Chopard ハイジュエラーのショパールが誘う、ヴァンドーム広場の秘密のホテルへ。
Paris 2025.03.19
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ショパールのオーナーであるショイフレ家がヴァンドーム広場1番地の歴史ある建物に隠し持つ贅沢なホテル。フランスの装飾芸術とモダニティが混じり合う空間の快適さ、ファミリーホーム的な温かみのあるサービスが、クワイエットラグジュアリーの真髄を教えてくれる。
ダブルリビングルーム、寝室、ハマム、バスルーム、キッチンからなるアパルトマン。この時代の建物の3階らしく、ほかのフロアより天井が高く、5.2mある。
宝石商広場の1番地。2023年秋に住所を名前にしたホテル、アン・プラス・ヴァンドームがヴァンドーム広場にオープンした。スイスの高級時計と宝飾品のメゾン、ショパールのオーナーであるショイフレ家は所有するオテル・ドゥ・ヴァンドームを5年をかけて大規模工事を行い、パリには珍しいプライベートメゾンをコンセプトにした15室の新しいホテルとして誕生させたのだ。1723年建築の建物の青い扉はショイフレ家のゲストたる宿泊客だけに静かに開かれる。
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伝統とモダンのファミリーホーム。
18世紀初めにルイ14世の希望で敷設されたヴァンドーム広場。それを囲むほかの建物同様に、ホテルのファサードと屋根は1930年に歴史的建造物に指定されている。その3階の130平米のアパルトマン・ショパールは、広場の歴史に呼応するかのようにヴェルサイユ宮殿の鏡の間にインスパイアされた空間だ。
バーを一角に備えたサロン。トロンプロイユの書棚の裏には、最新テクノロジー装置を装備した赤と金の中国的装飾のシガーラウンジが隠されている。
ガラス屋根から自然光が差すウィンターガーデン。ショパール創業150周年記念のコレクション「アニマルワールド」の動物をキャロライン・ショイフレとそのチームが監修し、ヴェネツィアのモザイク職人が仕上げた。
ここを含めてホテル内には9つのカテゴリーによる10のスイートルームと5つの客室があり、室内建築はフランスの装飾芸術とモダニティの巧みな融合で定評のあるピエール゠イヴ・ロションに託された。大改修には家具、寄せ木細工、金箔、石膏装飾などフランスの伝統技のサヴォワールフェールをいまに継承するアトリエが関わっている。卓越した職人仕事が随所で目を奪うホテルだ。
リビングルームのひとつ。現代アーティストのケマル・セイヤンは部屋のインテリアに合わせていくつかの部屋のために絵画を制作した。壁を飾るのはその1点。
サヴォワールフェールを職人が駆使した18世紀的金箔の装飾が見事。
18世紀の絵画とジャン゠ミッシェル・オトニエル作の現代アートが向かい合うエントランスホールに入るや、ファミリーホームに迎えられた気分に。その吹き抜けの2階の一角には、レセプションが控えめにデスクを構えている。
オーナーがホテル内に求めるのは伝統とモダンの融合。吹き抜けのレセプションホールには、ホテル名に関連がある数字の1をテーマにしたポップアート作品が飾られている。
地下にはワインセラー、大きなキッチンとシェフズテーブルがあるものの、ホテルにはレストランは存在しない。ゲストは食事する場所を、客室あるいは2階に並ぶ3つのサロンのどこかで、と自由に選べるのだ。しかもシェフのボリス・アルガラによるメニューは7時から22時までオーダーできるので、お腹の具合に合わせた食事が可能だ。
客室やサロンのお気に入りの場所で希望の時間にとれる朝食。卵料理、パン、ジャムなど厳選の味が美しく盛り付けられて登場する。
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控えめなラグジュアリーの感動。
プライベートクラブ的雰囲気のライブラリーサロンをはじめ、サロンの棚を飾る書物やオブジェはゲストたちと情熱を分かち合うためにショイフレ家が所蔵するコレクションから厳選されているという。ラリックの花器だったり、モノクロ写真だったり。またファミリー所蔵のイヴ・クラインやアンディ・ウォーホルのアート作品が壁を飾る部屋もある。たとえば気になる写真集を見つけたら、暖炉の前のサロンでのんびりとページをめくり、そこで一息つきたくなったらホットチョコレートをオーダーして......。
ボワズリーのライブラリーサロン。ティータイムや読書でのんびりと。
