaro.jp/series/design/designtide-tokyo.html