【パリ、美容の話題 2】オーガニック・スキンケア・ストア。
Paris 2020.03.04
パリ9区のAWESOME(オーサム)は、オーナーのセシル・トールがこだわりを持って世界中から集めたオーガニックスキンケアのブランドを扱うブティックだ。2017年にオープンし、口コミでパリジェンヌ、フランス女性たちのあいだで知られる名前となっている。セシルのセレクションは効果の高いナチュラルなプロダクトで、エシカルそしてエコロジーであることはもちろんだが、どちらかというと小規模生産によるクオリティの高いニッチブランドというのも基準のうちだという。いまのところフランスより海外に彼女を納得させるブランドが多く、ブティックにもそれが反映されている。
最寄り地下鉄駅はSaint-Georges。スイーツストリートのマルティル通りからも近い。
さほど広くない店内に多数のブランドが並ぶ。
彼女のセレクションの中から、日本に本上陸していないブランドをいくつか紹介しよう。
たとえば、イビサ島発のShui Botanicals(シュイ・ボタニカルズ)。地中海沿岸の花々、海藻が原料だ。生物学者のマルタ・バヨナが設立したブランドで、彼女はレス・イズ・モアを唱え、商品を提案するだけでなく、環境に優しく、健全でシンプルな暮らしを提唱している。エイジングケアクリーム、保湿クリーム、角質ケア、パック……売り上げの一部は環境保全のために活用されるそうだ。
バランシング・デイ・クリーム 36ユーロ
シー・ミスト 30ユーロ(100ml)
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2015年に生まれたGuy Morgan Apothecary(ギイ・モルガン・アポセカリー)は、イギリスの西部サマセット州で森に囲まれて育ったギイ・モルガンによるブランドだ。ユニセックスで100%ナチュラルなフェイスケアやバス用プロダクト。ハイクオリティのオーガニックミネラル、オーストラリアのブラッククレイやヒマラヤの塩などを配合し、敏感肌用なのでエッセンシャルオイルと香りが使われていないのが特徴である。昔のアポセカリー(薬剤師)風のボトルが素敵だ。
種類が複数あるクレイマスク。
ダガーローズ・オイル 30ユーロ
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スペインのマドリードからはヴィーガンのDafna’s Personal Skincare(ダフナズ・パーソナル・スキンケア)。植物、自然の持つ力に興味を持つダフナは、2014年に科学者たちとのコラボレーションにより最先端のバイオテクノロジーを用い、アユールヴェーダの哲学をベースに置いたエイジングケアラインを開発した。彼女のお気に入りの原料はアロエベラ、ジンセン、ヒアルロン酸……。
リペアクリーム、保湿クリームなど種類豊富。
クレンジング・ボーム 45ユーロ
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メロイア・サーミによるTrue The Argan Company(トゥルー・ジ・アルガン・カンパニー)は名前からもわかるように、アルガンオイルのブランド。モロッコのカサブランカで生まれ、パリで学び、アメリカで企業センスを身につけた彼女が目を付けたのは、祖国が誇るアルガンオイルなのだ。このブランドが提案する卓越したクオリティのアルガンオイルはスキンケアはもちろんだが、世界の名シェフも料理に求めるほどのものとか。1ℓのオイルを得るために、35kgのアーモンドを機械でプレスするそうで、メロイアは女性たちが子どもの教育費を稼ぐことを目的に女性が設立した協同組合に作業を委託している。
スキンケア・アルガンオイル 58ユーロ
réalisation : MARIKO OMURA