アン・プラス・ヴァンドームは5ツ星ホテルとしての必要条件は備えているものの、あえて星は追求していない。"メゾン"のコンセプトに忠実に、ショイフレ家がゲストをもてなすように、宿泊客はこのホテルに迎え入れられるのだ。ゲストの希望を優先したサービスは人間的で温かい。15室というこぢんまりとしたホテルなので、スタッフとゲストの距離はとても近い。女性ディレクターを筆頭に、全員とても若いスタッフは情熱を傾けて、"滞在客のリクエストに適応する"謙虚なサービスを実践してショイフレ家のおもてなしの心をゲストに伝えるのだ。
客室を見てみよう。ルビー、真珠、アメシスト、天文学など、ショパールのメゾンに結びつく宝石や時に関わる名がそれぞれに授けられている。洗練やエレガンスは共通するものの、各部屋の内装は客室名がインスピレーションなので色彩、オブジェ、壁紙、そしてバスルームの蛇口の装飾にいたるまで部屋ごとに見事に異なっている。
室内には目に不快なものも不便もなく、漂うのは寛ぎ感そのもの。ゲストを迎えるショイフレ家のこだわりから、バスルームには必ずシャワーとバスタブの両方が用意されている。客室に備えられているのはスリッパではなく室内履きで、バスマットは足を置けば床を感じない気持ちのいい厚さ。こうした、ちょっとしたひとつひとつに居心地のよい滞在の鍵が潜んでいるのだろう。食器類についても、お皿はベルナルド、カトラリーはクリストフル、グラスはラリックなど、その上質さが五感に快適な喜びを呼び覚ますフランスの卓越のメゾンが揃えられている。
開業して1年が経つ頃にはすでに15%がリピーターとなり、なかにはもうじき5回目という滞在客も。彼らの心を奪うのは、すべてが極上ながら控えめで派手さのないホテルのクワイエットラグジュアリー。特注のプレートやティーカップには小さなゴールドのハートが描かれている。オーナーファミリーの心は常にゲストとともにあるのだ。
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メゾンに縁のある宝石や時に関わる言葉が15の部屋に。
La Chambre Aigue Marine
アクアマリンは藍玉とも呼ばれている。石特有の透明感あるブルーの壁や絨毯が目に優しく、18世紀フランス室内装飾の優美さが漂う客室は宿泊希望者が多い。ソファ、テーブル、事務机を備えたゆったりとした寝室は大理石のエントランススペースの左手に、バスルームは右手に、と1部屋ながら2空間が独立した造りである。各客室、バスタブとトイレの仕切りにはソフトな磨りガラスがある。
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La Suite Émeraude
ケマル・セイヤンの絵画もバスルームのモザイクにも、エメラルドグリーンをモダンにあしらったスイート。ランプシェイドの淡いオールドローズ色が安らぎとポエジーとを添えている。ホテル内各部屋の入口にはゲスト用化粧室が設けられ、その小さなスペースの装飾も部屋と同じインスピレーション源だ。ここでは寝室のカーテンに用いられた植物のモチーフを壁紙にしている。
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La Chambre Pierre de Lune
青白く神秘的に輝く月長石の名を持つ客室。白、シルバー、黒のモノトーンのインテリアをカーテンやソファの上質な素材が引き立てている。
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La Suite Ambre
天然樹脂の化石である琥珀が名前のスイート。室内に飾られたモノクロ写真はファミリーの所蔵品からのセレクション。
La Suite Paraiba
青緑系のトルマリンが発見されたのがブラジルのパライバ州だったことから、ブラジルがこのスイートのインスピレーション源。室内には陶製のオウムが飾られ、バスルームのライトはラリックによるクリスタルの2羽のオウム。ケマル・セイヤンの額は石の色から。
La Chambre Jade
ジェイド(翡翠)は中国で古代から皇族や貴族が持ち、権力を象徴する石であったことに由来し、内装はシノワズリーをテーマにまとめられている。
赤や橙色の暖色系の中に黒とゴールドが組み合わされ、異国趣味に偏らずフレンチシック&ノーブルな雰囲気が漂う。

1, Place Vendôme
アン・プラス・ヴァンドーム
[ サントノレ ]
1, Place Vendôme 75001
ⓂCONCORDE、TUILERIES
01-55-04-55-00
全15室 全室バスタブ付き シャンブル1,300ユーロ~、スイート1,900ユーロ~、アパルトマン14,000ユーロ~
https://www.1-placevendome.com/fr/
photography: ©Chopard(Raphael Metivet, Gregory Copitet) text: Mariko Omura