パリ・オペラ座エトワール、ポール・マルクから日本のバレエファンへメッセージが到着!
パリ・オペラ座バレエ団のエトワールたちが今夏、東京の舞台に集う。『エスプリ・ドゥ・ラ・ダンス』を企画・演出するのは、同団の名教師ジル・イゾアール。出演する11名の多くは彼が長年ともに歩んできた教え子たちだ。ジル・イゾアールと本公演で来日予定のエトワール、ポール・マルクからメッセージが到着!
Paul Marque
ポール・マルク(エトワール)

●ポールからのメッセージ
私がパリ・オペラ座バレエ学校の生徒だった頃から、ジルはずっと私のそばにいてくれました。彼は単なる教師という枠を超え、メンターであり導き手であり、“芸術における父”と呼ぶ存在です。12歳の時からダンサーとしてだけでなく、芸術家として、そして人間としての私を形作ってくれました。最も感謝しているのは、出会った当初から彼が伝えてくれる「ダンスへの愛」です。規律、厳格さ、感性、そしてバレエという芸術に身を捧げる方法を教えてくれました。彼がいなければ、いまの私はありません。世界中のどこで踊ろうとも、彼の教えをいつも胸に抱き続けています。今回のガラのために特別に振り付けられたジルの新作を、日本の観客の皆様に披露できることもとても楽しみにしています。

●ジルからのメッセージ
ポールは、私の子どものような存在です。実際、彼の父親でさえ「本当の父親は誰なんだろうね」と冗談を言うほどです。彼との最初の個人レッスンで、当時彼は12歳。通常のように1時間ほどで終わると思っていたそうが、そのレッスンは4時間続きました。彼はいまでも「あのレッスンは絶対に忘れない」と言っていますが、その後は彼のほうが「もっと練習したい」と言うようになりました。コンクールの準備期間などは、特に練習したがっていました。私が「明日は会わなくてもいいかもね」と言うくらいでしたが、それでも彼は、「毎日会って練習したい」と言いました。本当に並外れた努力家ですが、家族や友人との仲がとても良く、寛大で思いやりがあります。何よりも、非常に誠実で忠実な人。ダンスの世界ではとても大切な資質だと思います。また心から信頼できる人物でもあります。そしてアーティストとしても特別な存在。卓越したテクニックを備えているだけでなく、彼の踊りには力を使っていることを感じさせない特別な軽やかさがあります。身体を自由に使う能力と、高い集中力の両方を兼ね備えています。実はそれこそが、私が12歳の彼に初めて会った時に見抜いた資質でした。「この少年は、いつかフランスバレエを代表する存在になる」と思いました。なぜなら、彼にはトップレベルのソリストに必要な精神性が備わっていたからです。
Spectacle de Gala d’Été


ジル・イゾアール Gil Isoart
ニース出身。パリ・オペラ座バレエ団の元ダンサーで、現在は同団のバレエ教師やパリ国立高等音楽・舞踊学校の教授を歴任。後進の育成に力を注ぎながら振付家としても活動。
『エスプリ・ドゥ・ラ・ダンス』
Aプロ
8月19日(水)19:00~/8月20日(木)19:00~
演目:『3つのプレリュード』『ベルガマスク』『ドリーブ組曲』『パピヨン』、『海賊』よりパ・ ド・ドゥ、『ドン・キホーテ』より第3幕のグラン・パ・ド・ドゥ、『ヴィヴァルディ・パ・ド・ドゥ』『パリの炎』『ランデ・ヴー』、『白鳥の湖』より第3幕の黒鳥のパ・ド・トロワ。
Bプロ
8月21日(金)19:00~/8月22日(土)12:00~/8月22日(土)17:00~
演目:『ラ・バヤデール』第1幕より、『ジゼル』第2幕より、『スカルラッティ・パ・ド・ドゥ』、『眠れる森の美女』より第3幕のグラン・パ・ド・ドゥ、『さすらう若者の歌』、『くるみ割り人形』より第2幕のグラン・パ・ド・ドゥ、『クラリネットとピアノのための幻想曲』、『海賊』よりパ・ド・トロワ、『タリスマン』より、『瀕死の白鳥』『ドニゼッティ・パ・ド・ドゥ』
会場:昭和女子大学 人見記念講堂
https://www.nbs.or.jp/stages/2026/esprit/
NBSチケットセンター
03-3791-8888
- photography: James Bort (portrait)
- coordination & text: Eri Arimoto
*「フィガロジャポン」2026年9月号より抜粋